今回の稚内出張では、地元の友人を介して昨年5月に稚内に誕生したカーリング場を見学してきました。
新しいカーリング場は、元の大谷高校の敷地を利用した「みどりスポーツパーク」の中に作られたカーリング専用の施設です。
こちらは元の大谷高校で使われていてまだ使える体育館などはそのまま活かして、それに増設する形でカーリング場を併設したものです。
そのためカーリング場の他にも体育館、柔道場、剣道場、アーチェリーなどの武道やスポーツが行えるほか、体育館ではパークゴルフなども楽しめるようになっています。
実はこのカーリング場、建設計画が持ち上がった時には一部に反対の声が上がり、議会を巻き込んでちょっとした騒動になりました。
当初は5レーンの計画を発表したところ、「そんなに大きな施設が必要なのか」という声が上がったのだそう。
そもそも稚内で日常健康スポーツとして楽しむカーリング人口は決して多いわけではありません。
建設推進派の意見は、市民の日常スポーツ人口はこれから増やせばよいし、立派な施設があれば大きな大会を呼び込むこともできて、稚内の知名度向上なども期待できるということでしょうか。
建設に疑問を感じる人たちの声は、費用対効果を疑問視するものだったようですが、最終的に計画を縮小して4レーンで完成したカーリング場では、今年の2月に日本カーリング選手権大会が開催されました。
その模様はNHKで長時間にわたって放映され、館内に掲げられた広告なども結構映し出されたようで、遠くからの友人が「カーリングを見ていたら稚内の会社の広告が見えたよ」という多くの声が寄せられたそう。
まさに稚内の知名度を向上させるという役割を果たしつつあるといえるでしょう。
私が見学をしたときには市内の高校生が冬期の体育授業なのか、整列してまずは氷上にけり出して進めるようにする練習や、実際にストーンをもっての練習などを行っていました。
「今や冬の体育授業は、スキー学習が下火でだんだんカーリングになっていくんじゃないでしょうか」とは地元の知人の声。
まだ稚内市内にはカーリングの指導者が少ないという声があるようですが、今の若い人たちが順調に体験を積み重ねて行けば、熱心で上手な人たちも出てくることでしょう。
ちょっと年上の知人らは、「僕らが若い時には米軍基地のところにバラックみたいなミニカーリング場を作ったけど、表面を凍らせるには外の雪や風を入れればいいんだ、みたいな適当なやりかただったなあ(笑)」と昔を懐かしんでいます。
良い条件の整ったスポーツ施設ができて、地元の皆さんのスポーツ健康志向が高まることを期待したいものです。