評価 (3点/5点満点)
私の20代での仕事の基礎は、中谷彰宏さんから学びました。サンマーク文庫の「中谷彰宏のビジネス塾シリーズ」を当時は実践していましたし、東京での「中谷塾」にも参加しました。
そんな中谷さんの最新刊は、転職や再就職という話が出てくる40代は、能力よりも信用が求められるということを述べたもの。
40代は社会に出てから20年が経っています。いかに信用される習慣を身につけたかが、その人の20年間の蓄積です。
そういう意味では、本書の「信用」を積み重ねる習慣は、20代から30代の早いうちに身につけるべきですが、40代になってからでもこれらを意識しているかどうかで、以後の仕事・人生が大きく変わってくると思います。
【my pick-up】
◎信用は夜ではなく朝つくられる-夜が早く朝も早く出社しよう
一流は、朝に仕事をしている人たちです。夜は、二流が仕事をしている時間です。朝の集中力は、ハンパではありません。夜は、仕事をしている気分だけを味わってしまいます。残業はまったく効率の悪い仕事なのです。会社では、朝早く来て、夜早く帰る人が一番信用されます。「朝弱い」と言う人は、「知らないよ」と言われて求められなくなるのです。
◎プロはパイロットと同じ、前日のアルコールは午後4時まで抜けない-仕事の前日に飲まない
パイロットは、フライトの前の晩はお酒を飲めません。仕事の前の晩に飲んでもいいサラリーマンのほうが不思議です。軽く飲んだだけでも、午後4時まで抜けないのです。お酒を飲むと、興奮状態で睡眠が浅くなります。お酒を飲んで寝ている間、人間は寝ていないのです。興奮した状態で起きたままです。それでは、無睡眠状態の徹夜明けで仕事をしているのと同じです。仕事への集中力がなくなるのも当然です。求められる人は、仕事の前日にはお酒を飲みません。ロックミュージシャンも、お酒を飲む人はいません。お酒を飲んでタバコを吸っていては、体力がもちません。コンサートの後、体を鍛えるために10キロ走っている人もいます。そういう健康管理をしていくのがプロフェッショナルです。
◎机の片づいた状態が信用を生む-乱雑な机で「仕事してます感」をアピールしない
机の上が片づいていることが、求められる人の信用です。逆に、机の上が散らかっていると、なんとなく仕事を忙しくしているという求められない人のカモフラージュになります。散らかった机を見ていると、集中できないのです。デスクトップにアイコンがたくさん並んでいるパソコンは、動作が重くなります。デスクトップにあるアイコンは、つねに全部動いています。あの状態が散らかった机と同じなのです。プロフェッショナルの机の上は驚くほど片づいています。机の上に何も乗っていないという状態が信用を生むのです。