吉村青春ブログ『津屋崎センゲン』

“A Quaint Town(古風な趣のある町)・ Tsuyazaki-sengen”の良かとこ情報を発信します。

2015年12月18日/〈日記〉572・山口墓参旅行リポート⑤

2015-12-18 04:50:44 | 日記

 

写真①:写真パネルでナベヅルの生活がわかりやすく理解できる資料展示室

     =山口県周南市大字八代の「鶴いこいの里交流センター」で、2015年12月11日午前11時5分撮影

 「八代のツル」探鳥

山口墓参旅行リポート⑤

 山口県光市室積での岳父の墓参旅行帰りの12月11日午前、同県東部の周南市大字八代(やしろ)にある特別天然記念物・ナベヅル(ツル科)の渡来地を訪ねました。烏帽子岳(標高697㍍)の山懐にある「八代盆地」(標高約320㍍))の田んぼに、毎年稲刈りが終わる10月下旬ごろナベヅルがシベリアから渡来します。体長約90~100㌢、翼開張約185㌢。体は灰黒色で、首から上が白く、目の周りが黒く、アイマスクをしているように見えます。水田の落ち穂や草の実、水草、ミミズ、昆虫、ドジョウ、小魚などを食べます。

  まずは飛来状況を得ようと、「鶴いこいの里交流センター」の資料展示室に立ち寄りました。写真パネルでナベヅルの生活が、わかりやすく説明されています。建物のそばにある掲示板には、「只今ツル4羽」の表示が出ていました。ここから約400㍍離れた場所が飛来地とあり、→で示された方向へ歩くと、道路わきに「特別天然記念物八代のツルおよびその渡来地見学者の皆さまへ」と題して「見学・撮影は野鶴監視所でお願いします」との注意書き看板がありました=写真②=。

  

写真②:「特別天然記念物八代のツルおよびその渡来地見学者の皆さまへ」の注意書き看板

  ナベヅルの日本の渡来地は、「八代盆地」と鹿児島県出水市荒崎だけ。八代地区では、村の掟としてツルを守り続け、明治20年には県へツル捕獲の禁止をお願いするなど地区住民がツルを大切に保護し、近代日本における自然保護制度発祥の地といわれているという。ナベヅルと同じ冬鳥のマナヅルは2007年12月17日朝、福津市津屋崎勝浦の田んぼに舞い降りた1羽を初めて確認、撮影したことがあります。随分前に、出水市荒崎の田んぼで観察して以来の撮影でした。

  「野鶴監視所」は平屋の建物で、見学者は室内から窓ガラス越しに双眼鏡で観察できるようになっています=写真③=。

 

 写真③:室内から窓ガラス越しに双眼鏡で観察できる「野鶴監視所」

  窓ガラスのそばに望遠レンズで実況撮影の動画映像がディスプレイに映写=写真④=されており、観覧すると田んぼの稲小積の間にナベヅル4羽の姿が確認できました。

 

写真④:望遠レンズで動画撮影した稲小積の間のナベヅルたち

  「野鶴監視所」の隅にナベヅルの剥製が、展示されています=写真⑤=。

  

写真⑤:「野鶴監視所」の隅に展示されているナベヅルの剥製

  農道の先の田んぼにあるナベヅルの渡来地は、見学者が近寄れないよう進入口の道路にロープを張って隔離されています=写真⑥=。出水市荒崎に渡来するツル類はナベヅル、マナヅル、カナダヅルなど計1万2千羽を超えており、今季わずか5羽が渡来、うち1羽が11月26日に渡去し、現在渡来数4羽となっている八代のツルをなんとしても保護したいという八代地区の人たちの熱い想いが伝わってきました。

  

写真⑥:進入口の道路にロープが張られた農道の先の田んぼにあるナベヅルの渡来地

 

                       (「山口墓参旅行リポート」終わり)

 

追記

 

 山口墓参旅行リポート④の「室積(むろづみ)塩田」で触れた光市室積にある「光ふるさと郷土館」 別館・「礒部本家(いそべほんけ)旧宅」や、「光ふるさと郷土館」については、12月19日から〈光市・町歩き〉シリーズの4で掲載します。

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