神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

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万能の急須ひとつあれば・・

2007-12-28 | 茶道具
先日、本屋さんでふと手に取った本、

 お茶ほど楽しいことはない―とっておきのお菓子も焼いて 
 大原照子著(文化出版局)

目に留まったのは、「ポットは一つでいい」の一言。
そうなんだよね、基本的には使い勝手がいいポットが一つあれば、
日本茶だって中国茶だって紅茶だって、ハーブティーだって飲める。
(ただし、上記の本では中国茶のいれ方のページは
茉莉花茶のことが中心になっていて
青茶や黒茶には応用できないのではないかなーと思ったりもする。
それに、茉莉花茶を洗茶するって、どーなんだろう?)

最近は急須が家にないという人も結構いるし、
お茶と言えば、ペットボトルをまず思い浮かべる子供の多いこと。
リーフから淹れるお茶の美味しさを知らない人も増えているようだ。

中国茶好きの人たちは別として、
初めて家で中国茶をいれるという人たちは、必要な茶器は
茶壷だ、蓋碗だ、聞香杯だ、とあれこれ唱えられたら
面倒で嫌になってしまうかもしれない。
どんなお茶でも急須がひとつあれば十分なのだということも
今更だけど、本当なんだよね。


大原照子先生は、まだ私が20代の頃、何かの雑誌に
「型がいらない、スプーンで落とすクッキーの作り方」を書いていらして、
ものぐさな私にはまさに天から降ってきた福音のように思えたことがある。
イギリス仕込みのシンプルライフスタイルは、憧れである。
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蓋碗好き

2007-12-25 | 茶道具
使うたびに表情を変え、育つ楽しみのあるお茶道具は楽しい。
茶器自体が育つだけでなく、お茶もだんだん美味しくなっていくのがまた嬉しい。

でも、紫砂壷にしろ、鉄瓶にしろ、入れるお茶を選ぶのも事実。
万能選手ではない、というところが、またマニアックなこだわりを感じてしまったりするのだが。

ミーハーでサッパリ系気質の私は、
洗えばすぐにリセットできる磁器製のものが
どちらかと言えば性に合っているかも。

おもてなしの中心になるのはやはり蓋碗。
家では急須用と湯飲み用を区別して使っている。



湯飲み用に活躍しているのはエルメス製と景徳鎮小雅窯製のもの。
底が平ら気味で、緑茶や花茶をいれてお湯を注ぐと
スーッと茶葉が底に沈み、飲みやすい。
白磁も美しく、茶葉の色が映える。
器の形も清末民国のものを踏襲していて、
茶托ごと手に乗せて飲むとものすごく優雅に見える。

急須用に使うのは、少し背が高くなった所謂ゴクチョンタイプのもの。
最近買ったものではルピシアのオリジナル四神蓋碗がわりと使いやすかったかな。

あー、でもあくまでもスペシャル蓋碗は来客&お教室用なので、
普段はパンダ柄の茶漉し付きマグカップ愛用ですよ
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ANOMA新茶茶会 2007冬

2007-12-16 | お茶会
今年も残すところあと半月。
恒例のanomaさんでの新茶茶会に昨日参加してきました。
ここ数年は、このお茶会がその年の締めくくりになっています。

バンブー茶館、かめきちさんのチョイスしてくださった茶譜は
鳳凰単欉の雪片(11月下旬に摘んだもの)と
春茶(春に製茶してから時間をかけて3回火入れをしたもの)、
安渓鉄観音秋茶、そして武夷岩茶などの老茶を取り混ぜた
変化のあるものとなりました。


雪片玉蘭香 
安渓鉄観音秋茶(感徳)
烏[山東]白葉単欉
武夷肉桂 8年老茶
雪片蘭花香 
安渓鉄観音秋茶(祥華) 熟果型 
烏[山東]老欉単欉 返春  
武夷水仙 10年老茶
安渓鉄観音 18年老茶(西坪)
烏[山東]老欉芝蘭香単欉
安渓茶王秋茶(祥華) 天然蘭花香
普[シ耳]茶 70年代 英敏号


鳳凰単欉については雪片の華やかな香りも素晴らしかったけれど、
今回は春茶を火入れして熟成したタイプが特筆モノでした。
いい青茶というのは少し置いておいたほうが美味しくなる、という法則が
そのままビタリと当てはまったような出来。
今回飲んだ中で特に気に入ったのは
雪片蘭花香と老欉芝蘭香。

安渓鉄観音は今年はとても出来が良かったそうで、
かめきちさんのお話もいつも以上に弾みがつきます。
今、一般的に人気があるのは「感徳」産とのこと。
とはいえ、茶王クラスとなるとやはり「祥華」。
今回いただいた熟果型、天然蘭花香型、どちらも素晴らしい美味しさでした。
特に天然蘭花香の茶王は透明感と同時にコクがあり、欠点が全く見当たらず
私が今まで飲んだことのある安渓鉄観音の中で最も美味しかった中に数えられると思います。
でも、お値段も今までの中で一番高かったそうで、本当の意味で一期一会のお茶。

今回のお茶会の特徴は老茶が何種類か出てきたこと。
いつも新茶茶会は強くて華やかなお茶のオンパレードで
最後の一番いいお茶が出てくる頃には少々舌もお腹もお疲れモードになるのですが
身体に優しいまったり系の老茶がはさまれたことで、
長丁場を乗り切りやすいお茶会となりました。
武夷岩茶肉桂8年ものがなかなか甘さが心地よくお気に入りでした。
安渓鉄観音の18年物は完全手工で作ったもので、丸くよられていません。
炭焙香が絶妙でした。

anomaの星川さんが作ってくださるお茶請けも
いつもながらワールドワイドな美味しさ。
最後の大根めしがお腹をほどよく落ち着かせてくれました。

ご馳走様でした&ありがとうございました。
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疾走する中国

2007-12-15 | 茶にまつわる文化・芸術
中国の茶葉生産量は、2007年は110万トンを超えると見込まれ、
去年に続き、生産量世界第一位となると予想されているそうだ。
12月11日、第3回中国茶産業経済フォーラムにて発表されたもの。
中国情報局 2007年12月13日付け経済ニュースより)

つい先日までは茶の栽培面積は中国が一位、インドが二位だが
茶の生産量はインドが一位で中国は二位と認識していた。
書物などの印刷物は資料がどうしても数年前のものが使われていたりするので
統計に関する情報は遅れがちになる。
ネットのお蔭で一般にも広く最新の情報が伝わるのはありがたいことだ。

ここ数年で中国の茶生産環境も変わりつつあるようだ。
来年のオリンピックでさらにそれが加速するだろう。
家族単位の生産体系から、大量生産へのシフト、あるいは二極化。
お茶の歴史がまた少しずつ変化しつつあるのかもしれない。

※ 写真は今年の春、杭州西湖湖畔での朝の風景。
  いつの時代も中国のご老人はたくましい。
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覇王別姫

2007-12-09 | 茶にまつわる文化・芸術
久々に中国映画『さらば、わが愛 覇王別姫』を観た。

12月20日(木)から23日(日)に神奈川県民ホールのギャラリーで
「覇王別姫藝術展」が開かれると言うので、
行く前にもう一度観ておこうと思ったのだ。

15年近く前の映画だが、観るのは何度目だろう。
何回観ても新しい発見と感動がある。

今回はお茶関係のエピをピックアップ。

幼少期、ひとつのキーポイントとなる小道具が「サンザシの飴がけ」。
お茶請けで時々サンザシを棒状に加工したものが出るが、
実は食べるたびに『覇王別姫』を思い出してしまう。
かなりトラウマ(笑)。好きだけど。

「蓋碗のすすり飲み」。
中国映画に蓋碗は付き物である。
特に清代~民国時代の映画や劇には必ずと言っていいほど登場する。
袁四爺(グー・ヨウ)の座る劇場のボックス席には四皿の茶菓子と蓋碗が。
中に入っているお茶はジャスミン茶だろうか?

瓦割りならぬ、「茶壷割り」。
段小樓(チャン・フォンイー)の幼名は小石頭、特技は頭で瓦を割ること。
大人になってから、二回ほど茶壷を頭で割ってみせる。
ああ、勿体無い、と思うのは私だけだろうか。

程蝶衣を演じるレスリー・チャンの圧倒的な美しさが際立つ作品。
チェン・カイコー監督もこの作品がピークだったなあと今更ながらに思う。

映画好きのみならず、
中国のことをもっと知りたいと思う方々には是非観ていただきたい作品である。

藝術展のサイトはこちら↓。

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魅惑のフルーツティー

2007-12-08 | 紅茶(中国以外の地域)
友人の車に乗っけてもらって清里~八ヶ岳に行ってきました。
うっすらと雪がかかる八ヶ岳を前方に臨み、
遥か後方にはすっかり雪化粧をした富士山。
清里で温かいほうとうを食べた後、
天女山入り口の手前にある八ヶ岳倶楽部へ。

友人が「どうしても飲ませたかった」と言っていたのが写真のフルーツティー。
八ヶ岳倶楽部の自慢のメニューの一つ。

ニルギリをベースに、りんご、オレンジ、メロン、キーウィ、巨峰、いちご、れもんの7種類のフルーツが入っています。
すっきりした紅茶の味と、フルーツの甘みと酸味が調和して、何杯でも飲める美味しさ。
下からキャンドルで温めているので、時間が経つと少しずつ味が変化するのも楽しい。

これを飲むためだけに行っても価値がある!と思えるほど美味しいのだけれど、
雑木林を眺めながら、おしゃべりをしているとリフレッシュする感じ。
外に出ると空気も清々しくて、パワーをチャージできる気がします。
これから寒くなるので、次回はイチゴの取れる季節に来ようね、と約束をして八ヶ岳を後にしました。
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鉄瓶、活躍中

2007-12-06 | 茶道具
鉄瓶が来てからそろそろ3週間。
毎日、朝と夜に使っています。
朝はお湯が沸いたらすぐにポットに移し、
夜はゆっくりお茶を淹れて飲んでいます。

中はところどころに赤い錆が出ていますが、
お湯に金気は全く出ていません。
白い湯垢も付き始めました。
とりあえずは順調に育っている・・かな?

お茶に関しては、しゃおしゃんさんの青プーは絶対的に鉄瓶のお湯で淹れた方が美味しいです。
前田さんに淹れてもらった味に近くなるのがウレシイ。
岩茶や重焙煎鉄観音にも合います。
最近はこの3種のお茶をローテーションで飲んでいます。
寒くなり始めには焙煎の香りがほしくなるんですよねぇ。


鉄瓶が到着したばかりの頃。
今では花水木の葉もすっかり落ちてしまいました。
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心が温もるお茶

2007-12-02 | その他のお茶
身近過ぎるせいか、簡単なようでいて難しいのがお煎茶の入れ方だと思う。
今は電気ポットも湯温の設定ができるので、だいぶラクになったが、
以前は適温にするのが結構面倒だった。
OLなりたての頃は熱すぎるお茶をお出しして、
お客様にフーフーと苦労させてしまったことも一度や二度ではない。
すぐに美味しいお茶が飲めるようにおもてなしするには案外ちょっとしたコツがいる。


NHKで月~土曜日に放送しているテレビ小説『ちりとてちん』、
毎日欠かさず観ているのだが、このドラマ、なかなか小道具の使い方が上手い。

先日は、主人公の落語家志望の喜代美が
自分のコンプレックスを幼馴染にぶつけてひどい言葉を浴びせ、
自己嫌悪に陥って部屋に戻ろうとした時、
師匠が無言で喜代美にお茶を淹れてくれるシーンがあった。

まずは湯呑みにお湯を入れ、お茶っ葉の入った急須にそのお湯を移す。
少し置いてから急須から湯呑みにお茶を注ぐ。
出されるままに湯呑みを口に運んだ喜代美はその美味しさ温かさにホッとする。
自分がいつも入れているお茶と同じお茶っ葉なのに
全く違って、ものすごく美味しい、とびっくりする喜代美。

心が冷えて、温もりが欲しい時に、ちょうどいいタイミングで出されるお茶。
落語家は人を楽しませるのが仕事。
お茶をいれること一つにしても、相手への気配りを忘れない、
そのことを師匠がさりげなく喜代美に教えてくれたシーンである。


そういう気配りはなかなか若い頃にはできなかったりするものだ。
私も今だったら会社勤めをしていても
ベストタイミングで美味しいお茶をいれることができるのになあと思うのだが・・・(遠い目)。

飲んでいるのは中井製茶場の初摘み煎茶。
ほっこり、美味しい。
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