厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2012年120冊目『グロービスMBAマネジメント・ブック』

2012-08-26 23:56:47 | おすすめビジネス書
グロービスMBAマネジメント・ブック【改訂3版】 グロービスMBAマネジメント・ブック【改訂3版】
価格:¥ 2,940(税込)
発売日:2008-08-29

評価  (3点/5点満点)

グロービスは東京・大阪・名古屋でビジネススクール事業を行うとともに、2006年からMBAが取得できる経営大学院を開学しています。ご存知の方、通学された方も多いと思います。

本書は、「現実のビジネスに活用可能な形で、MBAで学ぶエッセンスをコンパクトにまとめよう」という考えで、1995年に刊行され、2002年に新版、2008年にこの改訂3版が出されています。

本書の特徴は以下のとおりです。

①MBAのコアコースで学ぶ内容が網羅されている

②現実のビジネスに活用可能な形で、経営理論のエッセンスがわかりやすく簡潔にまとめられている

③経営分析の手法と戦略立案のフレームワークに重点が置かれている

①は具体的には、「経営戦略」「マーケティング」「アカウンティング」「ファイナンス」「人・組織」「IT」「ゲーム理論・交渉術」の7科目が網羅されています。

②については、わかりやすいとは言いつつも理論が中心ですので、初めて学ぶ方にとっては少し難しく感じるかも知れません。(特にアカウンティング・ファイナンスやゲーム理論など、数値が登場する個所)

③については、本書で便利な手法やフレームワークを押さえたうえで、他のビジネス書等で実際の事例にあたってみることが重要です。

まとめると、本書は1回読んで終わりにするのではなく、経営理論の基礎的な教科書として常にそばに置いておき、実際の仕事をする中で原則に立ち返る際に活用してほしいと思います。

あとは、市販のビジネス書を数多く読んでください。最近のビジネス書はどれも再現性のある実践的なものばかりです。「このフレームワークは以前見たことある!」と気づく機会が増えるはずですよ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2012年119冊目『最速で結果を出す人の「戦略的」時間術』

2012-08-26 20:00:54 | おすすめビジネス書
最速で結果を出す人の「戦略的」時間術 (PHPビジネス新書) 最速で結果を出す人の「戦略的」時間術 (PHPビジネス新書)
価格:¥ 882(税込)
発売日:2012-07-19

評価  (3点/5点満点)

私生活も充実させ、そのうえで仕事でも結果を出す、そのために大事なことは、〝時間を濃縮させること〟なのだ。

本書は、コンサルタントの理央周さんが体験により身につけてきた「時間を濃縮し、最速で結果を出すための仕事術」を紹介します。理央さんが専門とするマーケティングの知識やMBAのフレームワークを基本に置きつつ、今すぐに実践し成果に繋げられるノウハウが満載です。

やはり出世や昇給というものは自分のモチベーションになり、それが励みとなってさらに結果が出せるようになります。そうなれば、家に帰っても前向きで明るく過ごせるという好循環が生まれると思います。仕事だけが人生ではありませんが、結果を出し、仕事を充実させることで、私生活をはじめ自分の環境が好転することはまぎれもない事実です。

通勤時間等も含めて1日の約半分の時間を費やしている仕事を楽しむための近道が、この「最小の時間で最大の成果を出す」ことです。成果を出していれば、早い時間でも堂々と帰ることができ、自分の趣味や家族との時間を楽しむことができますよ。

【my pick-up】

◎仕事を妨げる「邪魔なこと」は、根本治療で解決せよ!

ある人から、「しょっちゅう電話がかかってくる人は仕事ができるように見えて、実はできない人だ」という話を聞いたことがある。

本来、こちらが先手を打って連絡をきっちりを行っていれば、かかってくる電話は自然と少なくなる。そのためには、電話がかかってくるそもそもの理由を発見し、その原因をつぶすべきである。

それができていないからこそ、電話が多くなる。そして電話のたびに集中力が途切れてしまっては、必然的に仕事もはかどらない、というのである。

なるほどと思う考え方であった、応急処置のみでなく、根本治療が重要なのだ。

◎仕事は「サッカー」。「部分最適」だけでは勝てない

もちろん短期の結果達成は不可欠であり、部分最適の意識を持つことも大事ではある。よく「部分最適は百害あって一利なし」などと言う人もいるが、それは極論である。やはりまずは、自分のすべき職務をまっとうすることに全力を注ぐべきである。

だが、より高い位置に進みたいと思うのであれば、「全体最適を意識したうえでの職務のまっとう=部分最適」が重要になってくるのだ。

実際には、会議になるとこの「部分最適」のぶつかり合いになりがちだ。ここで熱くなって、自分の利益ばかりを主張してしまっては、火に油を注ぐだけ。そんなとき私は、ちょっとした工夫を心がけてきた。

たとえば言い方にしても、「それはダメだと思うのでこうしましょう」よりも「それはいい意見ですよね。でもこのような見方もあります」と言ったほうが、その後の議論が発展しやすい。

また。このような建設的なトーンに加えて「視点を変えてみる」という方法も有効である。たとえば、数字を見る視点を「割合」から「全体の数」に変えてみる。

このようにより広い角度の視点から「全体最適」を考える姿勢が、より長期の結果をもたらすのだ。

◎マネージでは70点。100点以上を目指すなら「リード」で

リーダーは、マネージではなく、リードすることに徹すべきである。

管理とリードの違いは、チームを指揮下に置くのか、チームメンバーと同じ目線で引っ張っていくのかという点にある。

前者は行動やタスクすべてをコントロールし、チェックする。後者は各自の強みを引き出し、そのうえで相乗効果を出すことを命題とする。常に70点を確実に取ろうとする場合は前者のgほうが向いているかもしれないが、100点以上を狙う場合には後者のほうが向いている、というのが、私の長年の経験から得た結論である。

◎「いい丸投げ」を使いこなす

実は私自身は、「丸投げ」が悪いことだとは思っていない。むしろ、最短の時間で最高の結果を出すには不可欠の要素だとすら思っている。要は「いい丸投げ」と「ダメな丸投げ」があるのだ。

言うまでもなく「ダメな丸投げ」とは、なんの根拠もなくそのまま「これをやっておいて」という形で部下に下ろすやり方。

一方で「いい丸投げ」とは、「いつまでに、何を、なんのために」の3つの要素が必ず入っているものだ。

ただ、私の場合はそこにさらに工夫して、「どうやってやるのか」の部分だけは、最初の段階ではなるべく伝えないようにしていた。これは、失敗させてでも考えさせることが、その部下の成長につながると考えたからである。

さらに、重要なポイントで念押しをすることもまた、必ず心がけていた。ある程度の失敗はいいが、会社に大きな損失を与えるような失敗は許されない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする