写真①:「大黒と恵比寿の鏝絵」
=山口県下関市豊浦町室津下で、2017年4月2日午前10時5分撮影
「室津の鏝絵」巡りリポート⑤
「大黒と恵比寿の鏝絵」
室津4区にある西田家の母屋2階戸袋(平側)に描かれた「大黒と恵比寿の鏝絵」=写真①=も、石州(島根県)左官・井沼田枡市(ますいち。一説には後に冨士永桝市)氏の作と伝えられています。西田家は半農半漁で、お爺さんは漁業では地曳網の網元を昭和35年ごろまで営み、農業では室津浦で昭和38年ごろまで牛を飼って仕事をしていたという。
「大黒と恵比寿の鏝絵」は、「大黒」と「恵比寿」の周囲にネズミが多く描かれており、西田家の子孫繁栄を願ったと思われます。左側に描かれた「恵比寿」が大きな鯛を抱いているのは、地曳網での大漁を願ってのことでしょう。