群れから外れた仔山羊が狼から追いかけられた。
子山羊は狼に言った
「あなたの餌食になる前にどうか最後に躍らせてください」
そして笛を差し出し狼に吹いてくれと頼んだ。
そこで狼が笛を吹き仔山羊が踊っていると、
それを聞きつけ犬たちがやってきて狼を追い払った。
狼は「俺は者なのに笛吹のまねなんかしなければよかった」と後悔して逃げて行った。
イソップ寓話集では狼は悪役だけどいつも騙されるお人よしでもある。
ところでこの寓話、たとえ寓話のことではあっても山羊に踊りを踊らせるという発想はどうして生まれたのだろう?
山羊飼いだったらそんなこと考えもしないだろう。
あるいはイソップは雄山羊の威嚇のポーズ~2本足で立ち上がって前足を幽霊ように前にだらりと下げ、首をかしげる。
あのポーズを見て踊っていると思ったのだろか?
まあ見方によっては阿波踊りを踊っていると見えないこともない。
イソップが阿波踊りを知ってたかどうかは別として・・・
でもふと思う、普通の山羊飼いだったらだれも山羊に踊りを踊らせようなんて思わないけど、
お座敷山羊派だったらどうだろう?
なんせ山羊を家の中で飼い、排せつ訓練をし、着物を着せ、「お手!」まで覚えさせるお座敷山羊派だったら?
うんうん、やりかねない!