とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

書店ガール1&2/碧野圭著

2015-04-28 22:14:16 | 読書
書店ガール (PHP文芸文庫)
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書店ガール 2 最強のふたり (PHP文芸文庫)
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《内容紹介》
「この店は私たちが守り抜く!」。27歳の新婚書店員と、40歳の女性店長が閉店の危機に立ち向かう。元気が湧いてくる傑作お仕事小説。

「書店ガール1」の内容(「BOOK」データベースより)
吉祥寺にある書店のアラフォー副店長理子は、はねっかえりの部下亜紀の扱いに手を焼いていた。協調性がなく、恋愛も自由奔放。仕事でも好き勝手な提案ばかり。一方の亜紀も、ダメ出しばかりする「頭の固い上司」の理子に猛反発。そんなある日、店にとんでもない危機が…。書店を舞台とした人間ドラマを軽妙に描くお仕事エンタテインメント。本好き、書店好き必読。

「書店ガール2」の内容(「BOOK」データベースより)
吉祥寺に出店する大手書店チェーンに転職を果たした理子と亜紀。しかし、大型書店の店長という、いままでと違う職責に理子は戸惑っていた。一方、文芸書担当として活躍する亜紀にも問題が。妊娠をきっかけに起こった夫との確執、書籍の回収騒動―。そんな忙しい日々の中、本と本屋の力を信じる二人が考え出した新たな挑戦とは?書店を舞台とした痛快お仕事エンタテインメント第二弾。

最近テレビドラマ化もされ、本屋さんに行くとたくさん平積みにされていて気になっていた作品である。ドラマのほうは全く見ていないが、原作本は、1&2を昨日今日の二日間で一気に読み終わった。内容は、書店に勤務する二人の女性が奮闘する様子を描いた作品だ。新婚でお嬢様育ちの亜紀とその上司である理子が、互いに対立しながらも、大好きな本を売りたいという思いは同じで、いろんな問題に立ち向かっていく様子が良く描かれていた。

本屋さんには良く行くのであるが、この作品を読んで、書店員たちがどんな事を考えて本を並べたり、棚の位置を決めたり、POPを書いているのかというのを初めて知った。また、大型書店と小規模書店との確執や、電子書籍と紙ベースの違いなども取り上げられ、作者の本屋に対する愛情を感じさせられた。また、本屋大賞の内幕話的な内容もあり、本好きにとって興味深い作品でもあった。

キャラクター的には、女性版半沢直樹の理子もいいが、お嬢様キャラで登場した亜紀の正々堂々とした性格がいい。言いたいことは何でも言ってしまうが、対立する理子と書店を守るという同じ目的には、協力して立ち向かっていくという様子が気持ちいい。やる時にはしっかりやり遂げるという根性あるキャラで気にいった。

この作品を読むと、本屋さんも冬の時代でいろいろ苦労しているというのが良く分かる。テレビや映画もいいが、文字で理解するというのが一番イマジネーションを膨らませる気がする。やはり、これからも本屋さんは無くなって欲しくないし、多くの人に本を読む楽しみも忘れてほしくないなと感じた。今後、3、4と続いていくようだが、続けて読んでみたい。