神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

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2024年1月北埔の旅

2024-01-31 | 茶旅
先日、台北1泊、北埔2泊の短期間ですが、台湾に行ってきました。

台北ではまずは九壺堂へ。
冬茶をたくさん飲ませていただきました。
詹老師に久しぶりにお会いできたのも嬉しかったです。

夜は茶友の案内で、凍頂の茶農、林明秋茶師のお宅へ。
新茶を茶師自ら淹れていただきました。
何煎淹れても味が衰えないのはびっくり。

慌ただしい日程の中、充実の一日でした。
(でも、お茶の飲み過ぎでなかなか寝付けず。
10年くらい前までは大丈夫だったのにw)

さて、今回の旅の主目的は北埔で美味しい東方美人をいただくこと。
高鐵(台湾新幹線)で新竹へ向い、
そこから車で30分ほどで北埔老街に到着します。

北埔の街はまだまだ素朴な雰囲気が残っています。
古いレンガの建物が並び、
旧家の屋敷も残っています。
メインストリートには客家料理の屋台や店が並び、
路地に入れば客家擂茶 を楽しめる茶館もあります。




話題のドラマ「茶金」の舞台になった姜阿新洋楼も参観してきました。
中国風・欧風・和風のスタイルが見事に融合しています。
長い間人手に渡っていた洋館を2012年に孫の代が買い戻し、
2018年に修復作業が終わったそうです。
今は基金を設立し、見学料やグッズ販売などで維持しているそう。
(販売中のお茶缶↓)


今回宿泊したのは民家をリノベーションした民宿風のお宿。
レンガの平屋建てで中庭と茶室も付いています。
寝室は三部屋あり、最大6人まで泊まれます。




今回アテンドしてくださったのは「水方茶院子」のWPさん。
8年前に訪問して以来、一緒に行った白茶果工作室のHさんが交流を続け、
今回は白茶果モンブランを作りに行くというので同行させていただきました。



モンブランと東方美人の競演。
どちらも相乗作用で美味しい!



茶園にも連れて行っていただきました。
地の利を活かした配置。
土質、日照、風向き、色々な要素が合わさって、
あの清廉で優雅な東方美人ができあがるのだと納得。

温暖化のために近年は東方美人の冬茶も作るそうで、
それがなかなか美味しい。
もともと生産量が少ないので、どうしても高価になりますが、
その価値を知った上で連れ帰ってきた茶葉。
いつ、どこで、誰と、どう淹れて飲もうか、
今から考えるだけでも楽しくなります。
また茶会を企画しようかな。
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2023年5月台湾の旅

2023-05-31 | 茶旅
5月22日から26日まで、3年半ぶりに台湾に行ってきました。
今回は茶旅というよりは、久しぶりの台湾を味わう旅。
旧友と会って、美味しいものを食べて、買物を楽しんできました。
やはり台湾は穏やかで親切で落ち着きます。

台湾茶は今年は雨があまり降らず、春茶はかなり遅れていました。
例年であればこの時期、高山茶の清香はだいたい出揃っていたはずなのですが、
今回手に入ったのは阿里山のみ。
新茶の収穫は少なかったです。



九壺堂にて。
詹老師にはお会いできませんでしたが、
スタッフの皆さんと談笑しながら
8種類ほどお茶を飲ませていただきました。





2日目は迪化街近くに移転した鴻徳茶業行へ。
2019年に麗茶ツアーで凍頂に案内していただいて以来お世話になっています。
10年物、20年物の老茶や特別に仕入れたという岩茶をご馳走になりました。



3日目は台中へ。
台中に行くと必ず立ち寄る才青さんに今回もお邪魔しました。
こちらではいつも茶道具を購入させていただいています。
オーナーの王さんの旦那さまは陶作家の康嘉良氏。
硬質で朽ちた金や鋼のような茶器が格好いい。



今回台中で初めて訪れたのが、才青にほど近い菩提寺という場所。
ネパールに本院のあるこじんまりとした寺院ですが、
都市部の真ん中にあるとは思えないような静寂さと佇まい。
今回は時間がありませんでしたが、座禅や写経も人気とのこと。


4日目は15年来の茶友、C小姐夫妻に車で
陽明山~金山~石門~淡水に連れて行ってもらいました。
昼食は陽明山の山中レストランで地元の食材を使った料理をいただき、
その後北の海の方へ下りて、金山の海沿いのカフェでひと休み。

C小姐がブレンドした東方美人を潮風を浴びながら飲ませてもらいました。
彼女はどこへ行くにも必ずお気に入りの茶葉を携え、
お湯さえあれば飲めるように準備しています。
彼女は本当に'茶人’なんだなあ。


台湾は変わらず優しく、温かく、美味しかった。
でも、変わったことも結構ありました。
(コロナ中の変化ということではなく、今回私が初めて気付いたこととして)
まずは台北では横断歩道の無い場所で横断すると罰金!
それから、かなり歩行者優先が浸透してきた様子。
台北は交通網も整備されて、住宅地が広がりました。
淡水には淡海ライトレールという路線ができて、タワーマンションが建ち並んでいます。
一番驚いたのは台中駅前の変化。渋谷のように分からなくなってしまった(笑)。

さて、次に行くときにはどんな風に変化しているかしら?

  (トップ写真:石門からの夕日)

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麗茶台湾ツアー2019

2019-11-24 | 茶旅

3年ぶり、3回目の麗茶台湾ツアー。
11月14~16日に台北集合で9名の生徒さんにご参加いただきました。

14日の朝、台北を出発して南投県の凍頂へ。
当初予定していた訪問先の茶農さん(「紫藤蘆」とも繋がりの深い凍頂の重鎮)は
前日にお母さまが100歳でご逝去され葬儀の日と重なり、
ご親戚の茶工場を見学させていただきました。

製茶はシーズンが終わっていたため見ることができませんでしたが、
工場内の設備や製茶の過程などを説明していただきました。
比較的規模の大きな工場で、烏龍茶と紅茶を中心に作っています。
今年の冬茶の試飲も。
紅茶は3年置いたものもいただきましたが、グンと美味しくなっています!


標高1,500m、大侖山の観光茶園「銀杏森林」にも連れて行っていただきましたが
残念ながら霧で景色が見えず。
本来なら眼前には凍頂地区を見渡す雄大な風景があったはず。


その日に宿泊したのは「溪頭米堤飯店」。
鹿谷を杉林溪方向へと上がっていった自然風景区に忽然と現れる宮殿(笑)。
昼食は「福林餐廳」、夕食は「富隆荘餐廳」で。
どちらも現地の食材を使ったお料理で、とても美味しかったです。

翌日は竹山を経由して台中へ。
竹山では、台湾で一番金運アップにご利益があると有名な「紫南宮」にお参りをしてきました。
何とここではお金(600元まで、占いによって金額が決まる)を借りることができるのです。
その借りたお金を元手に儲けて、一年以内に利子をつけて返しに来る、というシステム。
外国人の私たちはお金を返しに来ることができないので、
前もって利子をつけた分をサービスセンターに払えば、お金を借りるという形を取ることができます。

ご利益がありますように!

台中では、麗茶ツアーに外せないコース、「宮原眼科」と「才青」でのお買い物。
皆さん帰る時にはものすごい荷物になっていましたよ。

宮原眼科のアイスクリームは相変わらずすごいボリュームでした。

台北に戻り、その日の夜は「欣葉」で夕食。
台湾料理と言えば私の留学時代はまだ「青葉」全盛でしたが、
私は当時から「欣葉」派で、客人が来ると必ずここにお連れしていました。
その頃と比べるとずいぶん多角経営になりましたね。
味は昔のままで美味しかったのが嬉しい。

16日は「阜杭豆漿」で朝食をとり、スーパーで買い物をした後、
「2019台湾国際茶業博覧会」 へ。
私も茶博は初めてでしたので、あらかじめ茶友まうぞうさんから情報をもらい、
台北の友人C小姐に入場券を手配していただき、いざ出陣。
とは言え、たくさんのブースにどこへ行けばいいのか迷い、
結局知り合いのいた吉林茶園のブースで蜜香紅茶をいただきました。


茶博では自由に回ってもらったので、お目当てのお茶や茶菓子をしっかりゲットできた頼もしい生徒さんたちも。

午後は鶯歌へ。
土曜日だったので、結構混んでいて、若干人酔い気味でしたが、
茶壺との出会いがあった方やいつも行くお店で高山茶を購入した方もいらっしゃいました。

麗茶ツアー最後の夜は「人和園雲南菜」での夕食。
野菜中心の素材を生かした味付けが大好評でした。
中華料理は大人数だとたくさんの種類を注文できるのがいいですね。

ご参加いただいた皆さんにも概ねご満足いただけたようで、いいツアーになりました。
次回は二年後・・・・かな?

お世話になった台湾の皆さま、ありがとうございました!
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ラ・メランジェ ダージリン紅茶紀行 Vol.7 Dargeelingから再びKolkataへ(完)

2019-07-21 | 茶旅

Goomteeを後にして、Dargeelingの中心街へ。

この時もMr.ジーニーの先頭車に乗っていたのですが、
途中、道路の真ん中に立つ少女が1人。
Mr.ジーニーは車を停め、運転席の収納ボックスから取り出した飴玉を彼女の手に握らせ、
何かをささやいてから発進しました。
Mr.ジーニーによれば、その少女は盲目で、よくそこに立っているのだそう。
彼女を見かけると車を停め、お菓子を渡して「綺麗だよ」と話しかけるようにしている、そうすると、彼女は微笑むのだ、と。
Mr.ジーニーは優しい。
でも、危険な場所に立つ少女のことを思うと少し切なくなります。

この日の宿泊はHotel Mayfair。
ダージリンの街の中にあるリゾートホテルです。

部屋は清潔で快適。
ただ、ベッドマットレスが柔らか過ぎたのが腰痛持ちにはちょっと辛かった。



ホテルから繁華街のチョウラスター広場までは歩いてすぐでした。
茶葉の店「Nathmulls」や「Golden Tips」もありますし、お土産店も並んでいます。
(「Golden Tips」では今年のセカンドフラッシュ出たばかりだよ、
と何度も薦められましたが、
「茶園に行ってきたから」と言うともうそれ以上は推してきませんでした。)

ホテルに戻るころにはすっかり日も暮れて、
美しいダージリンの夜景が。


夕食も朝食もビュッフェ形式。種類が豊富で美味しかったです。
今回のインドでは食べ物にハズレがなく、お腹を壊すこともなく、食事を楽しみました。

楽しく充実したダージリンの旅もいよいよ最終日。
松宮先生、Sさん、Cさんはネパールへ。Yさんはしばらくダージリンに滞在。
他のメンバーは朝食を済ませ、車でバグドグラ空港へ。
帰りの道はクルセオンから下り、キャッスルトン農園、マカイバリ農園、ロングビュー農園を通過していきました。

バグドグラ空港で昼食をとり、ここでデリーに住むMさんとお別れです。
関西組、関東組、ポールさんの11名でコルカタへ向かいました。

コルカタではバンコク行きの飛行機に乗るまで6時間ほどあったので、
ポールさんがバスをチャーターしてコルカタ市内を回ってくださいました。

当初はマザーテレサの家、ガンジス川(フーグリー川?)のチャイの店、スーパーマーケットに行き、
レストランで夕食をとるという予定だったのですが、
マザーテレサの家に行く道が大渋滞で(他国の要人が来ていたらしい)バスが全く動かなかったこと、
そうこうしているうちにバケツをひっくり返したような集中豪雨に遭い、結局どこへも寄れずにレストランへ直行しました。



バスの中から見えたマザーハウス。
一階にマザーテレサのお墓があるそうです。

結局バスの中からしかコルカタの街は見ませんでしたが、
それだけでも十分ショッキングでした。
歩道に立ち並ぶ朽ちたトタンの屋台、
とうてい回収されるとは思えないゴミの山、
水たまりで長い髪を洗う女性、
裸で道に転がっている乳飲み子、
物乞いなのか修行者なのかも区別がつかない老人たち、
バラック小屋の路地から手を振り投げキッスをする少年・・・。
混沌、という言葉しか思い浮かびません。
沢木耕太郎の『深夜特急3-インド- (新潮文庫)』に描かれたコルカタは、今も尚その片鱗を見せていました。


楽しみにしていたチャイの店に行くことができなくなったので、
ポールさんが通りの屋台の店に頼んで、
可愛らしい少年がチャイを配りに来てくれました。
磯淵先生の『金の芽』でも登場した、チャイ用使い捨ての素焼き茶杯は大切に持って帰りましたが、
もう既に端がだんだん欠けてきて、徐々に土に戻っていっているようです。

マザーハウス周辺のスラム街の景色とは一変して、
レストランのある近くは高級ホテルやオフィスの並ぶ通りでした。
どちらもインド、なのでしょう。

深夜発の飛行機に乗るため、コルカタ空港に戻り、
ポールさんと別れの挨拶をして、バンコク経由で帰国しました。

帰国してからは3時間半という中途半端な時差のせいか、
インドの時間の流れに乗ったままだったのか、
しばらくインド気分が抜けませんでした。

インドに行った人はインドをとても好きになる人と嫌いになる人とはっきり分かれる、と聞きますが、私は前者でした。
もともとアジア好きだし、スパイシーな料理も好きだし、もっと若かったらハマっていたかもしれません。

今回は素晴らしい茶園を見ることができたのが、もちろん一番の収穫ですが、
この世にはまだまだ知らない世界がある、ということを再認識したのは貴重な体験でした。

最後に、Mr.ジーニーからのいただき物を。
天気のいい日のダージリンからはこんな風にヒマラヤ山脈が見えるそうです。



最後に、この場をお借りして、今回の旅でお世話になったすべての方へ感謝の意を表します。

つたない「ダージリン紅茶紀行」、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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ラ・メランジェ ダージリン紅茶紀行 Vol.6 DHRでGoomteeへ

2019-07-16 | 茶旅
ダージリン滞在もあと一泊を残すのみとなりました。 
いつもの車で早朝Singtomを出発し、Kurseong Tourist Lodgeで朝食を取り、
 DHR(Dargeeling Himalayan Railway)のKurseong駅へ。

途中の渋滞を見越してかなり余裕を持って早めに出発したのですが、
予想通り、途中でトラック同士がなかなかすれ違えず、長蛇の列ができています。

この日は私は4台のうち、先頭車の助手席に乗っていました。
先頭車のリーダー格の運転手さんは、一番運転が上手くて、
『アラジン』のジーニーに似てると私たちの間では密かに噂されていました。
Mr.ジーニー、渋滞の状況を見て取り、すかさず車を降りて、周りの車の采配をしています。
何だかその様子がとても恰好よくて、対向車が何とか通り抜けて渋滞が解消した時には、先頭車両の私たち一同は拍手喝采。
無事、列車の出発時間前に、Kurseong(クルセオン)駅に着きました。


とは言え、そこはインド。
待てど暮らせど列車はやってきません。

ダージリン鉄道、通称トイ・トレインはNew Jalpaiguri駅からDargeeling駅まで
約88km標高差2,000mを10時間(!)近くかけて走る登山電車で、世界遺産になっています。
ただし、ほとんど車道と同じルートを通りながら、急勾配をループ線やスイッチバックを多用しながら登ること、
そして老朽化のため、遅れや運転休止は日常茶飯事だそうです。

ダージリンでの移動はトイ・トレインよりも車の方が断然便利なのですが、
やはり一度は乗ってみたいですよね!
松宮先生の計らいで、道中Castleton農園の茶畑が見える
Kurseong駅からMahanadi駅までのひと区間だけ
トイ・トレイン乗車を組み込んでいただきました。

反対方向のKurseong駅から終点Dargeeling駅までの短距離区間は
観光用の蒸気機関車が走っていますが(トップ写真)、
長距離区間は基本的にディーゼル機関車になります。



30分は待ったでしょうか。
渋滞の中を縫うようにディーゼル機関車がやってきました。


駅に入るためにバックで折り返してきます。
見物人と車でしばし立ち往生。


やっとホームに到着。
一番後ろの車両に乗り込みます。

乗ったはいいけれど、なかなか発車しない・・・どうやらトラブル発生。
車内でも30分近く待ったかなあ。


やっとこさ、Kurseong駅を後にします。
急ぐ旅には向いていませんね(笑)。


途中、茶畑が見えたり、
住宅の脇を通る時には住民の方たちが手を振ってくれたり、
楽しい車窓の旅でした。

Mahanadi駅に到着し、列車を降ります。
ここからGoomtee茶園は歩いてすぐの場所にあります。



Goomtee Tea Estateは隣接するJungpana Tea Estateと現在は同じ経営グループに属し、
共にダージリンを代表する名茶園のひとつです。


クルセオン・サウスに位置し、とても自然に恵まれた立地条件です。
上の写真の真ん中あたりに見える小さな赤い屋根がJungpanaの工場です。
Goomteeはトイ・トレインの駅から徒歩ですぐですが、
そこからJungpanaまではまず車で谷間まで行き、
そこで車を降りて2、30分ほど徒歩で登っていく・・とのことで、今回は断念。
また来る機会があれば、Goomteeのゲストハウスに泊まってJungpanaまで行ってみたいものです。


Goomteeの工場を見学。
こちらもとても清潔で、乾燥機が工夫されているという印象を受けました。


等級もとても細かく選別されています。



マネジャーハウスで昼食をいただきました。
野菜が豊富で、こちらもとても美味しい!

GoomteeとJungpanaは松宮先生がダージリンで一番最初にお世話になった茶園ということで、
スタッフの方々も松宮先生を覚えていらして、感動の再会シーンがありました。

先生の茶園訪問記はラ・メランジェのHPのColummnesのページから読むことができます。



GoomteeとJungpanaの今年のセカンド・フラッシュを試飲させていただきました。
Jungpanaでは珍しいClonal品種や、Goomteeのマスカテルバレー(限定茶園)も!


故磯淵猛先生の著作『金の芽 インド紅茶紀行 (集英社文庫)』が
マネジャールームの本棚にありました。
磯淵先生が20年余り前に初めてアッサムとダージリンを訪れた時の旅の記録です。
ダージリンではGoomteeとJungpanaを訪れた様子が書かれています。
この当時に比べ、ダージリンもアッサムもずっと訪問しやすくなりましたが、
書いてあるエピソードは、訪問した後に読むと、とても納得してしまいます。
お薦めの一冊です。
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ラ・メランジェ ダージリン紅茶紀行 Vol.5 Singtom

2019-07-13 | 茶旅

ダージリン滞在も後半です。

Chamongが位置するロンボン・バレーから、次の宿泊先Singtom Tea Estate & Resortのあるダージリンウェストへ車で向かいました。

1862年に建てられ、イギリス統治時代の雰囲気を残すヘリテージホテル、Singtom Tea Estate & Resort。

ツアーメンバーのIさんはこの建物の写真を以前見たことがきっかけで紅茶の世界に入られたそうです。

正直言いますと、ホテル設備も旧態依然・・・(苦笑)。

部屋も少ないので、私たちツアーで満室となり、

ベッドも足りないのでエキストラベッドを入れてもらいました。

 

でも、ここでの滞在の2日間はとても刺激的で面白かった!

インドお約束の停電を経験したり、

アットホームな雰囲気の中で、インドの身分上下関係の現実を垣間見たり・・。

プチ料理教室も。

キッチンを見学し、チャパティーやカレーの作り方を教えていただきました。

本場でいただくスパイスの味は病みつきになります。

こちらの料理はすべてベジタリアンメニュー。

それが、とても美味しいのです。

カリフラワーやじゃがいもやナス、トマト、ひよこ豆などがよく使われていました。

私のお気に入りはチーズ(さいころ状のカッテージチーズ風のパニール)のカレー。

 

ホテルの裏からは世界第三位の山、カンチェンジュンガを中心とするヒマラヤ山脈も見えるそうなんですが、

私たちの滞在中は残念ながらついに霧は晴れてくれませんでした。

 

ただ、夜には突然霧が晴れて、見上げると、ダージリンの街の夜景が星のように見える瞬間がありました。

斜め上には満月が光っていて、足元を見ると蛍がスーッと飛んでいきます。

それは本当に一瞬の出来事で、あっという間にまた霧で覆われてしまいましたが、

ダージリンの神様のプレゼントのように、私たちの小さな思い出となりました。

 

翌日は茶園と工場の見学をさせていただきました。

まずは茶摘みの現場へ。

傾斜のきつい場所での茶摘みは大変そうです。

午前と午後、それぞれ摘んだ茶葉の計量があります。

この重さで日給が決まり、週に一度支払われるそうです。

 

待っている間、茶摘みのお姉さんが食べているキュウリが大きくて美味しそう!

見ていたら分けてくださいました。

計量所そばの集落。

ここに住む人たちは茶園の仕事に従事しているのでしょう。

工場へ。

Singtomの経営グループは同じダージリン・ウェストに位置するSteinthal Tea Estateも所有しており、

現在はSteinthalの茶園の茶葉もこの工場で製茶しているとのこと。

Steinthalは1852年創設され、ダージリンでは最も歴史ある3つの茶園のうちのひとつだそうです。

摘んできた茶葉をまずは萎凋槽で静置します。

とても大切な工程です。

今年のファーストフラッシュとセカンドフラッシュの試飲もさせていただきました。
試飲室にかかっていた試飲方法のポスター。
茶葉の重さは2.5gで時間は4分。
天秤はかりと25パイサの旧コインを使います。

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ラ・メランジェ ダージリン紅茶紀行 Vol.4 Chamong

2019-07-07 | 茶旅
Chamongは本当に霧が出やすく、いつもうっすらと霞がかかっていて、
全景を見渡すことはできませんでした。
この霧が美味しい紅茶を作る元なんですよね。



街の喧騒から完全に解き放たれた環境。
スパも併設されているので、滞在型リゾートとしても人気です。
スパのマッサージも受けてみたかった!


朝はモーニングティーから始まります。



朝食後はChamongの工場見学へ。
茶畑や小さな村を抜け、谷を更に降りたところにあります。



工場内のトイレ。
女性用と男性用、モデルがいそうな絵は誰が描いたのでしょう?



Chamongグループはアッサムに5茶園、ダージリンに13茶園(HPより)を経営する大企業です。
その中の一つであるChamon Tea Estateだけでも、地図の通り広大です。

工場内はGingと同じように清潔で、機械化も進んでいます。
今回のダージリン茶園訪問で感じたのは、有能なマネジャーの存在と行き届いた工場の管理がポイントかな、ということでした。



こちらでもセカンドフラッシュの試飲をさせていただきました。
ほとんどがチャイナ(中国種)ですが、その中でクローナル(選抜された優良品種を挿し木で増やしたもの)の際だった個性が印象的でした。
私の浅薄な知識では、チャイナは従来のイメージ通りの芳香と滋味と渋みを持ち、
クローナルは華やかな香りが特徴。
蓋碗で淹れると柑橘系のような香りが出るのはだいたいクローナルのような気がします。
Chamongではチャイナとクローナル二種を購入、両種の違いを飲み比べることができそうです。



工場見学ノートにサインをする松宮先生。

とても勉強になったChamong滞在。
お昼には工場を後にし、次の滞在先へと向かいました。
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ラ・メランジェ ダージリン紅茶紀行 Vol.3 GingからChamongへ

2019-07-03 | 茶旅

Ging Tea Houseでの朝。

日本との時差は3時間半、どうしても朝5時前には目が覚めてしまいますが、

ベッドの中で聞く鳥のさえずりが心地よくて、しばしまどろみを楽しみました。

朝食の後、Ging Tea Estateの見学へ。

ゲストハウスから車で5分ほどの場所に工場があります。

工場への道は更に狭くデコボコしているため、チャーターした車ではなく、茶園のジープに乗せて行ってもらいました。


緑の屋根が茶工場です。


日本ではそれほど名前が知られていませんが、Gingはダージリン・ウェストに位置する歴史ある茶園です。
今はChamongグループに属しています。

工場内は撮影禁止でしたが、萎凋棚、揉捻機、発酵棚、乾燥機、ソーティング機などを、時間や温度を丁寧に説明していただきながら見学しました。
工場内はとても清潔で、整然としています。
見学者はキャップ、マスク、エプロン、靴カバーを装着しなくてはなりません。


出来立てのセカンドフラッシュを9種、ファーストフラッシュを1種試飲させていただきました。
工場見学では茶葉を購入できないことも多いそうですが、今回は松宮先生のお力とタイミングが良かったこともあり、
この中から気に入ったものを買わせていただくことができました。


松宮先生御用達、ダージリンの繁華街ネールロードにある写真館「Das Studio」のイギリス統治時代のコレクションにもGing Tea Plantationの写真が残されています。
その頃から変わらない霧と茶畑の美しい風景が広がります。


茶摘みは女性の仕事です。
茶摘みの皆さんの服装がとてもカラフルで可愛いのは万国共通!?

ホテルに戻り、昼食をいただき、Gingをチェックアウト。
一つ谷を越えたChamong Chiabari Mountain Retreat & Spaへ向かいます。
こちらも距離的にはそれほど遠いわけではないと思うのですが、
ダージリンの街を越えて谷を降りて約3時間はかかりました。
とても霧の多い地域で、ひどい時には視界は半径10mくらいになりますが、
運転手の皆さんは構わずどんどん飛ばしていきます。


霧の中に突如現れたバンガロー。



到着してまずはインド式?アフタヌーンティーをいただきました。



スタッフはフレンドリーでイケメン揃い。
ポイント高いです(笑)。



ちょっとした山小屋の雰囲気。



夕食もヘルシーで美味しくいただきました。
この日も右手で挑戦。
少し慣れてきたかも・・・?

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ラ・メランジェ ダージリン紅茶紀行 Vol.2 コルカタ~バグドグラ~ダージリンへ

2019-06-30 | 茶旅
コルカタのホテルは「Swissotel Kolkata」。
とても快適でした。
特に朝食がバラエティに富んでいて、美味しかった。
サービスの女性が淹れてくれるチャイも美味でした。


朝食後、バスで再びコルカタ空港へ向かいます。
国内便でバグドグラへ、約1時間ほど。
この国内線の荷物重量制限が厳しくて、今回は皆とても苦労しました。
受託手荷物は1個のみ15kgまで。持ち込み手荷物は1個のみ7kgまで。
帰りはお土産や茶葉が増えるのでとっても心配・・・。

バグドグラはダージリンから一番近い空港です。
ここからは車で3時間半ほど。
しばらくは平地を走りますが、両脇には既に茶畑が広がっています。

だんだんと山道に入ってきました。
豊かな緑の景色に変わります。
距離的にはそれほど遠くはないはずですが、勾配が険しく、道が広くないので
(おまけに路面電車のようにトイ・トレインの線路が走っている!)
車同士がすれ違うのも一苦労。
トラックとトラックがすれ違うために立ち往生して渋滞、なんてことも珍しくありません。
ダージリン出身の運転手さんたちは慣れたもので、対向車がスレスレで来るとすかさずサイドミラーを畳んですり抜けます。


途中の街並みに歓声を上げ、ひとしきりシャッターを押す私たち。


ダージリンの街は標高2,000m超。
避暑地でもあり、涼を求めて観光客が多数訪れます。
人口13万人の多くが紅茶産業に携わり、ネパール系の人たちが多いのも特徴です。


下校時間に当たったのか、道には子供や学生が目立ちました。



渋滞で予定よりも少し遅れてこの日の宿泊先、「Ging Tea House」に到着。
うっすらと霧がかかった茶畑の景色にしばしうっとりとする私たち(トップ写真)。



Ging Tea Estateの所有するヘリテージリゾートホテル。
リノベーションされていて、イギリス式の雰囲気で内装も素敵です。


私とヒロエさんのお部屋はこんな感じでブルーが基調でしたが、
他の部屋は天蓋付きのベッドだったり、ピンクや赤やグリーンが基調だったり、どこもラブリ―♪


まずは庭のテラスでティータイムを楽しみました。
霧の動きで刻々と景色が変わります。


旅の疲れを癒す一杯の紅茶。



夕食はサービスの方がお皿に盛りつけてくれます。
インド式に習って、右手で食べてみましたが・・・難しい!
味付けはわりとあっさり目でスパイスもちょうど良く、美味しくいただきました。

一同テンション高めのまま、ダージリン一日目の夜は更けていきました。
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ラ・メランジェ ダージリン紅茶紀行 Vol.1 プロローグ

2019-06-28 | 茶旅

いつの頃からか、「ダージリン」は高級な大人の紅茶として私の中にインプットされていました。

たぶん、実家でお歳暮によくいただいていたトワイニングのティーバッグセットの影響でしょう。
落ち着いた色合いの紫のパッケージに包まれた「ダージリン」を、
好きなものは最後に食べる派の私は最後まで取っておいたものでした。

本当の意味で「ダージリン」の美味しさに感動したのは20年ほど前のこと。
当時家族や友人とよく通っていた渋谷のフレンチレストランで、
サービスの方に薦められたセカンドフラッシュを飲みました。
水色の美しさ、香りの華やかさ、甘さの中にきりっとした渋み、喉に残る余韻。
「ダージリンはこんなに美味しいのか」と驚いたのを覚えています。
それは初めて凍頂烏龍茶や鳳凰単そうを飲んだ時と同じ感覚でした。

その後はルピシアやリーフルの試飲会に参加したり、マリアージュフレールの新茶を購入したり、
しばらく自分の中でダージリンブームが続きましたが、
ここ4,5年は年に一種類の新茶を買うくらいで落ち着いていました。

それが、ご縁というのは不思議なもの。
昨年「麗香茶課」で京都の紅茶専門店「 ラ・メランジェ」の松宮先生に中国紅茶の講座をお願いした時、
松宮美惠先生と川谷眞佐枝先生、相方カトリーヌと4人で食事をする機会があり、
両先生からインドツアーのお話をたっぷり伺うことができました。
そこからダージリン熱が再燃、正確に言えばダージリンに行きたい熱が発症。
そういう時はとんとん拍子に話が進むもので、
6月半ば、松宮先生主催の「ラ・メランジェ企画 ダージリン紅茶紀行の旅8日間」に参加することとなった次第です。

今回の旅は松宮先生をはじめとする関空出発組が6名、
私も含めた羽田出発組が6名、
インド在住でバグドグラからの合流が1名、
現地での合流が2名(日本と中国から)というメンバーでした。

羽田組はタイ航空でまずはバンコクへ。
ここで関西組と待ち合わせです。
フライトスケジュールの関係で8時間待たなくてはならなかったのはちょっと大変でしたが、
無事に関西組と合流し、タイ航空でコルカタ(旧カルカッタ)へ。

コルカタではツアーガイドのポールさんが出迎えてくださいました。
コルカタ空港から外に出ると、既にインド時間で夜中の0時を回っていますが・・・暑い!!人も多い!


日本語ペラペラで頼りになりそう!なポールさんのご案内でバスに乗り込み、その日はコルカタ市内のホテルへ。

さあ、いよいよインドでの一週間が始まります。
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