ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

赤い鳥(3)

2020年06月17日 18時07分14秒 | 田舎暮らし
唱歌は決して「赤い鳥」の鈴木三重吉が言うような「愚劣で低級」な歌ではない。
今残されている唱歌を聞くと西洋音楽を普及しようという意思だけでなく、
明治維新による失われて行く日本の里山の風情を残そうという、
そんな強い意志が感じられる。
今、こんな唱歌がなかったら、日本の里山の風情を、いったいどれほどの人が感じることができるだろう?

 卯の花の 匂う垣根に
 時鳥 早も来鳴きて
 忍音もらす 夏は来ぬ

 さみだれの そそぐ山田に
 早乙女が 裳裾ぬらして
 玉苗植うる 夏は来ぬ


 橘の 薫るのきばの
 窓近く 蛍飛びかい
 おこたり諌むる 夏は来ぬ

こんな風情はもうないよ。
田植えをする「早乙女」なんてもういないよ。
田植えをする「早おばさん」さえももういないよ。
田植えをしているのはおじいさんか若い独身男性。
もっとも若いと言っても40~50歳くらいだけどね。
どう?若い都会の女性のみなさん、お嫁に来ない?
より取り見取りだよ。
若い若いぴちぴちした男性がいっぱいいるよ。
若いと言っても40~50歳くらいだけどね。

いえいえこんな話じゃなかったな。
幕末・維新、日本は西洋の科学や文化に追いつくため、
精いっぱいのことをやったよ。

 夕焼け小焼けで日が暮れて
 山のお寺の鐘がなる

カラスが、か~~か~~鳴いて山に帰っていく、
こんな風情はもうないよ。
うっかり夕方鐘を突こうものなら・・・
「うるさ~~~い!!」
ここは田舎だけど、でもここにきて、夕方の鐘どころか、除夜の鐘さえ聞いたことがない。
年に一度だけ夜中に「ご~~~ん」とつくと、
「うるさ~~い!!」なんて言われたんじゃたまったもんじゃないよね。
夜中に鐘つきの肉体労働をしても儲かるのは神社ばかり。
客はみんな神社に奪われる!やってられるかぁ~!!
と、きっとそう思って山のお寺の坊さんは除夜の鐘つくのやめたんだろうね。

いえいえ、こんな話じゃなかったな。
唱歌の話だった。
(いかん、今の時間、またまた酔っぱらってきた!)
続きは、次回!!
コメント
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