鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

お手製の山椒はピリッとした味こそなかったが、山椒アレルギーを治してくれた

2009-11-03 | Weblog
 先日の昼、うどんにお手製の山椒を入れて味わった。山椒なるものを作ろう、と思ったのはある時、友人とハイキングに出かけた折りに友人がかみさんが作ったというジャコの甘辛煮をくれたので、味わったところうまかったので、山椒をお手製で作れるものなのだ、と思ったからだった。で、ある日、今度はうちのかみさんが山椒なるものを買ってきて、緑色の実が成っているのを見て、これを干せば山椒なるものができる、と思って、30個ばかり実をとって、皿の上に乗せ、リビングの片隅に置いた。
 それが、2カ月以上前のことで、最初のうちこそビニールをかぶせて埃がつかないようにしていたが、そのうちにそうしたこともしなくなってしまった。2週間くらいで、茶色い色となったが、どこまで干せばいいのかもわからず、ずっとそのままにしていて、どうかすると、山椒を作ろうとしたことも忘れかけていた。
 それでも初志貫徹しよう、と干からびた山椒の実をまず水で洗って、きれいにしてから、2、3日干して乾燥させ、摺り鉢と摺りコギを取り出して、山椒を入れて、こぎ出した。大きな摺りコギにいれると、わずか30個の山椒の実はほんのわずかのスペースしか占めない。すりつぶすと、乾いた実のなかから白い種のようなものが飛び出てきた。それもすりつぶしていくと、部屋いっぱいに山椒の香りが漂い出し、山椒を摺っているのだ、と実感できた。でも、全体の量が大したことないので、摺り鉢の溝に隠れてしまう。それでも叩いて1カ所にまとめると、山椒なるものが出来上がった感じがしてきた。市販の山椒に比べると、不揃いの粒の集合だし、色も白いのが混じったり、まだらである。それでも匂いを嗅ぐと確かに山椒の匂いがする。3カ月がかりでやっとお手製の山椒が出来た満足感は十分だった。
 うなぎでも食べる時にでも使おうか、と思っていて、ある日の昼時にうどんが出てきたので、山椒を味わってみよう、と思い、ふりかけてみた。プーンと山椒の匂いが広がって、なかなかいい。舌で味わってみると、ピリッとした味こそしなかったが、山椒らしき味はした。何分、量が少なかったので、2、3回ふりかけただけでなくなってしまった。
 山椒といえば、昨年、中国へ行った際とその数週間後に東京・府中のお好み焼き屋で山椒を食した際にお腹の具合いが悪くなったことがあり、やや山椒アレルギーの気味があったので、どうなることかと懸念していたが、量が少なかったせいか、今回はなんともなく安心した。山椒はみかん科の落葉低木で、若葉と実は香辛料に用いられるというが、市販の山椒には化学処理が施され、山椒以外のものも混入されている、ということなのだろう。木の実となった状態では何が混入されても外からはわからない。その点、自家製であれば、純粋に山椒だけで作られているので、害はない、ということなのだろう。
 山椒らしきピリリとした味こそ味わえなかったが、純粋の山椒の味を味わえたことで、山椒に抱いていたある種のアレルギーがなくなった点で大きな収穫があった。
 
 
コメント
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