鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

サンドウイッチを食べていたら、目の前の会場で公演が始まってしまっていた

2009-11-22 | Weblog
 21日はギックリ腰をかかえたままおっかなびっくりで、東京・赤坂のサントリーホールでの読響名曲シリーズ演奏会に出かけた。開演前に夕食を摂ろうとサントリーホール前のそば屋、水内庵へ行くとシャッターが閉まっている、そこで隣のアンデルセンへ入り、サンドウィッチを頼んでコーヒーを受け取り、席に座って、サントリーホールをみると、もう開場して、人が入っている。通常、開演の30分前に開場するのでそんなことはないはずだ、と思って、チケットを改めて見ると、開演6時となっている。いつもは7時なので、その積もりでいたら、なんと1時間早くなっていた。道理でお客が少ない理由がわかった。注文を取り消して駈け付ければ開演に間に合うが、頼んだ手前、そうもいかない。しばらくして出来上がったサンドウィッチを早々に食べて、会場へ入ったところ、係員に「あと5分くらいで終わりますから」と言われてドアの前で待った。同じように時間を間違えたらしいお客が結構、ドアの前で待っていた。
 この日はチャイコフスキーデーで、前半の小曲「交響曲バラード〈地方長官〉作品78」が終わったところで、次の「幻想曲〈テンペスト〉作品18」が始まった。指揮者のゲンナジー・ロジェストヴェンスキーは長身で指揮台の上に立たずに平場で指揮棒を振るというスタイルで、両手を使っての絶妙な指揮ぶりだった。セイクスピアのテンペストにつけた曲で勇壮な調べの曲だったが、最後が一変して穏やかな静かな終わり方だったのが印象に残った。
 後半は同じチィコフスキーの「組曲第1番作品43」で始まった。第1曲が「序奏とフーガ」、以下「ディヴェルティメント」、「間奏曲」、「小行進曲」、「スケルツォ」、「ガヴォット」と異なった曲の組み合わせで、こうしたものを組曲というのか、と思った。最後に「戴冠式祝典行進曲」と派手で勇猛な曲が演奏され、チャイコフスキーの多才な局面が偲ばれた。
 ロジェストヴェンスキーは1931年生まれの78歳の高齢とは思えない精力的な指揮ぶりで、演奏が終わってカーテンコールに応えて指揮台のところへ来て、両手を広げて「もう限界です」といった表情をして、茶目っけたっぷりに楽屋へ戻る仕草は愛敬いっぱいだった。ゆうくりと足を運んで歩む後ろ姿を見て、ひょっとしてロジェストヴェンスキーもギックリ腰になっているのではないか、と思わせた。
 家に帰って、改めて読響のパンフレットを見てみたら、「土、日、祝日の開演時間は午後6時です」と書いたお知らせふがあるのを発見した。読響の年間会員となったのは2回目だが、以前は昼時間のマチナーだったので、ついぞこうした事態には陥らなかった。コンサート慣れしていない証拠といえば、そうだが、こうした催しものの開演時間を間違えたのは初めてのことで、いかにギックリ腰で注意が散漫になっていたとはいえ、二度とあってはならないことだ。今後はこうしたことのないように、開演時間には十分気をつけるようにしたいものだ。
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