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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

転勤生活のススメ

2014-12-18 23:45:04 | Weblog

 先日、卒業した大学で「国土交通省の公務員はどのような仕事をするか」というミニセミナーがありました。

 道路事業や河川事業、港湾、農業、建築などに加えて、私は都市行政・公園緑地についての説明をする役回りで参加。話を聞きに来てくれたのは数人でしたが、若い人たちと直に質疑応答や意見交換ができて楽しいひと時でした。

 その中の一人に、本州の地方都市出身という女性がいました。彼女はその町で生まれて18歳まで過ごし、大学から札幌で過ごしているとのこと。

 北海道での暮らしの印象を聞くと、「とても開放的で大好きです、…というか、地元の町での暮らしの方が大変でした」と言います。

「どう大変だったんですか?」
「近隣の人たちとの距離が近くて、おまけに『どうしてそんなことまで知っているの?』と思うくらい何でも情報が筒抜けになっているようで耐えられないと思いました」

「なるほど。僕は北海道生まれで長く北海道で暮らしていたので分かりませんでしたが、静岡へ行って、中小地方都市での人々の生活の近さということを初めて理解しましたよ」
「いやではありませんでしたか?」

「いやなんてことはありませんでしたね。もっとも転勤族なので、好きでも嫌いでもせいぜい2~3年で離れなくちゃいけない土地というのは、焦るようにして地域を回るので興味深い日々を過ごせますよ」
「はー、そうですか」

「逆に、子供の時から祭りに参加してそれが地域での暮らしの一部になっているような生活って、転勤族で根無し草の様な僕にはちょっとうらやましかったりもしました。故郷にあまり良い思い出がないみたいですけど、実際は自分の町をよく知らないなんてことはありませんか?」

 するともう一人の和歌山県出身という男の子が、「あ、友人から熊野古道だとか熊野三山の神社などのことを訊かれて、行ったことのない自分が恥ずかしかったです」

「そうでしょうね。でも僕も札幌にいて、藻岩山だとかテレビ塔だとかへは案外行かないし、雪まつりだって『混んでいて寒い』などと行って行かない市民だって多いでしょう。誰しも結構故郷は過小評価してバカにしているんじゃないかな。公務員になって良いことの一つは結局転勤があって、動かされることで新鮮な気持ちを持ち続けられることなんですよ」

 自分の仕事の紹介というよりは、公務員としての生き方や考え方でのやり取りの方が多い時間でした。

 でもそういう暮らしが良いと思うんだったら、転勤のある生活を選んでみてはどうでしょうか

 最近は転勤が嫌で地方自治体へ就職をするという若者も増えている印象がありますが、折角の人生、いろいろなものを見られる生き方も楽しいと思いますよ。

 ちょっとした旅行で訪ねるのとは違う地域の暮らしを楽しめて、大いに成長できると思うんですが。

 

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