神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

『日日是好日』と『好日日記』

2018-11-04 | 茶にまつわる文化・芸術
人生の目標は、いつか「茶人」と呼ばれるようになること・・・と言うことにしている。
この先何年生きられるのかわからないけれど、目標はやはりあった方がいいと思うのだ。

どういう人を「茶人」というのだろうか。
私なりに自分の中で型となるものは存在する。
その型は最初から見えていたわけではない。
これまでの経験に基づいた気付きや、出会った人々からの影響、書物からのヒントなどによって徐々に形ができていった。

そのうちの一冊が森下典子著『日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ (新潮文庫)』であった。

『日日是好日』は映画化され、10月13日に封切られた。
(初日に観賞。感想はブログにUPしました→
そして、公開に合わせて続編の『好日日記―季節のように生きる』が上梓された。

10月の終わりごろ、銀座蔦屋書店で森下先生の出版記念のトークイベントがあり、参加する機会を得た。
映画撮影でのエピソードや『好日日記』を書いた背景についてのお話は本当に楽しく、あっという間に時間が過ぎた。
質疑応答もとても盛り上がり、最後には先生とのツーショット撮影とサイン会があり、ファンにとっては嬉しいイベントであった。

(森下先生には3年前に「麗香茶課」で講座を持っていただいたことがあり、
 その講座の続編もお願いしているが、
 今はまさに引っ張りだこでお忙しくしていらっしゃるので、実現は少し先になりそうだ。)

『好日日記』は森下先生が50代の数年間につけていたお稽古日記がベースとなっており、
それを24節気の小タイトルにまとめたものである。
茶室を出発点として、自然を感じ、季節を味わいながら自分自身を見つめる旅の記録が美しい言葉で綴られている。

ここには私が理想とする「茶人」の姿がある、と思う。
季節の移り変わりを感じながら丁寧にその日を生きる。

「漁夫生涯竹一竿」
森下先生がお好きだとおっしゃった禅語の意味をかみしめている。

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