厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2023年186冊目 『アウトプット思考』は、他者と異なる見解を早く導き出すための知的生産術

2023-07-26 07:51:19 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

「インプットを最小にして、アウトプットを最大にする」

 

日本航空→ボストンコンサル→早稲田大学(現在は名誉教授)の内田和成さんが、新しいものを生み出す知的生産術を公開します。(2011年刊の新書を加筆・訂正)

 

対話型AIはあくまで、既にあるものを活用してそこに付加価値を生み出すものです。

私たちは、どれだけ他人や他社と異なるものの見方ができるか、あるいは人より早く自分なりの回答を導き出せるかが重要です。

 

AIツールを活用しつつ自分流のアウトプットを生み出す、よりクリエイティブな人間になるための情報・思考術そして知的生産術です。

 

【my pick-up】

◎作業が仕事だと思い込んでしまっていないか

極端に言えば作業とは、手足だけ動かしていれば済んでしまうようなことだ。頭を使うとしたら、どうすれば作業がもっと速くなるか、間違いが少なくなるかといった、作業効率をいかに高めるかという点だろう。一方、仕事のほうは「頭を使う」行為が中心となる。問題発見や問題解決、クリエイティビティ(創造性)、チームを引っ張っていくためのマネジメントやリーダーシップなども必要になってくる。

怖いのは、「作業」をこなしていると、なんだか「仕事をした気」になってしまうということだ。いつまでも「作業屋」では、ビジネスパーソンとしては大成しない。もし、あなたが中間管理職クラス以上で、自分のやっていることが「作業」ばかりだとしたら、ちょっと問題だ。

◎優れたリーダーは「3割の情報で意思決定する」

他の人が100の情報が集まらないと決められないのに対して、30の情報で同じ質の意思決定ができる人間が、優れたリーダーだ。リーダー以外の人にとっても、これは重要な能力だ。少ない情報で決断ができるようになれば、当然、他の人より仕事のスピードが速くなる。そして、より重要な仕事に時間を割けるようになる。そういう意味でも、少ない情報で意思決定できることは非常に大事なのだ。

◎自分のスタンスを決める

「絶対の答えが出ない議論」に際して重要なことは、「自分はどちらのスタンスを取るか」を決めることだと思う。両方の主張を理解したうえで、「自分はこう思う」という立場を決める。そのうえで、それを裏づける情報を集めていく。そして、どちらが正しいのかを議論して争うのではなく、双方の主張を理解しながら、より良い道を探っていく。

「様子見」というスタンスは結局、「正しい答えがどこかにあるはず」という正解主義に他ならないのではないだろうか。

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2023年185冊目 『50歳からの新NISA活用法』は、物価上昇対策と老後資産形成において金融所得は不可欠

2023-07-26 07:37:03 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本の狙いは、2024年1月にスタートする「新NISA」を使って、すでに50歳になっている人でも無理なく老後資金の不安を抱かずに済む資産形成を実現するにはどうすればいいのかを考えることにあります。

 

「長期・積立・分散投資」をお勧めする理由

・世界の人口はまだまだ増え続ける(人口が増える限り、経済は成長する)

・再投資(複利)効果で資産を大きく増やせる

・少額でも投資を始められる

・「時間分散(ドルコスト平均)効果が」得られる

・利益確定のために売りたくなるのを防げる

・価格変動リスクを抑えられる

 

新NISA制度は、縮む日本社会からの抜本的転換を期して構築された、重要な国家戦略です。

生活者がこぞって長期投資でお金が育っていく体験知を共有できれば、私たちは今度こそ気持ちよく、成熟社会にふさわしい高度な消費を楽しめるようになります。

勤労所得と金融所得のダブル増のスパイラルを、国民全体で享受しましょう。

 

【my pick-up】

◎お金を持っていないのは皆同じ

50代の金融資産額の中央値は810万円ですが、金融資産を全く保有していない人たちの数字は、ここに含まれていません。50代で金融資産を保有していないのは実に24.4%です。50代になった人の多くは、70歳に向けて「よーい、どん!」でこれから長期投資を始めるのです。決してあなた一人ではありません。

◎投資に対するアレルギーをなくす

今、50歳の人たちにまず申し上げたいのは「親の価値観を否定しましょう」ということです。皆さんの世代は、投資による資産形成なしに、これからの人生は成り立たないからです。基本給を一律に引き上げる「ベースアップ」も、物価上昇を上回ることは期待できません。年0.002%の利息しか得られない銀行預金は、もはや貸金庫程度の意味合いしか持ち得ません。

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