評価 (3点/5点満点)
この本は「プレイングマネジャー」の仕事を劇的にラクにすると同時に、チーム全体で成果を上げるためのノウハウを紹介するものです。
プレイングマネジャーは、専任マネジャーとは違い、自身の業務と部下マネジメントの両方を行わなければなりません。そのため、専業のマネジャー向けのノウハウを伝えても、やることが増えるばかりで、余計に忙しくなってしまいます。
“自分がいなくてもメンバーが勝手に動く最高のチームをつくること”
プレイングマネジャーが、マネジメント業務をしっかり行うには「大胆に部下に仕事を任せる」「大胆に業務を効率化させる」といった決断が不可欠です。
それができれば、専任マネジャー以上の成果を出すことができるでしょう。
【my pick-up】
◎部下のミスは「かすり傷」にすぎない
部下は必ずミスをします。マネジャー自身が失敗への許容度を高めておくことです。私自身も部下がミスをしたときでも、「致命的なミスでなければ挽回すればいい」「必ず挽回できる」と考えられるようになった1人です。もちろん、部下がミスをしたら、上司であるマネジャーはさらに上の上長から注意を受けることになるでしょう。しかし、「挽回がきく」と考えれば、部下のミスに寛容になれるのです。
◎職場全体のことはみんなで決める
職場全体の無駄を削減する際は、マネジャー1人で決めるのではなく、部下の力を借りながら進めるようにしましょう。月に1回、業務改善ミーティングを実施し、問題と対策を考えるようにするなど。自分たちで決めるからこそ、納得感を得られるわけです。ぜひ、メンバーが主体性を持って自ら業務改善に取り組む流れをつくってください。
◎人を増やすから無駄が増えるという現実
「そこに担当がいるから、無駄な仕事がなくならない」人がいるせいで仕事が減らない。以前、ほかの会社では3人くらいでやっている仕事を、6人でやっている会社とおつき合いしていたことがありました。同じ仕事量を倍の人数でやっているわけです。人員に余裕があるので、よかれと思ってよけいな工夫を重ね、自ら仕事を増やしてしまっていたのです。安易に人を採用すると後戻りできません。
◎まずは、会議の進行を任せることから
参謀役となってくれる部下に、まずどの仕事を任せればいいか。おすすめは、会議の進行です。メンバーに自分たちで会議を運営しているという自覚を持たせるためです。星野リゾートの星野社長は、さらに上をいっています。社員から判断を求められたとき、星野社長は必ずこう聞き返すそうです。「どうしますか?」と。つまり、自分で考えて決めろというわけです。まさに、自主運営の理想でしょう。
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