とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

日向山&尾白川渓谷ハイキング:日向山編

2009-06-28 13:37:01 | 山登り
数年前に雑誌「ヤマケイJOY」で見つけた山で、「知ってる!小さな南アルプス」天然水流れる渓谷と花崗岩輝く爽快な山頂を楽しむ日帰りコース2本立て、というキャッチコピーに惹かれずっと温めてきたコースを歩いてきた。まずは、山編である。

場所は、山梨県の北杜市である。金曜日の夜家を出て、道の駅「はくしゅう」に車を停めた。登山口は、そこから数キロ先なので数時間ほど車中で仮眠をとる。5時起床という事で伝えてあったはずだが、隣にテントで寝ていたIさんから携帯の呼び出し音で起こされてしまった。まだ、10分前というのに気が早い人だ。眠い目をこすり、車外に出ると今まさに日の出の時間となろうとしていた。東の空に真っ赤な太陽が昇りだしてきたところだった。

そして、後ろを振り返ると、道の駅の建物の上には「甲斐駒ヶ岳」の赤く染まった山並みが見えていた。

今日はいい天気になりそうだと、気持ちが高ぶった。

道の駅から、数キロ走り、細い山道を登りきると矢立岩の駐車場についた。朝6時というのに既に4台ほどの車が駐車してあった。早速支度をして、登山道に入っていった。

入口には0/10の表示があり、山頂が10/10で終わることを暗示していた。ハイキングコースはよく整備されており、登りだしは、二人並行して歩いてもいいくらいであった。緑が美しく快調に歩き出していた。


3/10を過ぎたあたりくらいで、雑草の間に「ギンリョウソウ(銀竜草)」が生えているのを見つけた。銀白色の鱗片に包まれた姿から名づけられ、ほの白く光る蝋細工のようにも見える。別名はユウレイタケ(幽霊茸)とも呼ばれ、見かけは不気味な草である。私は、ユウレイというより手塚治虫の「ヒョウタンツギ」に見えなくもない。


さて、山頂まではずっと樹林帯の登りで景色もあまり良く見えない。ずっと同じような景色で飽きてきた頃、国土交通省の雨量観測計の横を通った。そして、その先が三角点のある山頂だ。標高1660mの山頂には、何の標識もない。樹林帯の中で、景色もまったく見えず、地味すぎる山頂である。しかし、この山の真骨頂はこれから先にあった。

山頂から薄暗い樹林の間を進み、開けた場所に出るとパッと視界が開け、真っ白な花崗岩の展望台が広がっていた。

風化した花崗岩の白い砂礫は、砂浜のように細かく今までの山道からは想像もできないような場所に出た感じであった。また、ゴジラの背中のように飛び出た奇岩怪石群も驚きの光景である。

そして、南西に目を向ければ「山の団十郎」として名高い甲斐駒ヶ岳がそびえたつ。

北側には八ヶ岳連峰が連なっていた。

そして、空は青く晴れ渡り、筋雲が一直線に何本も伸びていた。しばらく、山を見ながら何も考えずボワーとしていた。

その後も登山者があがってくると、開口一番大きな歓声を上げていたのが印象的だった。

さて、時間にして、まだ朝8時過ぎである。今回は、もう一つの渓谷歩きというプランが控えていたので、下山をすることにした。下りはノンストップで登山口に着いた。ここから、車で数キロ移動して尾白川渓谷に向かった。この続きは渓谷編で。