吉村青春ブログ『津屋崎センゲン』

“A Quaint Town(古風な趣のある町)・ Tsuyazaki-sengen”の良かとこ情報を発信します。

2008年11月20日/〈日記〉299・ツーリズム

2008-11-20 10:44:56 | 日記
写真①:「歴史的町並みとツーリズム」の講演会が開かれた「赤煉瓦文化館」
     =福岡市中央区天神1で、2008年11月18日午後3時38分撮影

西山徳明九大教授が講演
「文化財保護行政から都市政策としての文化遺産マネジメントへ」移行し、
「自治体が主体となって、地方分権で文化財を保護していく」時代へ
「ブランド化して都市間競争に勝つ都市計画」を市長政策で打ち出すべき

 11月18日夜、福岡市中央区天神1の「赤煉瓦文化館」=写真①=で開かれた「歴史的町並みとツーリズム」の講演会に行ってきました。「博多津にぎわい復興計画研究会」と「第2回九州町並みゼミ福岡大会実行委員会」の主催で、講師は西山徳明・九州大学大学院芸術工学研究院教授(都市計画)です。29、30両日、同市内で同実行委とNPO法人全国町並み保存連盟九州ブロックが主催する「第2回九州町並みゼミ福岡大会」のプレゼミとして開かれました。

 西山教授は、京都大工学部卒。福岡県朝倉市秋月や、うきは市吉井町、太宰府市、山口県萩市、岐阜県白川村・世界文化遺産「飛騨白川郷」などをフィールドに、観光振興と文化遺産の保護・活用、景観づくりの視点から都市計画やまちづくり、都市政策の研究を展開されています。

 講演で、西山教授は日本の歴史的町並みの保存や、中国、インドなどの遺産観光の歴史と現状を説明。今や、「自治体が主体となって、地方分権で文化財を保護していく」、そして「文化財保護行政から都市政策としての文化遺産マネジメントへ」と時代は移行し、「21世紀の本当の都市計画」を市長の政策として取り組み、都市をブランド化して都市間競争に勝てる魅力をどう打ち出すかが問われている、と強調されました。何を都市づくりのブランドとして行くのか、魅力的な具体像が乏しい福津市の現状を指摘されたような気がしました。

 西山教授は、「ツーリズム」がキーワードになるとして、「観光資源の固有性」を横軸に、「観光空間と住民の生活空間との分離度」を縦軸に、「ツーリズム」を「自然遺産」「考古学的遺産」「都市遺産」「集落・町並み遺産」「アーバン」「テーマ・パーク」「リゾート」の7ツーリズムに分類。私が所属している「津屋崎千軒 海とまちなみの会」が行っているボランティアガイドは、「集落・町並み遺産」と「自然遺産」を加味したツーリズムであることを認識させられました。

 西山教授の講演を聴いて、「海とまちなみの会」の活動が今、どの地点に立ち、これからどこへ行くべきかの道標を示唆された気持ちになりました。「津屋崎の伝統文化・文化財などの文化遺産・自然遺産の活用」をどうしたらいいのか、29日からの「第2回九州町並みゼミ福岡大会」にも参加し、先達の方々から多くを学びたいと思っています。
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