写真①:「旧蔵内邸」の表門
=福岡県築上町上深野で、2014年3月17日午前11時40分撮影
福岡県築上町上深野にある国登録有形文化財の炭坑主住宅「旧蔵内邸」=写真①=を3月17日、初めて観覧。築上町が平成22年、当時の所有者から買い取り、建物や庭園を手入れし、敷地にトイレを造ったりして同25年4月18日から一般公開、同26年3月13日に来館者3万人を達成したと聞き、福津市津屋崎の拙宅から約2時間マイカーを運転して訪問しました。きょう18日から「旧蔵内邸」観覧記を連載します。
「旧蔵内邸」観覧記①
「旧蔵内邸」は、筑豊地方を中心に全国10位以内の産出高を誇る炭坑を経営した蔵内次郎作=写真②=、保房、次郎兵衛の三代の蔵内氏本家住宅です。7135平方㍍の広大な敷地に、明治38年ごろ二階建ての主屋棟と応接間棟や回遊式庭園を建造、大正5年の蔵内鉱業株式会社設立と同時に大広間棟や茶室棟などを増築した大規模な近代和風住宅(延べ床面積1250平方㍍)、蔵倉庫(37平方㍍7)を同9年に完成。ビッグで豪華な建物、内装、庭園といい、見ごたえがあります。
写真②:晩年の蔵内次郎作氏
無料駐車場で車を降り、横門から広い敷地に入ると、二重の入母屋造・妻入の大胆な屋根構成の風格のある大玄関棟=写真③=が目に付きました。
写真③:重厚で風格のある大玄関棟
玄関軒下に懸かる三つ巴の家紋入り幡幕を潜って邸内へ入ると、「大玄関間」の上がり框に「祝来館者3万人達成」=写真④=と掲示されていました。
写真④:「祝来館者3万人達成」の掲示
12畳の「大玄関間」=写真⑤=は、炭鉱主住宅では最大規模という。天井には屋久杉を使い、土間や腰壁には大理石をふんだんに用いています。豪華な照明=写真⑥=は、三つ巴の家紋入りです。
写真⑤:「大玄関間」 写真⑥:三つ巴の家紋入り照明
「旧蔵内邸」:福岡県築上町上深野396番地。℡0930-52-2530▽開館時間 午前9時30分~午後4時30分(入館は午後4時まで)▼休館日 毎週火・水曜日(祝日の場合は開館)▽入館料 一般(高校生以上)3百円、小・中学生百円▽無料駐車場(約40台収容)あり。
「旧蔵内邸」へのMAP