神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

ブログへのご訪問ありがとうございます


千葉県松戸市にて中国茶教室「Salon de Leecha 麗茶」を主宰しています

教室内容、お問い合わせはHPをご参照ください

Instagramにて教室風景やお茶のある風景を随時UPしています
よろしければフォローをお願いいたします!

★Facebookページ「中国茶・台湾茶ファンの集い」を作りました
Facebookのアカウントをお持ちの方、いいね!を押して、情報をシェアしてください♪

★サロンへのお問い合わせ、お申し込みのメールには一両日中に必ずお返事を差し上げています
こちらからの返信が届いていない場合は、お手数ですが再度メールをお送りくださいますようお願い申し上げます

★ブログランキングに参加しています
よろしければ、一日ワンクリックお願いいたします♪

四国のヤマチャ

2009-06-30 | 茶にまつわる文化・芸術
週末、中国茶のお仕事で四国へ行ってきました。
何を隠そう、四国初上陸です。

山間部の町の皆さん向けに
中国茶の魅力についての講座を持たせていただいたのですが、
私のほうが教わることの多い充実した一泊二日でした。

四国の山間には、「山茶(ヤマチャ)」と呼ばれる茶の木がそこかしこに自生しています。
ある農家さんのお宅の裏の崖に群生している山茶を見せていただきましたが、
ちょっと見ただけでも葉の形や大きさが違う品種違いの山茶が三種類ほどありました。

それぞれの生の茶葉を枝付きで火であぶって湯につけたものを飲ませていただきました。
このあたりの人たちは山仕事でのどが渇いた時には
その辺にある山茶の葉を枝ごと取り、火にあぶってその場で煮出して飲んでいたのだそうです。

時間の都合で煮出すことはできませんでしたが、
それでも三種類の山茶の味はそれぞれ違っていました。

山茶で作ったお番茶もいただきましたが、
日頃飲み慣れたやぶきた種とは違った味わいで、香り高い美味しさがありました。


さて、中国茶の講座では、茶会の設えもご披露しました。
クロスや茶器は自宅から持っていったのですが、
お花はどうしようかと言うことになり、
この講座を企画しお誘いくださった茶農さんと一緒に
茶盤セットを利用して、地元に咲いていたアジサイなどを飾りました。



中国茶の味にあまりなじみのない町の皆さんに
その魅力が十分伝わったかどうかはわかりませんが、
お茶にはこのような楽しみ方もあると言うことはお伝えできたかなと思います。





町は自然が素晴らしく、
散歩していると森林のマイナスイオンをいっぱいに感じます。
昼間は鳥たちのさえずりを楽しみ、
夜はカエルたちや虫たちの鳴き声を聞きながら眠りにつきます。
食べ物も素材の美味しさが生きていました。
またゆっくり訪れたい場所でした。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

茶会が形になるまで

2009-06-26 | 自宅サロン
自宅サロンでの水無月茶会が無事終了。

今回は24、25日と二日続けての開催だったが、
ありがたい事に両日とも満席となり、和やかなムードで終えることができた。

今年に入ってからお茶会は不定期開催と決めて、
茶会開催のためにお茶を探すのではなく、
出したいお茶があった時に開催を決める、ということにしてから
不思議とアイディアが沸くようになった。

今回はまず茶農さんからいただいた宜興の紅茶、
それも白茶種で作ったと言う金毫の多いタイプの紅茶をメインにしようと決め、
テーマは日本で手に入りにくいタイプのお茶、とした。

そこから茶譜を組み立て始めたわけだが、
次に決めたのは鳳凰単欉の中でも高級品種の貢品単欉。
うちのサロンでは茶農さんの単欉が人気なので、やはりはずせないところ。

もう一種類は台湾茶、と決めていたので
台北で入手したばかりの鄭添福茶師の禅茶をチョイス。
今年は特に出来がいいと台北の茶通の友人からもお奨めだったもの。

茶譜の最初を飾る緑茶に関しては最後まで迷い、
今回の台北旅行で持ち帰ってきたキレのある緑茶にしようかとも思ったが
梅雨時に飲むにはほんのり旨みのある安吉白茶がいいかも、と急遽変更。
結果的には常滑蓋碗に緑が映えて涼しい演出にもなり、正解だった。

その代わり、キレのよさはウェルカムティーに選んだ
力強い白毫銀針の冷茶に担当してもらった。



茶譜が決まると、それに合わせてお茶請けを考えるのだが、
今年は梅ゼリーが間に合わなかったので、
やはり季節ものの白桃のゼリーを選んだ。
白桃のコンポートを作り、その汁を使ってゼリーにした至って簡単なデザート。

デザートに関してはそのうちお教室に通って研究しないといけないかも・・・(汗)。
どこかに簡単で美味しくて見栄えのするデザート教室、ありませんか?



もうひとつのデザートは台北でC小姐が知り合いのパティシエさんにオーダーしてくれたパイナップルケーキ。
一口サイズで食べやすく、抹茶が練りこんであるのでさっぱりした風味。
このパティシエさんは某有名茶館にお茶請けを卸している実は結構すごい人。
とっても気さくで楽しい人だなあと思ったら、元美容師さんだそうな。
本当は来月予定している台湾茶会でこのケーキは出したかったが、
賞味期限があるので美味しいうちに味わってもらうことに。



テーブルコーディネートのほうは
キャビア色のクロスにゴールドとライトブルーのランナーを合わせることを
もう早くから決めていた。
今回は清楚なアレンジメントをセンターに置きたくて、
友人のフラワーショップ・アトリエ オルタンシアの落合さんに事前に写真を見せて相談し、
茶会当日の午前中に届くようにアレンジメントフラワーをお願いした。



そういう意味では今回の茶会は台北のC小姐、茶農さん、落合さん等
友人たちの協力なくしては開くことはできなかった茶会だ。

C小姐も茶農さんもお茶を通じて知り合った大切なお友だち。

そしてまた、茶会にいらしてくださった方々ともお茶を通じて交友が広がっていく。
これこそお茶の縁。
茶会の醍醐味でもある。

茶楽房Matsudoの茶会は、こうして皆様の笑顔で完成する。


※今回水無月茶会に参加してくださった方がブログに記事をUPしてくださっていますので、ご紹介させていただきます。
 (今後も随時ご紹介記事を追加する予定です。)

 Elegance Style
  雑誌・書籍やWebにお料理レシピと写真を提供するお仕事をしていらっしゃるFirstsnowsさん。
  ブログのアクセスは毎日5000Hitあるそうです!

 天晴茶龍でお茶しましょ
  中国茶だけでなく、日本茶、紅茶にも造詣の深い天晴れさん。
  いつもお茶会の場を盛り上げてくださるので本当に助かっています

 Le Chien Jaune
  パンダ会いたさにバックパックを背負って四川の山奥まで行ってしまうという行動派のあどっ!さん。
  ブログのザジちゃん(ラブラドール)のお写真にもとても癒されます

 素敵に暮らそう
  千葉県我孫子市でテーブルコーディネートサロンを主宰するYuri先生。
  Yuri先生にご参加いただくと、場がパッと華やぎます

 想憲美茶
  お仕事がお忙しい中、時間を割いてご参加くださったヌーさん。
  写真、上達されてますよ


ありがとうございました
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雑感@台北の旅2009

2009-06-23 | 茶旅
さてさて、今年の台北旅行記はちょっと短いけれどこれがラストです。

今年の台北旅行はものすごく慌しい気がしたのだけれど、
去年に比べると一日少ないだけだったのよね。
この一日の差が大きいのかなあ。
あと一日あれば、茶器もゆっくり買えただろうし、
北埔も余裕を持って回ることができたと思うので、
来年は少なくとも4泊5日の日程は確保したいですね。

私にとって台北はあんまり海外という感覚が無くって、
それこそ国内旅行に行くよりも身近な感じ。
それは昔住んでいたということもあるけれど、
台湾の人の暖かさに触れると妙に懐かしい気がするからかな。

今回も某茶荘で夕食時についついお腹が空いた・・と漏らしたら
老板が自ら厨房に立ち、麺を作ってくださいました。
マメな方だわ~と感動していると、奥さんがとても自慢げに笑ってました。


今回お茶を買って思ったのは、やはりお茶は農作物。
去年良かったものが今年もいいとは限りません。
だからこそ現地に行ってお買い物するのは楽しいんですけどね。

ただ、台北で試飲して美味しかったからと言って、
日本に帰ってきて同じように美味しく入るかと言うとそれもなかなか難しい。
その逆もあり。
まあ、いかにして買ってきたお茶を美味しくお出しするか、
と言うことを考えるのは勉強になります。

買ってきたお茶については、お茶会などで出した後、
追々レポートしていきます。

さて、明日もお茶会。
皆様に喜んでいただけるよう、がんばります!



台北旅行記2009
お茶が教えてくれること
石碇的夏天
生態茶園
甜美的東方美人
北埔に水堂あり
醇品雅集の新店舗
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

香白韻~夏至の茶事~

2009-06-20 | お茶会
茶人として私がとても尊敬しているうらりんさんの主催する
夏至茶会に参加してきました。

会場となった渋谷のスタジオに一歩入ると、そこは別世界。
計算された照明、涼しげな演出の数々、
和と中華が交錯して溶け合ったような設え。

聞けば茶盤もお手製、奥に並んで鎮座するランプシェードも手作り、
うらりんさん、実はガテン系だったのね、とびっくりするやら感心するやら。
インテリアコーディネートにこだわる人は木の切り出しから自分でやるわけですよ。
格好いい~~

最初は荷花さんのお茶席に座り、
安吉白茶と阿里山金萱茶をいただきました。
天目茶碗に安吉白茶の新芽の緑が映えてとても綺麗。
甘い優しい味わいです。
金萱は後味のすっきりした爽やかな美味しさ。
ご馳走様でした♪

休憩を挟んで、うらりんさんの茶席へ移動です。
ここからしばし津軽三味線タイム。
心地よい音色がスタジオいっぱいに響きます。

お茶請けも登場。
八雲もち、美味~~
いただいたお茶は北埔烏龍茶。
(多分、W.G氏のお店のお茶ですね、うふふ)
発酵高め、焙煎やや強めの水色の美しいお茶。

なんだか都会の喧騒から逃れて、
木陰でお茶をゆっくりといただいているような感じ。
すばらしい演出でした。

やっぱり心を込めて入れていただいたお茶は格別ですね。
本当に素敵なお茶会でした
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北埔に水堂あり

2009-06-18 | 茶旅
さて、G氏の車で北埔に連れて行ってもらった話に戻そう。

私はもともと峨眉か北埔の茶畑と茶商を訪問し、
そこで東方美人を買えたら、と思っていたわけだけれど、
この日程ではそんな時間は全くない。
今回は北埔の街並みを少しだけ見て、
客家料理をいただいて、
北埔の茶館で北埔のお茶を飲む、というので精一杯だった。
それでも初めての北埔はとても魅力的で、また訪れたくなる街だった。

着いたのはもう夕暮れ時だったため、
老街と呼ばれる地域を少し歩いたのみ。
昼間はきっと賑わっているのだろう。
またゆっくりぶらつきたい感じ。


観音菩薩を祀る慈天宮。
1835年に建てられたもの。


この後「北埔食堂」で客家料理を食べ、
(炒[米反]條がおいしかった♪)
外に出ると、G氏の友人のW.G氏が迎えに来てくれていた。

人一人がやっと通れる位の路地を進んで行くと
赤レンガの塀に「水堂」の文字。
入ると中庭があり、三合院作りの建物。
正面は茶館になっていて、右側の建物は民宿に使えるそうな。

古いけれど、新しい、オシャレな雰囲気に心をつかまれる。
暗くて写真が撮れなかったのが本当に残念。
(「水堂 北埔」でググッてもらえば、多分写真が見つかるはず)

聞けば、W.G氏は北埔の文化遺産を残すため、
古い建造物や老街を修復する作業の陣頭指揮を取っているとのこと。
この「水堂」のほかに、
日本式の邸宅である天水堂大房(北埔姜宅)に隣接する場所に
「水井茶堂」を営んでいて、
こちらのほうが観光客にはお馴染みかもしれない。

W.G氏は生粋の北埔人で、北埔を愛し、
北埔の茶を世に出すために尽力している名士である。
豪放磊落と言う言葉は彼のためにあるのではないか、と思うほど
快活で、話もめちゃくちゃ面白い。
しかし、一旦茶器に向かうと
穏やかに、細やかに、茶事を営まれる。

時間を忘れて話がはずむ。
何種類のお茶をいただいただろう。

G氏がここに連れてきてくれた理由が何となくわかった気がする。
多分、G氏もW.G氏と話がしたかったのだろう。
同じ年代、茶業界では比較的若い年代の彼らは、
いろいろな悩みや問題点を吐露し、意見を聞きながら
お互いに情報を交換しているのだ。

W.G氏も20代~30代の北埔の茶師を応援している。
今回飲ませていただいた東方美人も若い彼らが作ったものだ。

いいお茶と出会うには、名人と呼ばれる老茶師を訪れるのが早道ではある。
でも、今後の台湾茶を背負って立つ若い層の頑張りを見つめ
応援するだけでなく、率直な感想を伝えていくことも
忘れてはならないことだと強く感じた一日だった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

醇品雅集の新店舗

2009-06-16 | 茶旅
手書きの絵付けが美しい茶器で
日本でも人気の醇品雅集さんの店舗が
5月にとても便利な場所に引っ越されました。
ファンの方々はもうご存知かもしれませんね!

永康街からも歩いてすぐなので、お茶好きにとってはベストなロケーション。
目印は永康牛肉麺のお店だそうです。

以前の信義路五段の時のお店には行ったことがないのですが、
こちらは広々としていて、ちょっとしたサロンという感じ。
素敵な茶器に目移りしながらゆったりとお茶をいただくことができます。



新しいこの店舗には「樂醇居」と言う素敵な屋号も用意されているそうです。
(看板はまだ到着していませんでした)

訪問時には必ず事前にお電話で予約を♪

★醇品雅集
 台北市信義路2段114巷1-1號1F
 電話 02-2392-2985
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

甜美的東方美人

2009-06-15 | 茶旅
山頂の氣をいっぱいに浴びて、しばし深呼吸をする。

茶樹の生命力は旺盛で、摘み取った茎の横から瞬く間に新芽が出て、
そこにまたウンカが潜んでいた。

来た道をまた戻り始める。


へっぴり腰の自分が情けない・・・
でも登りより下りのほうが滑りやすくて油断ならないのよ~~。


車に乗り込み、G氏の自宅へ。

朝摘み取って室内萎凋していた茶葉を早速チェック。


空の様子を見て、室外萎凋を開始。
ものすごくいい香りが漂う。
これは白毫烏龍茶(東方美人)になるお茶。


この後、G氏の今年の白毫烏龍茶をいただく。
G氏は比較的低温でゆっくりと何煎も淹れてくれた。
煎が効くので、こうやって3日くらい飲んだりするそうだ。
飲み終わると水出しして、冷茶も楽しむ。

G氏の味わい方はパッとした香り立ちよりも滋味を大切にしているようだ。
内在する複雑な香りを口の中で楽しむというのだろうか。

どこもとがったところのない、優しい香り、
それでいて味は変化に富み、個性の際立つ白毫烏龍だ。
言うなれば、外見は素朴で優しそうだけれど、
一度好きになったら逃れられない魔性の女って感じだろうか


この後、G氏の車で北埔へ向かうことになった。
私が渡台前にメールでC小姐に
「できれば峨眉か北埔に行きたい。遠ければ石碇や坪林でもOK」
と告げていたので、
G氏が気を遣って北埔に住む知り合いの茶人に連絡をつけてくれていたのだ。
その北埔でのレポートはまた、後日。

さて、北埔で何時間かを過ごし、
G氏の家に戻ってきたのはその日の午前12時をとっくに回っていた。

行きの車ではC小姐が後部座席で熟睡し、
帰りの車では私が爆睡。
G氏は連日の製茶でお疲れなのに大変申し訳ない・・・。
「どうせ製茶で寝られないので、徹夜に付き合ってもらったようなもの」
と優しい返事をくれたけれど(汗)。

帰宅して早速攪拌に入る。
この過程で硬い葉を取り除く。
C小姐がその葉を茶香炉に使ったらいいんじゃない?と提案する。


この間、G氏の今年の包種茶と紅茶をいただく。
包種茶は私が知っているタイプのものより発酵と焙火が強め。
紅茶もいろいろな味と香りが絡み合ってとても美味しいが、
もうちょっと置いておくと火入れが落ち着いて
よりまろやかに美味しくなりそうだ。

あれやこれやと話もはずみ、気が付いたら午前3時。
さすがに寝ないと次の日の予定がこなせない。
G氏は「老茶も飲んでもらいたかったが、次回に」と言うことだった。
(代々茶農を営む家では自慢の老茶が必ずあるのである♪)

真っ暗な石碇郷の道をC小姐のBMWが降りていく。
対向車には一台も遇わなかった。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

生態茶園

2009-06-14 | 茶旅
山を登りきったあたりで車を停め、外へ出た。
木々が欝蒼と繁っていて、茶畑は見えない。

G氏に導かれるまま繁みに入っていくと、
目の前の景色が開け、
背丈より少し低いくらいの高さの茶樹たちが現れた。
周囲のほかの木々と共生している。

そう、G氏の茶園は所謂「自然生態茶園」だ。
主な品種は青心烏龍と大慢種。

G氏が一芯一葉の新芽をちぎって、食べてみろ、とくれる。
最初は少し苦味と酸味を感じるが、食べているうちに甘さや清涼感がやってくる。
「味が変化していく」と言うと、
「G先生の出来上がったお茶も同じように複雑でバラエティに富んだ味がするのよ」とC小姐。

先ほど来る途中で見かけた茶畑の整然と並ぶ茶樹たちに比べると
ここの茶樹たちの見てくれは全然美しくない。
蜘蛛の巣も張り放題、虫食いもたくさんある。
でも新芽は空に向かって生き生きと伸びている。


ウンカも!

農薬はもちろん、特別な肥料も与えない。
G氏はおもむろに茶樹のそばに生えている雑草のひと束を力を入れて引っこ抜いた。
これが天然肥料になるのだそうだ。


↑左側は抜いたばかりのもの。
右側は以前抜いて放っておいたもの。
こうやって枯れた雑草などが肥沃な土を作ってくれる。

さて、この場所は車道のすぐ脇にある茶畑だったが、
この日の目的地はここではない。
C小姐から事前に「今日は山を登るから覚悟してね」と言われていた。
いよいよ山道に入っていく。



運良くこの数日間は天気がよかったので、道は悪くなかった。
少しでも雨が降っていたら、すべり易くて大変らしい。
C小姐は前の週も友人を連れて来て
G氏に山を案内してもらったのだそうだが、
その時は全員が滑って転んだのだとか。

G氏が私のリュックを背負ってくれると言う。
私は大丈夫、と一度断ったが、
C小姐に絶対お願いした方がいい、と何度も脅かされたので
恐縮しながらリュックを渡した。

道すがら、いろいろな生き物や草花に出会う。
その全てに対してG氏の眼差しが優しいのが印象的だった。



30分ほど歩いていくと、頂上へ出た。
山の稜線に沿って茶樹が繁っている。
(タイトル写真)

心地よい汗と森林の香り。
気分は最高潮に達していた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

石碇的夏天 

2009-06-13 | 茶旅
『シーディンの夏(石碇的夏天)』という映画をご存知だろうか。

台北近郊の田舎街シーディン(石碇)を舞台とした
60分ほどの短編映画で、2001年台湾金馬奨の最優秀短編映画賞を受賞している。

私がこの映画に出会ったのは2002年の東京国際映画祭。
初期の侯孝賢作品を彷彿とさせる静かな作風が印象的だった。

ティーチ・インで当時まだ25歳だった鄭有傑監督の
若いのにしっかりした様子に感心したのを覚えている。

映画もなかなかよかったのだが、
舞台となった田舎街、シーディン(石碇)の佇まいに強く惹かれるものがあった。
いつか行ってみたい、と思っていたのが、今回計らずも実現した。

C小姐があらかじめ連絡を取ってくれていた茶園が
石碇のG茶師の茶園だったのである。

午前中は茶摘みと製茶で忙しくされているので、
お昼頃に石碇の老街で待ち合わせをして一緒にランチを取ることになっていた。

まさしく映画の舞台となった街並みがそこにあった。



ラフな格好で現れたG氏は想像していたより若々しく、
フレンドリーなナイスガイだった。

石碇はお豆腐が有名で、何種類かの豆腐料理と名物の野菜料理などをいただいた。
紅焼豆腐が特においしかった。

ランチを終え、茶園に向かう。
G氏の車の先導で山を登って行く途中、茶畑が続いていた。
車を降りてG氏の説明を受ける。



山道の途中で目にした茶畑は茶樹が並んで植えられた一般的なもの。
石碇では包種茶と東方美人が主に作られている。

G氏は、普通の茶畑と、自分の茶園がどのように違うのかを比べるため、
あらかじめ覚えておいて欲しいと言うことだった。

さらに車は山を登って行く。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お茶が教えてくれること

2009-06-13 | 茶旅
台北から無事に戻りました。
3泊4日の短い旅でしたが、思ったよりもいろいろ回ることができました。

今年の旅はお茶に特化していたので、観光はなし。
とは言え、お茶を追うだけでもいろいろな出会いがあります。

今回も雨の中バイクの後ろに乗って移動するかもしれない、と
覚悟を決めて、雨合羽と防水シューズの用意をして行ったのですが、
何と友人のC小姐(去年の台北旅行記をご参照ください)は
今年の初めに車の免許を無事取得し、
シルバーのBMWで案内をしてくれました。
(違った意味でスリルがありましたが・・・)

お蔭で台北郊外まで足を伸ばし、
お茶を作っている人、
お茶を通して文化を残そうとしている人たちとお話ができました。

サロン用のお茶の仕入れに行ったので、
詳しくどこで何を買ったと言うようなレポートはしませんが
今回の旅でお茶に教えてもらったことは少しずつUPしていく予定です。

持ち帰ってきたお茶は水無月茶会や通常のお教室でもお出ししますが、
7月の終わり頃に台湾茶会を開こうかと思っていますので、
ご興味あれば是非遊びにいらしてください
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする