神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

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「三涼物語」ご来場ありがとうございました

2016-07-25 | お茶会
うらりんさん小町さん、白茶果工作室との年に一度のコラボ茶会、今年のテーマは「涼」。
7月23日に江戸からかみ 東京松屋さんで開催いたしました。

コラボ茶会の三○シリーズも今年で7回目。
今回は夏を思い切り楽しんでしまおうということで夏祭りをイメージしてみました。

毎年楽しみにいらしてくださる方も多く、本当に有り難く思います。
今年は初めましてのお客様も結構いらしてくださいました。感謝。

ちゃんと集まって打ち合わせるのは2回くらい、
全体的なリハーサルもせず、色合わせやテーマ合わせも結構適当。
そんなユルさと自由さが7年続いている秘訣なのかもしれません。

そうはいっても今年は三人で市原まで浴衣を買いに行ったり、
うらりんさんの茶譜作り、小町さんのオレンジ仕込み、私の漢文と落語の下調べなど
準備にかかる時間は水面下で相当使っています。
試作を繰り返した白茶果工作室のお二人は言わずもがな。
それもまた楽しいひと時ではあるのですが。




小町さんは雲南紅茶。
一煎目は普通に。
二煎、三煎は凍らせたオレンジに注ぎ炭酸を加えて夏に涼しいアイスオレンジティーを。

しつらえにはいつものように骨董を配し、
水盂には隠れアイテムの金魚が。




うらりんさんは北埔産の蜜香烏龍茶。
ガラスの器で涼しげに。

茶席には二種類の線香花火「長手牡丹」と「スボ手牡丹」が。
紫のダリアもテーマの花火のよう。




私ちょしは今年の明前生態白牡丹。
景徳鎮小雅の牡丹柄の急須で淹れました。

テーマは『牡丹燈籠』。
三遊亭円朝作の落語に基づいた新三郎とお露のお話と
元になった明代の『剪灯新話』の中の『牡丹燈記』についてのお話をしました。




今年のお茶請けは台湾の夏をイメージしたもの。
YOさんからお借りした本格的なかき氷機も登場。
餡は梅餡、マスカルポーネ練乳、マンゴー、緑豆、白きくらげ、芋圓など盛りだくさん。


(写真提供:荷花さん

氷ができるのを待っている間の一口菓子、いちじく水晶玉も人気でした。
いちぢくの白ワインコンポートをゼリーにしたもの。




うらりんさん自作の茶譜もすごいんです。
針金製の金魚ポイはもう市販されていないので、全て手作り。
本当に金魚すくいができるかも!?


■茶譜■
ウェルカムティー 玫瑰紅茶
小町席 橙冰茶
ちょし席 白牡丹燈籠
うらりん席 春蒔
白茶果点心 三涼八寶冰


ご参加の皆さま、ありがとうございました!
コメント (2)
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「楽」の壁

2016-07-15 | 自宅サロン
今年度に限り、自宅サロンの中国茶教室「Salon de Leecha 麗茶」では
5月から10か月のスケジュールで「茶席コース」を設けています。

ご自身で茶席を作り、お茶を選び、お客様にお茶をお出しして楽しんでいただくことが最終目標です。
月一回のマンスリーコースに通う皆さんのほとんどが参加してくださっています。

麗茶のレッスンは基本的にお茶を美味しく楽しく味わう、というコンセプトですので
しつらえや茶藝についてはあまり細かく指導はしてきませんでした。

入ってくる知識量や情報量が急激に増え、
考える範囲が広がって少しとまどう生徒さんもいらっしゃるようです。

今までは教室に来て美味しくお茶を味わい、
おしゃべりを楽しみ、リラックスして過ごすだけだったのが
お茶のことをしっかり頭に入れ、
コーディネートや茶器についても考え、
美しい所作でお茶入れする練習もしなくてはならない。
確かに「自分にできるかしら?」「そこまでする必要があるの?」と感じる方もいらっしゃるでしょう。

先日の読売新聞の「人生案内」で回答者の増田明美氏が
音楽教師になるという夢を諦めきれない会社員の男性の相談に対する返信の中で
論語の「知・好・楽」について書かれていました。

「知っているだけの人はそれを好きな人に及ばない。
 好きな人は、それを楽しんでいる人には及ばない」※
と言う論語の一節についてのお話です。

楽しめることが一番、
でも楽しむのは決して楽な道ではありません、
覚悟も必要です。
やると決めてやれば後悔しません。がんばってくださいね、
要約するとそんな風に増田氏は回答されていらっしゃいました。

苦あれば楽あり、楽の前には必ず壁があります。
もちろんそれが苦痛やストレスになってしまったら本末転倒ですが、
お茶をただ飲んで楽しむというステージから、
美味しいお茶を人と分かち合う、というステージに向かうことで
今までとは違う景色も見えてくるのではないかと思います。

お茶の奥深さをより身近に体感し、
誰かと一緒に分かち合うことの喜びを知っていただけたら。
自分らしさを見失わず、お茶を真に楽しんでもらえたら、と願っています。


※「子曰、知之者不如好之者、好之者不如楽之者」(『論語』雍也第六 140)
  書き下し文は「子曰く、これを知る者は、これを好む者に如かず。
         これを好む者は、これを楽しむ者に如かず」


■お知らせ■

★7月23日(土)開催のコラボ茶会「三涼物語」の第3部 15:30~17:15、2席余裕がございます。
 詳しくはブログ記事をご参照ください。
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