イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

田辺湾釣行

2011年04月05日 | Weblog
場所:田辺湾 塔島
条件:中潮 6:24 満潮 12:45 干潮
釣果:チヌ50.5センチ以下 2匹、カワハギ 3匹

今日は久々の沖磯への釣行だ。一昨年、塔島に行ったものの悪天候ですぐに退散したので実に3年ぶりの真剣勝負だ。
心配していた北西の風がないが、左のシモリを越えてくる流れで上潮だけが流れている。それでも今日は最初からエサトリがある。少しは期待が持てるようだ。釣り始めて1時間くらいだろうか、カワハギが釣れた。かなり大きい。しばらくしてまたカワハギが釣れた。これはとりあえずカワハギを釣らなければと思い、針のサイズを落としたのがアダになった。午前9時半ごろ、もそっとした感じでウキが入った。あわせてみるとチヌらしき引きだ。しかし、残念ながら針がはずれてバラしてしまった。
その後はどんどん西からの風が強くなってきた。潮は手前に当ててくるしでまったく底が取れなくなってしまった。サンノジがかかってきたところを見るとサシえさは底にいないのだろう。
お昼を過ぎて少し風がおさまりやっと底がわかるようになってきた。何投かあとにウキが斜めに引き込まれていく。12時半前、底にもたれている割にはどんどんウキがもぐって行く。あわせてみると魚だ。かなり大きい。ハリスは2.5号に落としているので慎重に巻き上げてゆくと待望のチヌだ。今日はダメだろうとあきらめてかけていたのでひときわうれしい。続いて1時15分、またまたアタリ、今度も大きい。強烈な引きはないがずっしり重みが伝わってくる。タモに入れるのも苦労するほどの大きさだ。間違いなく50センチはあると思われる丸々としたチヌだ。やっぱり田辺の沖磯、僕を裏切らない。
このときが時合だったようで、またアタリがなくなり、午後4時に終了。
貝も採ったし、帰りの道中タラノメも採ったし、きょうは満足だ。

この磯に上がるといつも思い出す人がいる。僕の上司で釣りの好きだったひとだ。ある意味、振り回されていたところがあるが、田辺の磯にもよく一緒に通った。2週間に4回田辺に来たということもあった。13年前だっただろうか、4月の終わり頃だったと思う。今日は腰が痛いといいながらも新しい竿を買ったんだとうれしそうにこの塔島で釣りをしていた。その後、検査入院をしてそのまま病院からは帰らず3ヵ月後に亡くなってしまった。たしか今の僕の年齢くらいだったと思う。身近な人で老齢という年齢ではない人が亡くなるというのはこの人が初めてであった。
人は必ず死ぬのだということを思い知り、やりたいことはやっておかねばと強く思った。世間に貢献することなど毛頭考えなかったが、やっぱりいつでもどこでも釣りをしなければと考えた。ちょうど、仕事にも行き詰りかけていた頃だったが何か吹っ切れたものがあり、そんな悩みも些細なことに思えるようになった。
世間はなんでも自粛モードだが、僕にしてもいつ死んでもおかしくない年齢になってしまった。だから僕は自粛なんてしない。大げさかもしれないが生きるということはそんなことでもあると思うのだ。
コメント (2)
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