鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

忘れ物二題

2006-11-01 | Weblog
最近体験した忘れ物に関することである。一つは東急ハーベストの箱根・明神平でのことである。まだ暑い時期であったから、扇子を持参した。季節を問わず、温泉に行く場合は必ず扇子を持参する。温泉から上がった際に備え付けの扇風機だけでは追い付かないからだ。1泊2日で帰る日の朝、朝食を食べて部屋に戻り、荷造りをかみさんに頼み、フロントで会計を済まし、荷物を宅配便にて送り、タクシーを待っている時に扇子のないことに気が付いた。早速、部屋に戻って点検したが、見つからない。かみさんが荷物に紛れて知らずに入れてしまったのだろう、とさんざ毒ついたら、かみさんから「なかったら、私のせいじゃないから」と逆襲された。
で、翌日、宅急便が届いて、見たら'扇子'はなかった。かみさんは勝ち誇ったように「それみろ」と言わんばかり。そうなら、きっと館内で落としたに違いない、と思って問い合わせたところ、「確かにある」という。したり、と思って「送ってもらえますか」と聞くと、「送料はご負担頂きます」というので、「次回行った時まで保管しておいて下さい」と頼んだ。
数日して、思い直し、再度ハーベスト明神平へ電話して「返信用封筒に切手を貼って送りますので……」と言うと、今度は「いえ、こちらから送らせて頂きます」と先搬とはうって変わった態度であった。最初からそう言えば、話は早かったのに。ともあれ、これで東急ハーベストに対する印象はガラッと変わって、よくなった。最初は500万円も払った会員に対して何というサービスだ、と思っていたのだから。
もう一つはこの夏、たまたま、かみさんがコーラスかなにかで出掛けたある日曜日のこと。かねて、行こうと思っていた万葉倶楽部へ一人で出掛けた。2500円くらいのちょっと高いかな、と思われる入場料を払い、中へ入ると、10いくつかあるお風呂はベイエリアが見渡せるし、屋上には足湯もあるし、何よりもテレビ付きのベッドがズラリと並んだ休憩所は満足がいった。お風呂と合わせてたっぷり4時間、温泉にも侵かり、ゆっくり休憩もして楽しんだ。
それで、家に帰って、持ち物整理をしていたら、愛用の金のクロスのボールペンが見当たらない。お風呂から出て、浴衣に着替え、網目の手提げ袋に財布などと一緒にボールペンを入れた記憶があった。しかし、洋服に着替える際にボールペンをポケットに戻した記憶がなかった。ナイロン製の網目の袋にボールペンを入れたまま戻したに違いない、と思った。
それで、万葉倶楽部に問い合わせたところ、調べたうえで連絡する、という。このところの失せ物のほとんどがこうした経緯でなんなくと出てきているので、ボールペンも結局は見付かることだろう、とたかをくっていた。
しばらくして、電話が掛かってきて、「残念ですが、ボールペンはありませんでした」という。「そんなはずはない」とも言えず、電話を切ったが、後味の悪い結果となった。万葉倶楽部に対する折角のいい印象が帳消しとなってしまい、もう二度と万葉倶楽部に行く気かしなくなった。お客の忘れ物をくすねるような従業員のいるところなんかへは怖くて足が向かないのだ。たとえ、アルバイトでもそんな不心得なアルバイトがいるのは経営者、社風がもたらしたものだ。
たかが忘れ物、されど忘れ物である。
コメント
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