神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

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中国茶事典、もうすぐ発売

2007-10-28 | 茶にまつわる文化・芸術
11月刊行予定の中国茶事典が一足先に届きました。
師匠である工藤佳治先生が主編というご縁から
ほんの少しお手伝いをさせていただいたので、
実際に出来上がった本を手に取ると感慨もひとしお。
事典と言うと細かい字を想像するけれど、
見やすさ読みやすさを重視して作られているので
老眼が進みつつある私にもラクに読めます

中国茶についての書物はいろいろと出ているけれど、
入門書やノウハウ本や歴史・文化の個々のテーマについての読み物がほとんどで、
中国茶について何か調べ物をしたいと思うと
なかなかこれと言った本がありませんでした。

お茶の名前を調べるためには工藤先生と愈小姐が
2000年に出版した『中国茶図鑑』があります。
これはコンパクトでなかなか使いやすいのだけれど、
急速な発展途上にある中国、
茶産業も刻々と変化しており
お茶も栄枯盛衰は必定のこと、
見直す時期に入ったということもあるでしょう。

今回の事典は、『中国茶図鑑』の図鑑的要素に加えて
茶の歴史、文化、効用などについても掘り下げてあり、
もちろんインデックスや用語事典としての役割も十分に果たしています。

A5版で装丁もしっかりしているのでコンパクトさには欠けますが、
本棚に置いて必要に応じて取り出して調べたり読んだりするには
ちょうどいい大きさです。

Amazonではまだ情報が掲載されていないようですが
出版元の勉誠出版紀伊国屋のウェブショップでは予約可能のようです。
ちょっとマニアックだし、お値段も安くはないので
本屋さんの店頭にどれだけ並ぶのかはわかりませんが、
機会があったら手にとってみてください

表紙をめくると、そこは中国茶の世界への扉・・・
知識の泉の向こうには、桃源郷が広がっています。
今日はこの本を片手に、岩茶をいただくとしますか

※Amazonでもやっと取り扱いが始まったようですのでリンクしておきます。
 中国茶事典
 (12月6日加筆)
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ルピシア武夷岩茶フェスティバル2007

2007-10-27 | 茶にまつわる文化・芸術
あれぇ、台風なんていつの間に?ってくらい
猛スピードでやってきた20号の雨風が吹き荒れる中、
ルピシアの岩茶フェスティバルに行ってきました。

武夷岩茶34種が試飲できて、
茶葉も会場で10%オフの特別価格で買えるというイベント。
春のダージリンフェスティバルの岩茶バージョン?

サントリーとルピシアがコラボした瓶入り飲料の「大紅袍」や
四大岩茶茶葉セットも10%オフで提供されているので、
買う予定の人は足を運ぶ価値あり、かも。

ルピシアさんも中国茶にてこ入れをしているようで、
(何で中国産が盛んに叩かれているこの時期?とも思うけれど)
こういう大々的なイベントは中国茶の認知度を高めるには効果的ですよね。
悪天候の中、まだこんなに中国茶ファンていたの?と思うくらい盛況でした。

さてさて、試飲のほうはどうだったかと言いますと、
お茶をいれるコンディションや飲んだ時の湯温などで若干印象も変わりますが、
特に美味しかったと思ったのは水金亀、金鎖匙、金面奇蘭、春蘭でしょうか。
リアルタイム人気投票で一位だった金鳳凰は
確かに桃のような香りで美味でしたが、
岩茶というよりは鳳凰単ソウのような味わいでした。

お持ち帰りしたのは初めて耳にした品種(旧来の品種らしいですが)の金面奇蘭。
パッケージに「輸入茶葉 農薬検査済み」というステッカーが貼ってあるのも
なかなかのこころ遣いだと思います。
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茶詩-李白

2007-10-20 | 茶にまつわる文化・芸術
楊勤芳氏の証書で漢詩のことに触れたが、
最近また漢詩に傾倒している。

自宅の中国茶教室では「中国茶指導・老師」の登録研修機関として
カリキュラムに沿って指導を行っているが、
中国茶文化概論の中に「茶詩」を組み込んでいる。
テキスト作成のため、茶にまつわる詩を調べているうちに
またじっくりと自分自身が勉強したくなったのだ。

学生時代は特別に漢詩を選択することはなかったが、
その後中国各地を訪れる度に、その土地と歴史と漢詩のつながりの強さを感じたものだ。
武漢を訪れた時には「ああ、これが李白や崔の詠った黄鶴楼なのだ」と思い(当時のままではないが)、
西安の華清池では白居易の『長恨歌』を想い、
成都では杜甫草堂を訪れ、高校時代に暗誦した『絶句』を口ずさんだ。

そう、漢詩と言えばまずは高校の時に習った漢文を思い出す。
漢文の先生はいつもバレエシューズを履いた元気なおばあちゃんで、学校の名物先生だった。
ある時、中国語で漢詩を詠んでくれたことがあった。
その時の美しい響きが心に残った。
今にして思えばそれがその後の自分の専攻選択に大きな影響を与えたように思う。

自宅教室でも茶詩をひととおり解説した後、
中国語で読んでお聞かせすることにしている。
書き下し文で耳に入れるよりも
漢詩のリズムと流麗さが伝わると思うからである。

詩人の中では私は李白が一番好きだ。
中国語で朗読するとそのリズムの美しさが際立つのだ。
しかし、残念ながら李白は酒仙と言われるほどの酒好きであったためか、
茶に関する詩は現存しているもので私の知っている限りではたった一句である。

『答族侄僧中孚贈玉泉仙人掌茶』 李白
  常聞玉泉山,山洞多乳窟。
  仙鼠如白鴉,倒懸清溪月。
  茗生此中石,玉泉流不歇。
  根柯灑芳津,採服潤肌骨。
  叢老卷葉,枝枝相接連。
  曝成仙人掌,似拍洪崖肩。
  舉世未見之,其名定誰傳。
  宗英乃禪伯,投贈有佳篇。
  清鏡燭無鹽,顧慚西子妍。
  朝坐有餘興,長吟播諸天。

いまでも湖北省玉泉山麓で仙人掌茶は作られているとのこと。
次に武漢を訪れる際には、
仙人掌茶を飲みながら黄鶴楼を眺めてみたいものである。


※トップの写真は最近購入した書の絵本。
 漢詩が題材となっていて、平易で目でも楽しめる。

漢詩 こころの旅―江口大象「書」の絵本 (江口大象「書」の絵本)
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真打登場

2007-10-16 | 茶道具
集中養壷の大型タイプ三番バッター、エースにしてラストを飾るのは楊勤芳氏の絞泥壷。

この夏に購入したばかりのホヤホヤ。
家に届き、下処理をして、軽焙煎の高山烏龍茶をいれてみた時の感動は
すごい!の一言。
最初から味がブレない。
細部の作りの丁寧さ、仕上げの美しさは、道具であると同時に芸術品であることを実感させる。
手触りもいい。
手で包み込むと、瑞々しいもち肌を思わせるような感触だ。
使う度にますますしっとりとしてくる。
お茶を淹れるのが楽しみになる逸品。


証書の字も素晴らしい。
私のいただいたものは白居易の「聴幽蘭」の一対を引用している。
詩と書が中国文化の頂点にあることを思い出させてくれた。
(楊謹芳氏のお弟子さんである周坤氏の証書も詩の一対を引用するスタイルだった。)

《聴幽蘭》白居易

  琴中古曲是幽蘭,為我殷勤更弄看。

  欲得身心倶静好,自弾不及聴人弾。
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初心忘るべからず

2007-10-13 | 茶道具
養壷中のいくつかを順番にUPしているけれど、
ここでちょっと棚の奥から久しぶりに引っ張り出したコイツを紹介。

宜興の茶壷を初めて買ったのは6年程前で、これもその頃買ったもの。
一番最初は型出しの大量生産型朱泥水平壷だったから、これは多分二番目。
朱泥水平壷を軽焙煎用に使い、こちらは岩茶や重焙煎の烏龍茶を飲んでいた。

うちでは最も茶渋がたーくさん付いている茶壷だと思う。
当時は特に養壷を意識していなかったので
飲んでは乾かして放っておいたのだが、
一、二年ほどして、ある日突然一心不乱に布で磨いたことがあった。
注ぎ口と取っ手、腹の部分は黒光りしてきたけれど、
細かいところの茶渋は取れず。
こんなものなのかなーとピンと来ず。
これが当時は茶壷にハマラなかった遠因かも。

久しぶりに岩茶肉桂を淹れてみたけれど、
やっぱり周さんの茶壷のようなまろやかさは出ないし固い感じ。
かと言って磁器のような香り立ちがあるわけでもなし。
やっぱりいまひとつかも、この茶壷。

まあ、仕方ない、5,000円札でもおつりが来る値段だったし、
初心者向けには十分活躍してくれたと思う。

愛着がないわけじゃない。
このいい加減な彫りのつまみのコマイヌも意外と愛嬌があるし、
怪しい黒さはなかなかイケてる(苦笑)。
多分、コイツは一生手離さずに手元に置いておくと思う。
見るたびに「初心忘るべからず」と思うのかもね。

※初心忘るべからず
 「初心」を「初志」に置き換えて、「物事を始める時に立てた目標や志、
 その時の思いを忘れてはいけない」という意味に現代ではとられているが、
 そもそもの意味は違うらしい。
 「初心忘れるべからず」にある「初心」とは「初心者」の「初心」であり、
 まだ物事を始めたばかりで未熟で慣れない状態のことを指す。
 つまり、「物事を始めた頃の未熟で失敗ばかりであった時のことを
 忘れてはならない」という意味なんだそうである。
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フォトジェニックな水平壷

2007-10-08 | 茶道具
集中養壷の大型タイプ二番手は顧建芳氏の水平壷。

去年、茶藝師の資格を取った時にお披露目用にと買ったもので、
濃香の烏龍茶全般で活躍している。
(結局茶藝披露はあまりしていないんだけど・・・。)

ネットで茶壷を買うのは少し勇気がいるが、
遊香園さんのとあるページに
この茶壷が使用例として載っていて、そのフォトジェニックな姿に即決。

水平壷は平凡でいまいちかな…と思っていたけれど、
使い勝手の良さと凛とした表情でかなりお気に入り。
意外と育ちは遅いが、お茶は美味しくはいる。
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