ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

マッチ

2007年08月01日 03時43分57秒 | 田舎暮らし
真夏に囲炉裏。
この前久しぶりにしたけど、かなり暑かった。
やっぱり夏は縁側で食事がいい。
網戸越しにとっても涼しい風がきてクーラーなんか要らない(もっとも我が家の葉クーラーはないけど)。
ヒグラシや虫の鳴き声を聞きながら食事をすると時間がゆっくり流れていく。外は次第に薄暗くなってそのうち真っ暗になり、虫の音は一段と勢いを増す。酔いに任せてそのままごろんと寝転ぶと板張りのひんやりとした感触が心地よい。

ところで囲炉裏だけど、炭おこしに我が家ではマッチを使う。~木をごしごしして
おこしているんじゃないか?とかきっとまだ火打石を使ってるんだろう?なんて思っている人がいるかもしれないけど、そんなことはない。ちゃんと文明の利器、マッチを使っている。
ところが最近マッチを使ったことがない大人がいてびっくりさせられる。ライターや着火器しか使ったことがないらしい。
ライターなどは火をつけるというのでなく火がつく、という感じでどうもいけない。それに油のにおいがして、いかにも下品だ。
やっぱり火はマッチでつけたい。それも「マッチ」と表示しているものではなく「燐寸」と表示している、しかも徳用サイズの箱を使いたい。

マッチは簡単なようで意外と難しい。力を入れると折れるし、力を入れないと火がつかない。それに雨の日はしけっててなかなか火がつかないので何本も無駄にする。それにマッチの箱の火をこする部分は大切にみみっちく使わないといけない。一回使ったところはこすれて火がつきにくくなるからだ。思いっきり擦りつけるのは下品でみっともない。ここら辺の手加減が難しい。

それから風の強い日につけるのも難しい。風を体で避けてつけなければいけない。
というわけで晴れた日はもちろん、湿った日も風の強い日も、一本のマッチで炭をおこすことができたら、最高の喜びを感じ、ついつい人に自慢したくなる。けれどもそれを自慢したら素人だと思われるので自慢してはいけない。ここささりげなく、こんなことなんでもないんだよ、という顔をしないといけない。

このようにマッチ1本で炭をおこすことが出来たら、肥後守できれいに鉛筆が削れたときと同じように、とても自己満足にひたることが出来る。ライターではそうは行かない。やっぱり火つけはマッチに限る。
コメント
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