コンサルタントの勉強法 価格:¥ 1,050(税込) 発売日:2009-12-17 |
評価 (3点/5点満点)
この本は、20万部のベストセラー『コンサルタントの「質問力」』の著者・野口吉昭さんが、25年間のコンサルタント生活を通しての勉強についての考え方、方法論をまとまたものです。
「はじめに」にもあるとおり、プロにとっての勉強は所詮、基本・基礎固めでしかなく、だから外に見せるものでもないし、勉強していることを自慢することも無意味です。勉強の習慣づけができていないビジネスマンは、当たり前のことができていないと危機感を持ちましょう。
コンサルタントが書いたビジネス書は抽象的な内容が多い中、野口さんの本はどれも実践的ですぐに役立つものばかりです。
【my pick-up】
◎プロにとって勉強は、プロであり続けるための大前提
「勉強させていただきます」という言葉は、見方を変えれば「いまはまだ勉強していません」と告白しているようなものである。これではプロ失格である。
◎知っていることは当たり前。それ以上を相手は求めている
大切なのは、だれでも思いつきそうなのだがなかなか思いつかないアイデアを、思いつく力である。
◎勉強ができる人と、できない人の違いとは?
勉強習慣は、まず仕組みをつくり、その仕組みを自分の生活に取り入れ、それを継続することによって、習慣として確立されるものなのである。
勉強ができる人は、勉強するときに必要となる情報を収集するための仕組みづくりがうまい。そして勉強ができる人は、勉強を上手にマネジメントして長く継続させていくための仕組みづくりがうまいものである。
また仕組みづくりとともに、自分を勉強体質にするためにもう一つ大切になるのが、「勉強に集中できる環境を整えること」である。
◎したり顔で教えたがる上司の言葉は、適当に聞き流せ
大切なのは、自分の上司が自分流の勉強を教えようとしているのか、相手に合った勉強の仕方を教えようとしているのかを見極めることである。自分に合った勉強の仕方を教えようとしているのなら師事すればいい。しかし勉強を教えようとしているのなら、表立って反発しないまでも、適当に聞き流すことである。
◎好奇心がわき起こる環境づくりをする
「週1回ノー残業デーに、帰り道に必ず表参道・丸の内・銀座・六本木・西麻布に寄って街をぶらつくようにする」とか「月1回は、異業種の勉強会に参加する」「毎週月曜日は紀伊国屋書店や丸善に行って、多くのコーナーをチェックする」というように、好奇心を発動させる環境を自らつくっていくことはいくらでも可能だ。
◎「どこに居を構えるか?」まで考えた勉強環境づくり
私にとって毎日の通勤時間は、大変貴重な勉強時間である。コンサルタントになったばかりのころ、知識を仕入れるために、1日1冊ビジネス書を読むことを自分に課していたことがあったが、その読書の場所も通勤電車のなかだった。
⇒私も往復1時間の通勤電車の中で、毎日1冊のビジネス書を読んでいます(kakihara)
◎自腹でもグリーン車&シティホテルを利用する
現在、東京駅から新大阪駅までの所要時間は、のぞみで約2時間40分だが、考えてみればこれぐらい勉強や仕事に集中できる時間と空間はほかにない。行きと帰りの5時間20分の新幹線のなかで、かなりまとまった量の勉強や仕事ができる。この時間をビールを飲んで過ごすのは、あまりにももったいない。
◎マトリックスので整理を習慣化する
もっとも避けるべきなのは、議論や思考を空中戦にすることだ。特に議論を空中戦にすると、「声が大きな人間の意見が通って終わり」になってしまう。
議論や思考はできるだけマトリックスに落とし込むといい。自分たちが議論していること、考えていることを、一度ホワイトボードや紙の上に整理して見える化することが大切なのだ。