神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

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茶禅一味×和魂漢才=唯一無二 後編

2020-12-14 | 茶館・レストラン・専門店
茶禅華」での上海蟹コース&ティーペアリングレポ、後編です。

ここまでで多分2時間はたっていると思います。
先に種明かしをすると、お開きになったのは11時半。
何と、4時間半も食事をしていたことになる。
サービスが特別遅いと感じたわけではないので、
それだけ時間を忘れてゆったりディナーを満喫したと思えばいいのでしょうが、
シンデレラ体質の方は要注意です(笑)。



’四川鶏翅’
大小の唐辛子、山椒、パクチー、葉ニンニクの中に突き刺さる(笑)手羽先。
手羽先の中には上海蟹が詰められていて、赤い山から取り出してハスの葉を巻いてかぶりつく。
これまでのお料理は、懐石か、ヌーベルキュイジーヌか、という盛り付けだったのが、
ここで一発、中華的な見せ方をしてきましたね。
手羽先の皮がパリパリで夢中で食べてしまいます。
あとで口先が「麻」で痺れてましたが。



合わせたお茶は薫香正山小種。
このお茶はこってりとしたお料理と合いますが、
麻辣なお料理とも相性がいいのですね。



ここで箸休め。
柿と干し梅でリセットします。
スダチがかかっていて、酸味と甘みが心地よい。



’鴛鴦蒸蟹’
私にとっての真打登場。
上海蟹のオスとメスをミックスして
白子、身、蟹みそを段階的に綺麗に甲羅に盛り付けてあります。
黒酢がまた美味。黒蜜を少し加えているとのことで、味わい深くなっています。
先週島根で食べた松葉ガニも美味しかったけれど、上海蟹の美味しさはまた別物だわ。カニ万歳!



岩茶奇蘭。
花のような香りと焙煎の香ばしさがお料理とよく合います。



’蟹皇魚翅’
フカヒレの姿煮に上海蟹の餡がかかっているという超贅沢な一品。
美味しい!
(でも、私はフカヒレ料理の最高峰は香港福臨門のフカヒレスープだと思っているので、
フカヒレ料理に関してはあまり心が動かないwww)

写真を撮るのを失念しましたが、このあたりで台湾の翠峰烏龍茶を
景徳鎮の美しい飲杯で温かく出してくださいました。
お料理とおしゃべりに夢中になって写真を時々すっ飛ばしていますが、
お茶の味はしっかりと覚えてます。
美味しい高山茶です。



真骨頂はこちらかな?
先ほどの蟹餡をリゾット風にしたものに、その場で旬の白トリュフを削り掛けてくださいます。
ちょっとフレンチレストラン的なサービス。
このちょっといただく量がいいんですよね。



’翠玉白菜’
台湾故宮に展示されているようなミニ白菜!
腐乳で味付けされています。



’雲白肉片’
えっ、まだメイン料理が来るの、と出てきたのがこちら。
四川料理ではキュウリとばら肉で前菜的に出てくることが多いと思うのですが、
こちらはナスと豚肉の重ね蒸し。
立派にメインになる一皿ですね。
これをいただいて思いました。
上海蟹のシーズンではない、普通のコースを食べてみたいなと。



土鍋で炊いた南魚沼産コシヒカリ。
雲白肉片のお料理と一緒にいただきます。
このご飯、土鍋を開けた瞬間、私たち一同驚嘆の声をあげました。
ご飯粒が一粒一粒立っている!(トップ写真)
これは海原雄山でも絶賛でしょう。
このご飯の炊き方を見ただけでもこのお店の心意気が伝わってきます。
添えられた白ザーサイが超絶美味で買って帰れるなら持ち帰りたかった。

またまた写真失念ですが、竹葉単そうの温かいお茶が出てきました。
竹葉単そうはここ数年とてもクローズアップされている鳳凰単そうの品種。
このチョイスはお店にお茶オタクがいるに違いない(笑)。



〆の清湯麺。
少し味を足したい人のために上海蟹入りXO醤が添えられています。
私は後半少し足して食べましたが、他の方々は素のままで飲み干していました。



野生バラ茶。
すっきりとお腹を整えてくれる気がします。



点心三種。
ソルベとタピオカ入りイチゴソース
杏仁豆腐の冷と温の食べ比べ(冷は寒天、温は葛を使っているそう)
白ごま団子in野生白芽茶

ご馳走さまでした!
満足感いっぱいですが、苦しいほどの満腹ではない、
とても程よい腹心地です。

お料理については、川田シェフのコンセプトの通り、
見た目はシンプルで、和食の要素が取り入れられています。
いわゆるガツンとした中華料理を期待して行けば失望する人もいるかもしれないし、
コスパから考えると疑問に思う人もいるでしょう。
それこそ中華料理なら安くて美味しいお店はたくさんありますしね。
でも、この心地よさは何だろう・・。
料理に無駄な手は加えていないけれど、
どうしたら素材を生かせるか、たぶんものすごい時間をかけて試行錯誤しながら菜譜を決めている。
そういう方向性にとても真摯なものを感じますし、こちらも謙虚になります。

とても素敵な夜を過ごすことができました。
茶禅華のスタッフの皆さま、そしてご一緒したお友だちの皆さん、ありがとうございました!

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茶禅一味×和魂漢才=唯一無二 前編

2020-12-13 | 茶館・レストラン・専門店
茶禅華」に行きませんか、とお声をかけていただいたのが2か月前。
以前から行きたいと思っていたお店だったので、二つ返事で快諾しました。
折しも先週はミシュラン東京2021の発表で三ツ星獲得というニュースが入り、期待は高まります。

午後7時開始。ホールの奥の席に4名で予約していただきました。
ご一緒したのは皆さん食べることとお茶に興味のある方ばかり。
今回は全員が上海蟹コースにティーペアリングをお願いしました。

最初にお茶の感想を少し書きますと、ティーペアリングが素晴らしかった。
茶葉のチョイスとクオリティー、淹れ方すべてに深いこだわりが感じられ、
そこにはお店の名前の元となった「茶禅一味」の精神が生きていると思いました。
料理をいただきながらこんなにお茶を美味しく堪能できたのは初めてです。
ただ、お茶を美味しくいただけるのは、
川田さんの生み出す繊細で清らかで素材を最大限に生かしたお料理があるからこそ。
今思い出してもワクワクします。

では、お料理とお茶の詳細です。
長くなるので、前後編に分けてお伝えします。
(これからこちらのお店で上海蟹コースを味わう予定の方はネタバレになるので、読まない方がいいかもしれません。)




まず最初は東方美人スパークリングで乾杯。
これがまた絶品!
自分でもお茶のスパークリングは作りますが、
こんなにお茶の香りをそのままに、それでいて炭酸もしっかりと出すのは難しい。
後から炭酸を注入しているからなんでしょうけれど、
東方美人の出し方もかなり研究されていますね。



’青山緑水’
一品目。
四川省産の青山緑水(苦丁茶だと思います)を香り付けに使ったオイルを浮かべた清湯の極細素麺。
玉露の葉をアクセントに。
感覚が研ぎ澄まされるスタートです。



’黄金皮蛋’
アミューズ二品目。
左写真はこれを使います、と見せられたもの。
実際にいただいたのは右写真。
濃厚なので、一つの皮蛋を4人分に分けて再構築しています。
黄金皮蛋はアヒルではなく、にわとりの卵を使って、四川省で作られているそうですが、
どのように作っているのかは企業秘密で分からないそうです。



’蟹黄春捲’
上海蟹とフカヒレの春巻き。
熱々を手で持っていただきます。
皮がパリパリで、中はねっとり。
贅沢な一品です。



’酔大閘蟹’
酔っ払い蟹。上海蟹の紹興酒漬け、定番ですね。
まずメスの半身から(上写真)。
内子のもっちり感が最高です。
続いてオスの半身(下写真)。
私は身が多くて甘いオス好みですが、今回はどちらも甲乙つけがたい。



宮廷金毫普洱茶
合わせるお茶はプーアル茶。
二杯目にはショウガを一切れ入れてくださいました。
蟹を食べると体が冷えるので、温めるためだそうです。



上海蟹の爪の身を出してくださいます。
左がメスで、右がオス。


’酸橘海蜇’ (上写真)
スダチの中にクラゲの冷菜。
さっぱりとします。

’雉雲呑湯’ (下写真)
キジのワンタンスープ、ゆり根を添えて。
ホッとする一品。


こちらもスッキリとした清香鉄観音。

グラスの冷茶が多いのは、
同席の方がアルコールのペアリングをチョイスした場合に雰囲気を合わせられるのと、
前もって作り置きができる安定感、そして、冷茶だから引き出せるものがある、
そういう理由からかしら、とはご一緒したKさん談。

ここで菜譜の半分まで行きました。

  ー後編へ続くー

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