神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

ブログへのご訪問ありがとうございます


千葉県松戸市にて中国茶教室「Salon de Leecha 麗茶」を主宰しています

教室内容、お問い合わせはHPをご参照ください

Instagramにて教室風景やお茶のある風景を随時UPしています
よろしければフォローをお願いいたします!

★Facebookページ「中国茶・台湾茶ファンの集い」を作りました
Facebookのアカウントをお持ちの方、いいね!を押して、情報をシェアしてください♪

★サロンへのお問い合わせ、お申し込みのメールには一両日中に必ずお返事を差し上げています
こちらからの返信が届いていない場合は、お手数ですが再度メールをお送りくださいますようお願い申し上げます

★ブログランキングに参加しています
よろしければ、一日ワンクリックお願いいたします♪

ことば考 「型」

2017-02-26 | 茶話
昔、商社で働いていた頃、射出成型機を中国に輸出する仕事をしていた。
射出成型機とはプラスチック製品を加工する機械で、
材料の樹脂を熱をかけて溶かし、金型に射出し固めて形を作るもの。

いい製品を作るには成型機ももちろん大切なのだけれど、
肝心なのは金型である。
金型が正確でなければ、出来上がったプラスチックは製品価値がない。

プラスチックに限らず、型を必要とするものは多い。
茶にまつわる身近なところでは陶磁器や鉄器やお菓子などにも使われることがある。
そう、プーアル固形茶も型にはめて圧縮成形する。


能、狂言、歌舞伎には文字通り「型」がある。
「型通り」、型がなければ「型なし」、そして型があっての「型破り」なのだ。

「型」は様式として後世に受け継がれていく。
型があるからこそ伝えていけるのかもしれない。


伝統芸能も「型」を大切にする。
茶道も華道も基本の型を修得することがその道への第ー歩となる。


さて、中国茶はどうだろう。

自由度が高いと言われる中国茶の茶事や茶藝であるが、型がないわけではない。
唐の陸羽の時代から宋、元、明、清と王朝の変遷と共に茶の製法も変わり、飲み方も変化してきた。
その時代にはその時代の型があったはずである。

茶席では美しい所作がその場の雰囲気を高めてくれる。
それはお茶の味にも少なからず影響する。

ゆめゆめ「型」をあなどるなかれ。
但し、「型」にはまるなかれ。


※ 型

日本語ではケイ、かた、がた。
中国語ではxing2、シン。

意味は
1.形をつくりだすもとになるもの。
2.伝統や習慣として決まった形式。
3.武道・伝統芸能・スポーツなどで規範となる方式。
4.ものを類に分けた時、それぞれの類の特質をよく表したもの。
など。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

拉拉山茶会@自宅サロン

2017-02-12 | 自宅サロン
先週後半、三日連続で「拉拉山茶会」を開催しました。

今年はサロン10周年。
その口火を切る茶会です。

昨年12月に訪れた拉拉山の報告も兼ねて
この数年で手に入れた拉拉山のお茶を飲み比べました。




テーブルはブルーを基調に。
拉拉山の特産・水蜜桃にちなんで流木に花桃を挿しました。
茶器は染付を中心に。

ウェルカムドリンクは茶農オーナーさんからいただいた水蜜桃酒(トップ写真)。
なかなか濃厚。とろーりと甘さが広がります。

トップバッターは新春恒例、2016年冬の福壽山烏龍茶をお出ししました。
安定の美味しさです。

拉拉山のお茶は4種。

私が初めて出会った拉拉山茶、2012年春の自然生態烏龍・塔曼(標高1,768m)。
5年経った今でもフレッシュさとワイルドさが際立っています。

お次は絶妙な焙煎で人気の2015年春の烏龍茶・桃下。
水蜜桃畑の下に茶畑があるのでこの名前が付けられました。

更に控えるのは金萱種の2015年東方美人。
友人のC小姐に分けてもらった希少品。

ラストは青心烏龍種の2016年紅茶。
蜜香のある上質な紅茶です。




お茶請けは
台湾迪化街で購入した棗胡桃、
ベトナム産のジャックフルーツチップス、
ほうじ茶ティラミスチョコレート、
干し柿、
自家製抹茶メレンゲ。



デザートは白茶果工作室のヒロエさんにお願いしました。
一品目はいちご湯圓。
桃下焙煎茶に添えて。
2月11日はちょうど元宵節でした。
中華圏では元宵節に湯圓を食べる習慣があります。



二品目は金柑チーズケーキ。
拉拉山紅茶と一緒に。
チーズケーキの中に丸ごと金柑の甘煮が入っています。
この美味しさはクセになります。


2年ぶりの茶会で準備期間中は少し緊張しましたが、
始まると、ああ、やっぱりこの空間は自分にとって掛け替えのないものだ、と感じます。
「茶会」って書くと何となくピーンと張り詰めたイメージがあるかもしれませんが、
お茶は暖炉の火みたいなもので、お茶を囲んで皆さんと温まりながらおしゃべりする、
そんな幸せなひと時なのです。

今年は数回こんな機会を持てればと思います。

白茶果工作室のヒロエさん、マリコさん、謝謝!

ご参加の皆さま、寒い中をお越しいただき、ありがとうございました。


※ 茶会にいらしてくださったお客様が記事をブログにUPしてくださいましたので、
  ご紹介させていただきます。
  謝謝!

  Cha-No-Yu China 中国茶と和の粋
  茶朋友、うらりんさんのブログ。
  
  おうち茶館
  茶朋友、荷花さんのブログ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

麗香茶課 台湾茶講座のお知らせ

2017-02-10 | 麗香茶課
麗香茶課第三期第二回の公開講座のお知らせです。

台湾坪林・祥泰茶莊四代目の馮懷瑾(フォン・ホアイジン)氏が
日本の台湾茶ファンのために特別に講座を準備してくださいました。

「台湾茶講座 ~坪林から祥泰茶荘四代目馮懷瑾氏をお招きして~」

講座は午前と午後の二回、それぞれ異なるテーマでお話いただきます。

午前の部は「『武夷、安渓、そして台湾』烏龍茶の歴史を味わう」と題し、
歴史的な流れも織り込みながら、武夷式、安溪式、台湾式の烏龍茶の違いと特色について試飲および講義をしていただきます。
また発酵度の違う包種茶や台湾の工藝茶などについてもご紹介いただきます。

午後の部は「生産者が語る『文山包種』茶葉の判別」と題しまして、
8~9種の包種茶を淹れて茶湯や茶殻の状態を比較し、
製作過程でどのような要素が不足したのか、また逆に過剰であったかなどを考察します。
また、どのように私たちは良・不良を判断すべきかをお話していただきます。

通訳は今回馮氏とのご縁をつなげてくださいました一橋大学博士課程在学中の張茹涵氏にご担当いただけることになっています。

どちらの講座も大変貴重な時間になると存じます。
沢山の皆様のお申し込みをお待ちしております。


講座の詳細は以下になります。

●日時:3月4日(土)

① 10時30分〜13時00分 残席若干名
「『武夷、安渓、そして台湾』烏龍茶の歴史を味わう」

② 14時00分〜16時30分 満席御礼
「生産者が語る『文山包種』茶葉の判別」

各回定員30名

●会場:
江戸からかみ 東京松屋
〒110-0015 東京都台東区東上野6-1-3 東京松屋UNITY  
TEL(03)3842-3785  
アクセス: JR上野駅 浅草口より 徒歩10分/東京メトロ銀座線・稲荷町駅より 徒歩2分

●参加費:一講座につき4,500円(一般価格)
 ※午前と午後の通しで受講の場合は9,000円となります。


●お申し込み方法
lixiangchakeあっとまーくgmail.com(あっとまーくを@に変換してお送りください) 宛メールにて
ご希望回(午前のみまたは午後のみ、あるいは両方)をご明記のうえ、お申し込みください。
先着順にて受け付けますが、2月12日までは麗香茶課会員優先受付期間とさせていただきます。
満席となりました場合は募集を締め切ることもございます。
何卒ご了承ください。
確認のメールは2月14日(火)以降に順次送らせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。

〈講師紹介〉
馮懷謹氏  「祥泰茶莊」執行取締役兼製茶師

坪林「祥泰茶莊」の四代目で、幼少期より包種茶に親しんできた。
2008年より製茶、販売に携わり、現職に至る。
坪林及び双北市現場製茶競技、新北市模範農民、世界茗茶コンテストで包種金賞と紅茶銀賞などを受賞した。
2014年より台北書院と茶葉博物館で茶講座を設けている。


※尚、同じ内容の講座は3月3日(金)に鎌倉の「中国茶サロン『一華』hitohana」でも開催されます。 
 こちらは既に満席となっていますが、キャンセル待ち希望などについては
 Facebookのイベントページをご覧の上、直接一華さんにお問い合わせください。
 https://www.facebook.com/events/255463164866003/
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雲南・茶と少数民族の道 ~茶馬古道を辿る~

2017-02-06 | 麗香茶課
第三期「麗香茶課」の最初の講座はカワカブ会の小林尚礼氏を講師にお招きして
「雲南・茶と少数民族の道 ~茶馬古道を辿る~」と題し世田谷の区民センターで開催しました。

1000年以上昔からチベットと中国が茶の交易を行ってきたティーロード、茶馬古道。

小林先生の雲南省で撮りためた茶馬古道の写真を見せていただきながら、
各地で出会った少数民族の茶の飲み方をご紹介いただきました。

易武、倚邦、困鹿山、雲南駅、大理、麗江、香格里拉、梅里雪山(カワカブ)・・・。
名前だけは何度も聞きつつもまだ見ぬその村々の表情を大きなスクリーンで目の当たりにし、ますます憧れが募ります。

小林先生の茶馬古道のお写真には実は10年ほど前に私は既に出会っていました。
『コヨーテNo.23(2007年12月版)』は永久保存版にしたい素晴らしい中国茶特集でした。
星野尚彦氏の写真と故駒沢敏器氏の文による「武夷山探訪」、松井陽吉先生のインタビューをはじめとした「烏龍茶」特集、
そして私が一番興味を惹かれた記事が小林先生の写真と文による「茶馬古道を辿る」でした。

今回小林先生から実際にお話を伺うご縁をいただけたのは本当に喜ばしいことでした。




講座の後半ではハニ族の土鍋茶を模して実演試飲をしました。
摘みたての茶葉(足柄山で茶畑を管理していらっしゃる高野茶園の高野氏にご提供いただきました)を直火で焙り、
焦げ目をつけ、土鍋に湯を沸騰させたところにその茶葉を揉みながら入れ、数分間煮だします。
この時期の茶葉は固いのでどうだろう?と言っていたのですが、
思いのほかまろやかで飲みやすく青っぽさもそれほどなく、美味しくいただきました。



また、小林先生がドンモ(バター茶を攪拌するための木で作った大きな筒状のもの)をご持参くださり、
チベットバター茶を体験をしました。
ドンモに茶壺天堂の井上先生が煮出してきてくださった磚茶と牛乳(実際はヤク乳を使う)、ヤクバター、塩を淹れ、
攪拌棒を上下させて混ぜ合わせます。
ヤクバターと塩は小林先生が現地で購入されたものを使い、臨場感たっぷり。
ちょっとバターの香りにクセがありますが、体が温まるお茶です。


小林先生、素晴らしい講座をありがとうございました。

また、今回は茶壺天堂の井上先生をはじめ、高野さま、茶課会員のHさん、Iさんのご協力をいただきました。
この場をお借りして御礼申し上げます。

ご参加いただきました皆様にも感謝申し上げます。


※小林尚礼氏と梅里雪山(カワカブ)とのストーリーは文庫本
梅里雪山(メイリーシュエシャン)十七人の友を探して (ヤマケイ文庫)』で読むことができます。
カワカブ会につきましては「小林尚礼 HomePage」をご参照ください。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ことば考 「道」 

2017-02-04 | 茶話
儒教は完全な人間を目指すが
道教は完成点ではなくプロセスを大切にする。

茶文化についてご指導いただいているR先生のこの言葉が自分の中にすっと入ってきた。

「道」と名の付く習い事は多い。
それはその技術や藝を修得することが目的ではあるが、
その修行のプロセスが重要となる。

自分自身を見つめ、いかに生きるのかを考えることに通じる。
それが「道」である、と思う。



※ 道

日本語ではドウ、トウ、みち。
中国語ではdao4、タオ(ダオ)。

意味は大きく分ければ
1.通行するところ。
2.人がふみ行うべきこと。

中国語ではこれに加えて
3.道教でいうところの宇宙の原理。
4.言う、話す、思う。
という意味でも使われる。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする