萬古焼急須の機能美に魅せられ、
四日市の生産現場ツアーに参加した仲間たちで企画した
「萬古呈茶会」が昨日、白金台のいきいきプラザにて開催されました。
私も茶席を二席持たせていただき、
萬古づくしのテーブルで中国茶を三種お出ししました。
1.白牡丹の水出し冷茶を、松風窯の紫泥茶杯で。
2.浙江省顧渚紫笋茶を山本広巳作紫泥後手急須で。
広巳作茶船、広巳作蓋置き、松風窯紫泥片口、松風窯紫泥建水、伊藤実山陶苑茶合使用。
3.武夷岩茶正瑞香を山本広巳作紅泥急須で。
広巳作茶船、広巳作蓋置き、酔月陶苑建水、広巳作茶筒、伊藤実山陶苑茶合使用。
時間と定員の都合で他の茶席に座れなかったのが残念ですが、
どのお席も魅力的な茶器を揃え、厳選した茶譜でお客さまとの会話も弾んだようでした。
今回は茶席室とは別に萬古焼急須コレクションを展示した特別室を設け、
呈茶会主催者の
徳田さんが担当しました。
目玉の展示は初代松風の急須(トップ写真上左)と江戸時代の古萬古(トップ写真上中)でしょうか。
徳田さんのお宝急須で鳳凰単そうや文山包種などが飲める茶席も設け、
お客さまにはくつろぎながらゆっくり急須の展示を楽しんでいただきました。
思えば徳田さんからものすごく使いやすい急須を見つけた、と
電話をいただいたのが
去年の8月。
それから何かに導かれるかの如く萬古焼の急須にハマリ、
結局今年1月には四日市を訪れ、作家・窯元の方々との交流も果たしました。
今回の呈茶会はその感動と萬古焼の良さを広く知っていただきたい、との思いで
徳田さんの呼びかけの下、ツアー参加者の有志が集まったものです。
茶器は育つ、とはよく言ったもので、
ひとつの茶壺・急須を使い続けていくとだんだんとそのお茶に馴染み、
使い手に寄り添っていくような感じがあり、
見た目にも変化が現れ、愛着が沸いていきます。
磁器は美しく使いやすいのですが、
使っていくうちに変化する焼締めや陶器は別の楽しみがあります。
最近ひとつの茶器にじっくりと向き合うことが少なくなっていたな、と反省。
何事も時間をかけて深く付き合っていくと、そこにはまた別の世界が広がっているんじゃないか、と思います。
使い始めてから1年足らずで、まだまだ語る資格はありませんが、
これからもじっくりゆっくり萬古の急須と付き合っていきたいですね。
お忙しい中、茶席へご参加いただきました皆さまに
この場を借りて、深謝申し上げます。
萬古焼の良さを感じていただけたら幸いです。
今回の呈茶会を開催するにあたっては
四日市の作家・窯元の皆さまに多大なるご協力をいただきました。
また、三重県工業研究所窯業研究室の稲垣順一先生と奥さまにもご尽力をいただきました。
厚く御礼申し上げます。
4つの茶席の淹れ手をそれぞれ担当した7名の茶友の皆さん、
受付を担当してくれたkemiちゃん、Yちゃん、
ご一緒できて楽しかったです。本当にありがとう。
最後に、これまでほとんど全て自前で四日市を往復して
このイベントを引っ張っていってくれた徳田さんに、深く感謝をこめて
ご訪問ありがとうございます。
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