神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

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千利休

2011-02-28 | 茶にまつわる文化・芸術
今ごろ千利休にはまるのも何なんですが、
きっかけはNHK大河ドラマ『江』に出てくる石坂浩二演じる利休。
ドラマの内容自体は???な展開も多くて、ほとんど‘ながら見’ですが、
キャスティングはなかなか面白いなあと思います。

中でも石坂浩二の利休は、知的で、冷静で、色男で、したたかな感じがして興味を惹かれました。
(特に石坂浩二のファンではないんですけどね。)

以前、茶の湯のお道具やしつらえを少し勉強しようと思って買ってあった
「ペンブックス 茶の湯デザイン 」(pen BOOKS)
「ペンブックス 千利休の功罪」(Pen BOOKS)
を引っ張り出してきて読んだのを皮切りに、
利休関連のエッセイ、小説、漫画本を何冊か読破しました。

中でも面白かったのは、「利休にたずねよ」(PHP文芸文庫) 山本兼一著。

後世の者たちが作り上げた利休像を更にふくらませた感じですが、
サスペンスタッチの読み物としてかなり楽しめました。
この小説の中に出てくるお道具を「ペンブックス 茶の湯デザイン」の写真と照らし合わせてみると
より一層利休の時代の茶の湯が頭の中に描かれやすくなります。

それにしても20代で茶道を習っていた時には
千利休について何も知らなかった自分に恥じ入ります。

割り稽古に勤しみながら、それがどう集大成していくのか、
その目的は何なのか、考えたこともありませんでした。
木を見て森を見ず、でしょうか。

その反対に、木もちゃんと見ていなかったと思います。
お道具一つ一つの味わいや役割や意味も理解していませんでした。

今、お師匠さんの黒楽茶碗を手にしたら、もう少し違う鑑賞の仕方ができるかもしれません。

千利休も今に伝わる千家の茶の湯の世界を完成させたのは60代になってから。
年をとるのも悪いことばかりではないような気がしています。
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続けると言うこと

2011-02-21 | 自宅サロン
自宅サロンでの茶会を終えて、少し一息つきながら、
自己反省会なぞをしております。

ツイッターで毎日星座占いをつぶやいてくださる石井ゆかりさんのある日の占い。
その日は丼に例えてました。
**********
魚座は、豚丼。帯広名物。
昭和初期に生まれたが「郷土料理」とされている。
なんでも続けていればいつの間にか「定番 」「歴史」になる。
歩いてきた道のりが周囲に与える影響。
**********
この『なんでも続けていればいつの間にか「定番」「歴史」になる』という言葉が妙に心に残って。

茶会の最初ではいつもお客さまに簡単な自己紹介をしていただくのですが、
今回は
「毎年こちらの新春茶会で○○茶をいただくのが楽しみです」
とのご挨拶をいただき、
自分でも「そうだったっけ」と思い起こし、
今は3冊目になっているサロン記録ノートをめくってみました。

改めて数えてみると、新春の茶会は4回目。
お客さまがおっしゃるとおり、
4回とも○○の新茶をお出ししています。

4月には自宅サロンも5年目を迎えるわけで、
正直よく続けられたな、と思ってます。
今でこそ茶会は満席をいただいていますが、
最初から順風満帆だったわけではなく、
特に2年目の春から秋にかけては
例の餃子事件の影響もあり、
茶会の告知をしても人数が集まらないことがしばしばでした。

転機となったのは、多分2年目の新春茶会(春節茶会@2009.1.29)だと思います。

それまでは茶会と言えば定期的にテーマを決めて、そのテーマに沿ったお茶を集め、
皆さんに飲んでいただく、と考えていました。
いわばお教室のレッスンの延長線上にあったのです。
いつからか、その作業が少し重くなっていました。

そこから発想の転換をして、お茶は基本的に手元にあるものの中から選び、
テーマやしつらえはその季節に合ったもので構成し、
レッスンとしてではなく、お客さまをお迎えして中国茶でおもてなしをする、
という形に変えてみました。

それからは茶会の準備がとても楽しくなりました。
実際は結構大変なんですが、
皆さんにどうしたら喜んでいただけるか、
どういうお茶をどういう風にお出ししたら美味しくいただけるか、
どうしたら「また参加したい」と思いながら帰途についていただけるか・・。
そんなことを想像しながら茶会の企画を構築していくのは張り合いがあるものです。

茶会は自分にとっては「2時間の癒しの空間」を作り出すこと、かもしれません。

いつまで続けていけるかわかりませんが、
『なんでも続けていればいつの間にか「定番」「歴史」になる』
と言う言葉を信じて、このまましばらく前へ進もうと思います。
「マンネリ」ではなく「定番」となるように。
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初春の茶会 お菓子編

2011-02-18 | 自宅サロン
今回のお茶会では手作りでお出しするデザートのチョイスに一番苦労しました。

最初は地元松戸産の白玉粉(玉三白玉粉)と餡子(的場製餡所)を使って大福を作ろうとしたんですが、
いまひとつ上手く出来上がらず、家族のOKも出ない(笑)。

考えてもいい案が浮かばず、ひとまずペンディングにしておいて、
先に茶譜やコーディネートやお茶請けのメニューを固めていました。

そうこうするうちに、1月の終わりに行った横浜中華街で
ピンと来たのが、「元宵節」。
旧暦の1月15日は元宵節と言って、日本では小正月にあたります。
横浜中華街では春節から元宵節までの期間、旧正月の飾り付けで盛り上がります。

今年の元宵節は2月17日になります。
この日は中国では家族で湯圓を食べる習慣があります。
湯圓とはもち米で作ったお団子の中に具を入れ、熱湯で茹でたもの。

今回は台湾で食べた味を思い出しながら、
ピーナツ餡の花生湯圓と、ゴマ餡の芝麻湯圓を作ることにしました。



ガラスの蓋碗は薄手で綺麗なシルエットです。
PRIVATE TEA SALON yu:yuさんで購入できます♪

いつもは手作りデザートは一種類なんですが、
湯圓がごく少量なので
中華風アーモンドクッキー(杏仁酥)もお出ししています。
こちらはラードをよく泡立てることでサクサク感を出しました。(トップ写真)

もう一つのデザートはミニチーズケーキ。
地元の洋菓子店「ゼフィール」のはい!チーズと言うお菓子です。



お茶請けは4種類。
「カルディ」で購入できる、「もへじ」の黒糖くるみ。
新宿伊勢丹のサロン・ド・ショコラで入手した、「フィリップ・ベル」のオランジェット(オレンジピールのチョコ)。
枝付きドライレーズン。
「王様堂本店」のおかき、立春。

お茶請け用に使った器は波佐見焼の「一龍陶苑」の汕頭(スワトウ)シリーズです。
先日行ったテーブルウェア・フェスティバルで見つけました。
今年の茶会で活躍してもらいます。

毎回デザートには頭を悩ませますが、
いろいろ試行錯誤するのも楽しみになってきました。
次回のデザートは既に構想ができているので、
ゆるゆると試作を始めようかと思っています。
素人なりに、頑張ってます(笑)。
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初春の茶会 お茶編

2011-02-17 | 自宅サロン
今年最初の自宅サロンでの茶会が3日間の日程を無事終了しました。

テーマは「春麗茶会」。
春節と立春を過ぎ、少しずつ春の訪れを感じる頃。
それでもまだまだ寒い日が続くので、
お茶は身体を温めるものを用意しました。

茶譜
ウェルカムティー 伊勢ほうじ茶 2010 (日本三重県)
福壽山烏龍茶 2010冬 (台湾)
芝蘭香単[木叢] 2009 (広東省)
武夷岩茶 北斗一号 2010 (福建省)
早期紅印春尖散茶 1950年代 (雲南省)

福壽山烏龍茶はFormosa Tea Connectionさんの冬茶です。
毎年この時期にいただいています。
優しい香り立ちと、清らかだけれどしっかりした味わいがとても好評でした。

鳳凰単[木叢]は2010年産のものも届いていますが、
もう少し寝かせてからお出ししたいので、
今飲み頃になっている2009年の芝蘭香をチョイスしました。
花の香りと甘くフルーティな味わい、後味もしっかりしている単[木叢]です。

岩茶北斗一号は力強く、飲むと身体中が温まります。
ふわっと茶酔いを誘うような感じです。

春尖散茶は5年ほど前にプーアール茶.comさんから少量購入したもの。
どこにしまったのか忘れていたのを、先日偶然発見(汗)。
春という字もついていてテーマとかぶるし、
久しぶりに飲んでみようと、今回の目玉としてお出ししました。
相変わらずスーッとどこにもひっかかりのない、綺麗で高貴なプーアールです。
その上煎を重ねるごとに美味しさが増していくという素晴らしさ。
今ではかなり高価になってしまったので、5年前に買っておいて良かった。
(それでもかなり高かったですけどね。)

今回は福壽山とこの散茶が人気を二分していました。

テーブルコーディネートはテーマカラーを春らしいイエローとし、白をアクセントに使いました。



フラワーアレンジはいつものようにアトリエ・オルタンシアの落合邦子さんにお願いしました。
春の彩りで、テーブルに爽やかさを演出してくれました。



※今回春麗茶会にご参加のお客さまがブログに記事をUPしてくださいましたので、ご紹介させていただきます。
 
  素敵に暮らそう
  我孫子でテーブルコーディネートサロンを主宰するyuri先生。
  今回はお母さまとご一緒に遊びに来てくださいました♪

  Magical Carpet
  皆の専属ヒーラーでもあり、頼りになる友人、kemiちゃん。
  彼女によると、私のお茶席には可愛い茶坊主が同席しているそうです♪

ご参加の皆さま、ありがとうございました

  ~お菓子編につづく~
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お茶コミック

2011-02-12 | 茶にまつわる文化・芸術
去年、周りで少し話題になっていたので
読もう、読もうと思いつつ買いそびれていた『茶の涙~Larmes de the´~(1) (BLADE COMICS)』、
年末に第2巻『茶の涙~Larmes de the´~(2) (エデンコミックス)
も出たので、まとめて購入しました。

検索していたら、別の作家さんですが、やはりお茶に関するコミック
茶柱倶楽部 1 (芳文社コミックス)』というのが発売されていたので、こちらもポチ。

『茶の涙』は『神の雫』のお茶バージョンというような雰囲気で、
イケメン、実は御曹司が主人公、業界を取り巻くストーリー展開です。
主人公と老舗当主との確執や恩人の行方を捜す結末がどうなるか、など次を読みたくなります。

『茶柱倶楽部』はめっけもの!という感じでした。
主人公の鈴が移動茶店で全国を回りながら、
あるお茶を捜す、と言うのが大筋で、
『茶の涙」のように次に引っ張るという展開ではないのですが、
一話ごとの完結ストーリーで、個々のエピソードがとても丁寧に描かれています。
鈴の憧れの人が「売茶翁」と言うのも何だか微笑ましくて、
地に足がついた日本茶普及と言う目的が伝わってくる感じです。

『茶の涙』が日本茶インストラクター協会の協力を得ているのに対し、
『茶柱倶楽部』は作者が個々の茶農家さんや茶荘への取材を元にしているというのが
その方向性の違いを表しているような気がしました。
どちらもお茶好きにはなかなか面白いだろうと思います。
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テーブルウェア・フェスティバル2011

2011-02-08 | 茶にまつわる文化・芸術
2月5日(土)~13日(日)まで東京ドームで開催されている
テーブルウェア・フェスティバル2011に行ってきました。

平日にもかかわらず早くからものすごい人だったのは、
朝、「ズームイン!!SUPER」で紹介されたからでしょうか?

毎年目の保養と掘り出し物探しで楽しみにしているこのイベント、
何せ会場が広く、一つ一つ丁寧に見ているとヘトヘトになってしまうので、
展示についてはサラリと全部網羅し、
販売ブースはピンポイントで回ることにしています。

毎回一番楽しみなのは特別企画のテーブルセッティング。
国内外のテーブルウェアブランドがそれぞれテーマに沿ったコーディネートを展示します。
今年は「食彩物語」。野菜や果物をモチーフとした食卓の器が彩りも豊かにディスプレイされていました。

レイノーの新作蓋碗でしょうか?
グリーンピースの柄が可愛らしいです。



定番のノリタケと大倉陶園の展示もいつも楽しみにしています。
ノリタケでは入り口で美しい壷がお迎えしてくれます(トップ写真)。
今年は干支のプレートや季節ごとのコーディネートやホテルスタイルセッティングが
訪れた人たちの注目を集めていました。

去年は個人的に漆の器にポイントを置いていたのですが、
今年も漆のコーナーは伝統と斬新なアイディアを融合した提案がありました。



今年特にいいなと思ったのはガラス。
テーブルウェア大賞作品でも、ガラスをうまく使ったコーディネートが映えていました。

こちらは薩摩切り子のコーディネート。
黒が美しい陰影を作り、シックで洗練された雰囲気を作っています。



販売ブースでは、普段はなかなかお目にかかれない地方からのお店が
たくさん出店していて、いつも目移りしてしまいます。
今年も予定していた小物をいくつか入手。
お財布にはあまり大金を入れて行かないようにしています(笑)。
何とか予算通りに収まり、とりあえず満足して帰宅の途につきました。
また来年を楽しみにしています♪
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お茶の歴史

2011-02-07 | 茶にまつわる文化・芸術
先日、書店でふと手に取った本があります。

お茶の歴史』 ヴィクター・H・メア、アーリー・ホー著(河出書房新書)

家にはまだ読んでいないお茶関係の本が何冊かあると言うのに、
この本は何故かすぐに読みたくなり
ページをめくっていたら、止まらなくなってしまいました。

茶の歴史に関する本はそこそこ読んでいますが、
やはりちょっと文章が硬い本が多いですよね。
この本は読み物としてかなり面白いです。

史実をしっかり考察した上でその背景や因果関係も織り込まれており、
もちろん中立的な言い回しではありますが、ウィットに富んだ文章はとても好奇心をかきたてます。
メア氏が中国専門の学者であり、アーリー・ホー氏が中国に精通したライターであることによる
幸せなコラボレーションと言えるでしょう。

中国、日本、イギリスの茶の歴史については
今までも個々の視点からの詳細な歴史書が出ていますので
特に新しい記述というのはないのですが、
お馴染みのエピソードでもテンポよく書かれていてひき付けられます。

それにも増してこの本の素晴らしいところは、
チベット、モンゴル、ロシア、中東、モロッコへの茶の伝播についても
十分にページを割いているところでしょう。

お薦めの一冊です。

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