とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2011遠山郷マラニック マラニック(前半)

2011-09-20 22:43:32 | マラソン
いよいよマラニック本番の日になった。今年の参加者は55キロが100名ほど、45キロが40名ほどである。午前6時近くとなり、ランナーたちが、スタート会場の「かぐらの湯」前に集まってきた。


開会式が始まり、前夜祭にも来賓で参加した飯田市副市長の挨拶が行なわれた。


開会式のセレモニーが終わると、参加者全員での記念写真の撮影である。プロのカメラマンのカメラもあるが、個人個人でのデジカメ撮影もあり全体写真を撮るのも大変である。


そして、6時30分に全員スタートする。今年は、45キロ、55キロとも同時スタートである。


山の上には薄い雲がかかっていたが、だんだん天気は良くなりそうだ。朝の空気は涼しく、しばらくは快適に走ることが出来た。


まずは、4キロほど平らな道を走る。朝もやの中、赤い橋を渡る。


橋を渡り反対側に下りると、最初のエイド大町「天仁の杜」に到着する。今年も、恒例のマレットゴルフに参加する。一人当たり2回打つことができるが、なかなかホールインワンは難しい。残念ながら、私は今年もダメだった。それでも、100人以上の人がいると出来る人はいるものである。何人かは、見事ホールインワンを取って商品をゲットしたようだ。走る大会で、こんな遊びをさせられるなんて他では聞いたことがない。でも、楽しいイベントである。




マレットゴルフを終えて、早速エイドの食べ物を頂く。ここのエイドでは、果物や飴のほか、焼餅が出されていた。直ぐお腹が減ってしまうので、腹持ちがいい御餅を先ず頂く。


「天仁の杜」から、最初の上り坂となる。しばらくは走って上ることができたが、だんだん苦しくなって歩きが入る。3キロほど進むと第3エイドの十原に着く。ここでは、冷たいリンゴやトマトを頂く。ともかく、全エイドで食べたり飲んだりして楽しみながら走るつもりだ。


十原からは坂を下っていく。雲が切れ、明るい日射しが谷間を照らしていた。だんだん暑くなっていきそうである。


10キロ地点を通過する。


白岩稲荷社前を通過する。


12キロほどの地点が、第4エイドの八重河内「いろりの宿島畑」である。ここでは。手作りの栄養精力ドリンクが目玉である。昨年は、「まむし酒」「熊のい」「はちみつうめジュース」等が用意されていたが、今年も同じようなドリンクが用意されていた。私は意を決して「熊のい」を頂く。「熊のい」とは、ツキノワグマやヒグマの胆嚢であり、乾燥させて造られたものだ。健胃効果や利胆作用など消化器系全般の薬になる。お猪口で一口頂くが、ものすごく苦い。まさに良薬口に苦しである。


近くには、熊の剥製を持っている人がいた。


このエイドでは、「熊のい」の他、トン汁や煮詰めた芋なども食べる。個性的な食材がある楽しいエイドである。その後、直ぐ上にある吊橋を渡り、川の対岸にはいる。


橋の上から見た第4エイドの八重河内「いろりの宿島畑」の様子。


川の対岸では、急な山道を喘ぎながら上る。


山を上がったところに観音様が立っている。観音様に完走を祈って先に進む。


畑の中の一本道をしばらく走る。のどかな風景だ。


3キロほど走り、スタート地点の「かぐらの湯」の裏どおりの道になる。遠山温泉郷の旅館街の道である。遠山郷では一番の繁華街だ。住民が応援するなか、龍淵寺への急な石段を上がる。


龍淵寺の本殿前で焼香をする。住職も応援してくれる。


境内を出たところに遠山郷の名水として名高い「観音霊水」が湧き出る水場がある。日本一の鉱物物質含有量を誇るナチュラル・ミネラルウォーターとして注目されている水である。気温が上がり暑くなってきたので、この湧き水は、冷たくておいしい。観音様のご利益がある霊水である。


「観音霊水」の先にあるのが、第5エイド「龍淵寺」である。ここの名物は茶屋で作っている「ふじ姫饅頭」、しし肉、おはぎ等である。特に「ふじ姫饅頭」は知る人ぞ知る有名な饅頭である。ここでも一通りのものを口にした。


「龍淵寺」から「合戸峠」を経て第7エイドの「旧木澤小学校」に向かう。「合戸峠」は前回通らなかったコースだ。この峠越えも、なかなかきついコースである。しかも、途中で蜂に刺された人もいた。峠を下りきると前夜祭を行なった「旧木澤小学校」が見えてきた。ここでは、おにぎりやそばを頂く。


「旧木澤小学校」を出ると、第8エイドの「上村自治振興センター」までの往復10キロのコースが始まる。平坦だが、単調な道で暑さがこたえる精神的に辛いコースである。ただ、折り返しとなるので、知り合いのランナーに出会い声を掛けられる点はいい。なんとか往復して、第9エイドの「上島」に着く。ここで55キロコースの半分くらいを走った勘定になる。


「上島」を出ると、目の前にスノーシェードのトンネルがある。ここからが、全コース中最も標高がある下栗1072mへの上り坂となる。上島から標高差550mを上らなければならないのである。


2011遠山郷マラニック マラニック(後半)に続く。

2011遠山郷マラニック 前夜祭

2011-09-19 22:08:22 | マラソン
今年も昨年に引き続いて、南信州にある遠山郷で開催された「第5回チャレンジマラニックin遠山郷」55キロの部に参加してきた。地元のマラソン仲間たちも10名ほど参加したし、昨年出合ったランナーたちも大勢参加していた。

土曜日の午後から車で出発して、夕方の受付に間に合うように受付会場である「道の駅かぐらの湯」に着いた。今年の参加賞は、前から欲しかったランニングバックパックである。参加賞で、こんないい物をもらえるとは思わなかったのでありがたかった。せっかくなので遠山郷の「がんばれ日本!」Tシャツも買ってしまった。翌日のマラニックはこのTシャツで走ることにした。

受付が終り、前夜祭会場にむかう送迎バスに乗り込む。前夜祭は、昨年と同じ木澤小学校である。昔ながらの木造校舎は郷愁をさそうが既に廃校になっている学校だ。バスから降りて校舎に向かうと、サカイ引越センターのCM撮影が行なわれたという立て札が立っている。


テレビをあまり見ていないので、このCMがどんなものか知らなかったが早速調べてみたらユーチューブにアップされていた。木澤小学校の入口や教室、遠山郷の風景等見覚えのある映像がしっかり入っている。そして、黒板には「松下先生ありがとう」の言葉もCMそのままの状態で残っていた。見てない人は、ここで見て欲しい。

いいなCM サカイ引越センター 「感動がエンジン」篇


さて、会場では焼肉やら焼きそばなど、大勢のスタッフで準備していた。今年も、食べきれないほどの料理と飲み物が用意されていたようだ。


まずは、観光協会事務局長や大会実行委員長の挨拶があり、来賓の挨拶もあった。昨年は飯田市長が来たが、今年は若い副市長が登場した。今年も市のバックアップがしっかりあるようだ、

いろいろ挨拶があって、やっと乾杯の時間になった。待ち遠しかったが、やっとコップにビールを注いで乾杯が始まった。




しばらくは、食事をしながら周りのテーブルの人たちと歓談する。食事も充分行き渡りお腹が一杯になってきた頃、アコーディオンを持った人が登場して、みんなで歌を歌うことになった。曲名は、懐かしい「故郷」である。小学生に戻った気分で、兎追いし♪ かの山♪と歌いだした。この歌は、木澤小学校のような場所で歌うに限る。歌いながら、結構感動した。




最後は、遠山郷の神事「霜月祭り」に因んだのか、お札を掲げマラニックの健闘を全員で祈願した。これで、翌日のマラニックはきっと走りきることが出来るだろう。




前夜祭が終了すると、再びバスで「道の駅かぐらの湯」に戻る。温泉に入った後は、車に戻って車中泊である。久々の長距離のマラニックなのでちょっと心配だったが、なんとかなるさと腹をくくって眠りに着いた。空には、天の川をはじめたくさんの星が瞬いていた。

2011遠山郷マラニック マラニック(前半)に続く。

太陽光発電「選ぶ理由」アンケート結果

2011-09-18 12:57:10 | 太陽光発電
民間調査会社が実施した太陽光発電「選ぶ理由」アンケートの結果が出ていた。
太陽光発電システムを導入している「既存ユーザー」300人に対しての調査結果によると
購入目的では、1位が「電気代の削減」、2位が「売電収入期待」、3位が「環境への貢献」で、購入後の満足度は90%を超える。
また、購入時の心配事は、1位が「初期投資額の大きさ」、2位が「故障」、3位が「電気代削減できるか」だった。
購入者の半数は心配事を残しながらも購入に踏み切っている。
その理由は「将来的な期待をこめて」「少なくとも環境に貢献できる」などである。

私もこの調査結果は納得できる。
購入目的としては、ほぼ同じ理由になる。
心配事も、初期投資額が大きいことと、どの程度発電が出来るかだった。
しかし、導入後半月がたった今、購入後の満足度は90%を超えると言っていい。

先日、8月分の電気の検針結果が届いていた。
太陽光発電を設置してから半月程度なのだが、売電量は175kwで7350円の買取額が示されていた。
まるまる一ヶ月だったら倍の15000円くらいになっていたかもしれない。
あとは、買電を出来るだけ減らすようにすれば、電気代は実質0円でずっといくのは間違いない。
むしろ収入があるからなおさらありがたい。

太陽光発電導入について迷っている方は、今が絶対にお勧めです。



台風15号の今後の進路

2011-09-17 12:12:14 | ニュース


台風15号が沖縄周辺で停滞している。
現在は、南下してるみたいだがスピードが非常に遅い。
沖縄地方は、長引く雨風で大変な状況だ。災害の発生も予想され心配である。

そして、今後の進路だが米軍の進路予想図によると
南から北東方向へと大きく向きを変え本州方向に向かってくるみたいだ。
紀伊半島などは今後も大変な雨が降るかもしれない。

とにかく、来週も雨続きの日が続きそうである。
各地で、大きな災害が出ないことを祈っている。

迷惑メールが異常に増加した

2011-09-16 22:46:45 | インターネット
今日は、メールがやたらに多いなあと思った。
1時間の間だけで20通くらい来ている。
しかもそのほとんどは迷惑メールばかりだ。

こんなに迷惑メールが入らないように、プロバイダーの迷惑メールガードサービスで
8割くらいはガードしていたはずだが、全然効いていなかったようだ。
どうもおかしいと思って、プロバイダーのHPを覗いてみた。
案の定、プロバイダーの迷惑メールガードサービスに障害が発生していることが載っていた。
どうりでやたらに迷惑メールが多いはずである。
全てノーチェックで自分のパソコンに入ってきているわけだ。

そして、障害の発生が今日の05時29分で未だに調査中となっており復旧してない。
これは困ったものだ。実際チェックしてもまともなメールはほとんどない。
まったく、迷惑メールの増加には手を焼くものだ。

厳しい残暑が続いている

2011-09-15 23:26:27 | 呟き
昨日や今日も、運動会練習中の小中学生が何人も熱中症で倒れたなんていうニュースが流れていた。
台風が去ったあと、好天が続き厳しい残暑が続いていたことは確かだ。
私も、外でちょっと動き回っただけで滝のように汗が流れ、暑さに閉口していた。
しかし、それにしてもこんなニュースが最近多すぎる気がする。

地球温暖化により、昔より気温が上がっている原因もあるだろうが
自分が小学生の頃は、いくら暑くても何十人もまとまって倒れたなんてことは先ずなかったはずだ。
やはり、今の子供たちは暑さに対する耐性が弱くなってきてはいないだろうか?
昔の学校は、エアコンなんてなく夏は暑くて冬は寒いのが当たり前だった。
ところが、今は保育園や幼稚園からエアコン付きの教室が増えている。
学校が終わっても、外で遊ばずエアコンの効いた部屋で遊んだり、塾へ行ったりと
汗を搔く機会が減っているように思える。

人間は、汗を搔いて体温の調節をしているわけだが、熱中症にかかるというのは
体温調節がうまくいかず汗腺の働きが悪くなっているからである。
暑い国の人は機能している汗腺の数が多いため、体温調節がうまくいき熱中症にはかからない。
汗腺の数は、日本人は約230万個、寒い国の人は200万個以下、暑い国の人は約250万個といわれ、
実際に働く汗腺の数は生まれ育った環境によって2~3歳までに決まるそうだ。
小さい頃から、冷房の利いた部屋で夏をずっと過ごしていると、汗腺の働きは悪くなるはずである。

熱中症の予防には、水分や塩分の摂取をしっかりとる事が重要だが
それ以前に、多少の暑さに早くから慣れておくことが必要ではないかと思う。
私も暑さは苦手だが、7月8月と暑い時をなんとかやり過ごしたおかげで
9月の暑いこの時期になっても、暑さは感じるが一頃よりは慣れたような気がする。
夏休みには、大勢の子供たちが朝早くから外で遊びまわっていた時代が懐かしいものだ。

おかしな光景を発見

2011-09-14 19:01:26 | いろいろ
今日仕事で、山の中を走っていた。
その時、人が木に登っているように見えた場所があった。
いったん通り過ぎてしまったが、何故か気になって戻ってもう一度見た。
よーく見ると人と見えたのは人形で、鯉幟を掴んでいた。
しかも、その上にはカブトムシを模したようなものが張り付いていた。


人形は野球選手みたいな格好で、顔はお猿さんみたいだ。
いったい誰が何の為にこのようなものを張り付けたのだろうか。
人を驚かそうと、おもしろ半分に誰かが作ったのだろう。
おかしな光景を見たものである。


ソーラー発電モニターで無駄な電気を発見した!

2011-09-13 19:07:10 | 太陽光発電
このところ晴の日が続き、太陽光発電は順調に動いている。昼間の時間帯は、消費電力がほとんどないので発電した電力のほとんどは売電できる。何にもしないでも収入が入ってくるわけである。最近、太陽光発電を始める世帯が増えていると聞くが、やはりこの時期に決断してよかったと思っている。

そして、設置時に付けたオプションの「ソーラー発電モニター」は副産物的な効果を発揮している。毎日の発電量が判り、いくら売電したかも一目瞭然なので、毎日モニターをチェックするのは楽しみである。そして、時間ごとの消費電力がわかるのは無駄な電力消費の原因をチェックする上で非常に便利な機能だ。

今回、その機能で無駄な電力消費をしていたことが判った。モニター設置後の時間当たりの消費電力をチェックしていくと、昼間の誰もいないはずの時間帯に異常に高い消費電力を示すことが何度もあった。妻に、昼間帰ってきて電気を使った覚えがないか聞いたり、自分でも思い当たることがないか考えてみたが良く判らなかった。

その後、設置業者が書類を持ってきた時があったので、そのあたりを相談すると、家庭内の電気使用状況をいろいろ確認してくれた。その結果判ったことは、エコキュートが昼間の時間に稼動していたのだ。本来、エコキュートは料金が安い深夜に動くようになっているはずである。それが、何故か昼間でも動くような設定になっていたようだ。早速、夜間のみの稼動に設定を変更した。それからは、昼間の時間帯での異常に高い消費電力を示すことはなくなった。今は、深夜に稼動していることがしっかり確認できる。同じ消費電力量でも、深夜電力だから今までより確実に安くなるはずである。

2011編笠山・権現岳登山 2日目

2011-09-12 21:32:21 | 山登り
4:30に起床する。権現小屋の外では、風がヒューヒューと音をたてていた。外に出て様子を伺ってみると、風は強いが頭上には星がきらめいていた。この分なら、ご来光は拝めそうだとみんなを起こし身支度を整えてもらう。権現小屋から少し上にあがれば東の空が一望できる。5:20の日の出に間に合うよう稜線に出た。

赤岳、阿弥陀岳の北側の空が赤く染まってきた。ご来光を眺めるための防寒対策も万全である。


我々のパーティも同じようにご来光を待ちわびていると、小屋番のシゲさんもやってきた。シゲさんと一緒に写真を撮った直後に日が上がってきた。


雲の淵が、黄金色に輝いてきた。


雲の切れ間から、ぐっと出てきたが手前のガスでぼんやりしてる。


ガスが切れると、頭がはっきり見えた。


そのあと、目前にもガスがたなびき、空全体が赤く染まる。


目まぐるしくガスが出たり消えたりして、幻想的な光景が広がる。


みんな写真を撮るのに大忙しである。


かなり日は上がっているが、雲も上がっている。しかし、その上は青空が広がっていた。


素晴らしいご来光を見ることができて大満足して小屋に戻る。小屋では、温かいご飯と味噌汁、おかずが待っていた。


朝食後、支度ができたら直ぐ出発するつもりだったが、小屋番のシゲさんといろいろ話などをしてついつい長居をしてしまった。コタツの周りでコーヒーを飲んでいると、出かけるのもおっくうになりそうである。名残惜しい気もあったが、意を決して下山の途につく。結局小屋を出たのは7:15くらいだ。ご来光を眺めた赤岳の分岐の場所に再び来ると、くっきりと赤岳が見えている。こんどは赤岳にも行きたいねとみんなと話しながら先に進んだ。


この日も、北アルプスの槍、穂高連峰がしっかり見えている。なんと贅沢な展望が続く山行である。


雲海も相変わらず素晴らしい。


権現岳の先には富士山が今日も見えている。


幾つかのクサリ場を通過する。


小屋を出て45分ほどで三ツ頭2580mのピークにつく。


三ツ頭から観音平方面への分岐に進む。その後は、広い尾根が続き歩きやすい道だ。木戸口公園、ヘリポート等を通過し笹すべりの道に入っていく。笹原の道は柔らかく走るようにどんどん下っていくことが出来る。




八ヶ岳神社の分岐の手前から、整備されたハイキング道を登ったり下りたりして観音平に到着する。到着時間は10:15だった。コースガイドによれば、4時間半くらいのコースだったが何と3時間で着いてしまった。ウルトラマラソン経験者ばかりのパーティで健脚ぞろいだったことが功を奏したようだ。


おまけ:観音平で見かけたツリガネニンジン


その後は、小淵沢道の駅併設の温泉「延命の湯」に入り、明るいうちに帰宅する。女性陣には早めの帰宅でよかったようだ。今回は、二日間とも上天気に恵まれ、本格的登山は初めてといううっちゃんには最高の山登りだったようだ。また、ベテランのかっちゃんやよっぴーさんも大満足してくれたようで私も嬉しかった。

2011編笠山・権現岳登山 1日目

2011-09-11 22:15:40 | 山登り
今週末の登山は、南アルプスの光岳を予定していたが、土砂崩れのため通行止めの情報が入り急遽行先変更をした。何処にするかいろいろ考えて、仙丈ケ岳か八ヶ岳方面のどちらかにしようか迷ったが、同行者のかっちゃんのリクエストで八ヶ岳の編笠山・権現岳に決めた。7~8年前に登っているコースだが、今回参加のよっぴーさんやうっちゃんも初めてのはずなので、違うメンバーで季節が違うのもいいかなと思い、編笠山・権現岳に行くことにした。

編笠山・権現岳は数ある八ヶ岳連峰の中でも、最南端にある山である。幾つかのコースがあるが、車で行くので、登山口に戻ることの出来る観音平からのコースで行くことにした。金曜日の夜出発して、小淵沢の道の駅に仮眠する。道の駅から観音平駐車場までは10数キロである。観音平駐車場のトイレが撤去されているという情報があったので、トイレの心配のない手前の道の駅にしたのであった。6時頃、道の駅を出発して観音平に向かった。朝早いというのに、進行方向前方に数台の車が走っていた。意外と車が多いのかなと思っていたが、駐車場に着くと多いどころではなく既に満車状態だった。50台ほどは停まれる程の駐車場に空きスペースはなかった。


やむなく戻り、道路の路肩に車を停める。あぶれた車はみんな路肩駐車だった。幸い駐車場からはそれほど遠くはないので不便は感じなかった。駐車場を見まわすと、簡易トイレが2台設置されておりトイレの心配をすることはなかったが、きれいなトイレがある道の駅で仮眠したことも悪くなかった。

6:30くらいに駐車場を出発する。これから登山の開始だ。しばらくは、緩やかなハイキングコースで明るい樹林帯の中を進む。朝の空気は爽やかで、歩きやすく気持ちいい道である。


45分ほどで、雲海展望台に到着する。名前のとおり見事な雲海が見える展望台だ。しかも、真正面には端正な円錐状の富士山がどっしり構えている。9月に入り、空気が澄んできたようでこの日は好天気が期待できた。


さらに1時間ほどで押手川の分岐に到着する。50年前までは川に水が流れていたそうだが、今は涸れており苔むした岩がゴロゴロしている広い場所だ。ここで、編笠山を巻いて青年小屋に行くコースと、直接編笠山に行くコースに分かれる。我々は、編笠山直登コースに進む。


編笠山直登コースに入ると、岩が多くなり歩きにくい。傾斜もきつく手足をフルに使って登っていく。分岐からは1時間ほどだが、息が切れていいかげん嫌になってきた頃、この看板を見つける。「山頂まで本当にホントにあとちょっと!頑張って!」と書いてあった。こんなふうに書いてあると元気が出るものだ。


ハイマツも終り、頭上には空しか見えなくなっていた。まったく抜けるような青空である。そして、この直ぐ先が頂上だ。


2524mの山頂は、岩だらけである。しかし広々としており360度の大展望が待っていた。


北方向には、左から阿弥陀岳、中岳、そして八ヶ岳連峰の最高峰赤岳、手前にはこれから目指す権現岳がくっきりと見える。まさに八ヶ岳南部の絶好の展望台である。


北西の方向に目を向けてみると、北アルプスの山並みが見える。雲がところどころ懸かっていたが槍ヶ岳の尖がりがしっかり見えた。


南西方向には、南アルプスが見えている。ところどころに雲が懸かり、はっきりしない時もあったが甲斐駒が岳や仙丈ケ岳、北岳などが時々確認できた。こんな景色を見ながら、こちらの男性のように何時までも山を眺めていたいものである。


南東方向には、朝から見えていた富士山が更によく見えた。


富士山の写真を撮ろうと待ち構えていると、雲がどんどん流れていき、いいシャッターチャンスを掴むのが難しい。


編笠山の展望を充分楽しんでから、青年小屋へ向けて下山する。青い屋根の建物が青年小屋だ。


下山途中でヒカリ苔を見つける。看板の下の白っぽい部分がヒカリ苔である。洞窟のような暗所においては金緑色(エメラルド色)に光るそうだ。


シャクナゲ、ダケカンバの樹林帯を過ぎると大きな岩石がゴロゴロ転がっている露岩帯に出る。赤いマーカーをたよりに下っていく。マーカーどおりに進めば、比較的歩きやすいが、マーカーを外れると大変だ。足を踏み外さないよう慎重に進む。


露岩帯が終わると、青年小屋前に出る。玄関前には、「遠い飲み屋」の提灯がぶら下げられており、錆だらけのトタン張りの建物に何故か味わいを感じる。


編笠山登山途中で見かけた青年小屋看板に書かれていた「かき氷」をさっそく食べてみた。この日の空のような「ブルーハワイ」を美味しく味わう。


青年小屋の水場で冷たい水を補給して、権現岳へと進む。振り返ると、青年小屋の後ろには、女性的なやさしい形の編笠山がよく見える。


前方に見える尖った山はギボシと呼ばれる。双耳峰である権現岳の西峰にあたる山だ。ギボシの名の由来は、山体が擬宝珠に似ていることによるものである。


ギボシへの登山道は、険しい岩稜が続く。後ろからも続々と登山者が登ってくる。


クサリ場も何箇所かある。


ギボシを通り過ぎると、鞍部に権現小屋が見えてきた。


13:10頃権現小屋に到着する。この日は、権現小屋に宿泊することにする。最大50人ほどは宿泊できるらしいが、ほとんどの登山者は通過してしまうのでそれほど込むことはないらしい。1階は、食堂、調理場、談話スペース等に分かれるがこじんまりした小屋である。2階が寝床になる。この日の宿泊者は、結局9名ほどでゆったり快適に過ごすことができた。


さて、時間的にはかなり余裕があるので、小屋より数分での権現岳山頂へ先ず行ってくる。雲が多くなって2715mの山頂からは、残念ながらほとんど展望がなかった。


権現岳だけでは、まだまだ時間が余ってしまう。赤岳への分岐からしばらく進んでみる。先には、八ヶ岳最高峰の赤岳が見えているが片道3時間もかかるので、さすがに赤岳までは行くのは無理だ。とりあえず、最初のピークである旭岳2672mまで行くことにした。東側からは、ガスがどんどん湧いてきている。


旭岳へは、いったん下る。それもかなりの下りだ。ほぼ垂直に近い鉄梯子を一気に降りていく。この梯子は「源治梯子」という名前がついており、設置者の名前に因んでいる。名前がついているだけあって、61段もあるもの凄く長い梯子である。


こちらは、梯子を降りきってから振り返って全景を写したものだ。


登山道から外れ、すこし上がると旭岳山頂である。


真正面には、赤岳の全貌が見える。この方向から見る赤岳は、勇壮である。


後方を振り返って見ると、ガスの中に人の姿のように見える権現岳が見えた。


旭岳からもと来た道を戻り、源治梯子を登り返し権現小屋に戻った。権現小屋の夕食は、名物のカレーだ。じっくり煮込んだカレーをお代わりまでして、お腹一杯頂く。


この小屋も、「ランプの宿」である。電気による照明は一切なく、小屋番が、ランプに火を灯してくれた。ランプの下でコタツに足を入れながら、みんなで談話をしてくつろいだ。テレビもラジオもなくゆっくりした時間が流れていった。


消灯前に外に出てみると、満月が輝いていた。このぶんなら、翌日の天気も良さそうだと安心して2階の寝床に戻り就寝した。


2日目に続く。