厳選!ビジネス書 今年の200冊

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今年97冊目『実力大競争時代の「超」勉強法』

2011-05-03 00:25:29 | おすすめビジネス書
実力大競争時代の「超」勉強法 実力大競争時代の「超」勉強法
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2011-04-07

評価  (3点/5点満点)

近時の内定率の低下は、「就職氷河期の再来」ではなく、「就職大競争の時代」の始まりである。

野口悠紀雄さんの最新刊は、大学に入学したとたんに終わってしまう勉強ではなく、その後も続ける勉強のススメです。

人材の質で日本が後れを取り始めたなか、「勉強=入試に合格するための手段」という考えから、「勉強=仕事で使う実力を獲得する手段」という考えに切り替えることが重要です。

具体的には伝達力や問題発見・解決力、英語や数学の必要性が述べられていますが、まずは日本の現状がいかに危機に満ち溢れているか、日本という恵まれた環境においていかにモチベーションを上げるか、その辺りを本書できちんと認識しましょう。

【my pick-up】

◎勉強は必要条件だが、十分条件ではない

成功はさまざまな条件のandの集積だ。成功した人はそれらのすべてを満たしているので、誰も似たような人になるのである。それに対して、失敗の十分条件はいくつもあり、それらのうちの一つでも当てはまれば、失敗してしまう。したがって、失敗はさまざまな要因によって生じ、その結果、失敗者はさまざまに異なるのである。だから、失敗に関して普遍的なことは言いにくい。

私は、「勉強は成功のための必要条件だ」と言った。しかし、「十分条件だ」とは言っていない。つまり、勉強したからといって成功するとは限らない。多くの人が求めているのは、成功のための必要条件でなく、十分条件である。「こうすれば成功する」というノウハウを、人は知りたいのである。しかし、成功の十分条件は言いにくい。なぜなら、これまで繰り返し述べたように、成功のためには、多くの条件が必要だからだ。それに対して、失敗の十分条件は言える。すでに述べたように、「勉強しなければ失敗する」。一般に、失敗の十分条件は重要である。それには耳を傾けるべきだ。

◎経済危機をチャンスにできる人とピンチに陥る人はどこが違うのか

勉強をしているかどうかは、電車のなかを見わたすと、一目瞭然である。通勤ラッシュ以外のすいている時間帯、乗客は椅子に座っているが、やっていることにはかなりの差がある。本を読んでいる人、新聞を読んでいる人がいる。書類を見ながら、一心不乱にメモを書いている人もいる。

しかし他方では、新聞といってもスポーツ新聞の人もいるし、一心不乱でも、取り組んでいるのはゲーム機の人もいる。そして、昼日中というのに居眠りの人もいる。

彼らのなかで勉強を続けている人が誰かは、ほぼ間違いなく推察できる。そして、10年後の彼らがどうなっているかも、8割程度の確かさで予測することができる。

コメント
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