今日は卒業した北大で、後輩達に国家公務員の仕事について話をする機会があり、ミニ講演をしてきました。
私は造園職という極めてマイナーな職種なのですが、やっていることは公園や緑地の整備や管理に関わるような分野の仕事で、最近では景観行政や二酸化炭素の排出問題、ヒートアイランド対策に歴史的景観のまちづくりなど、幅広いまちづくりに関わる分野が仕事の領域。
具体的な仕事の内容を一言で言うと上記のようなまとめになるのですが、つまり国家公務員の仕事の本質は、『社会の(国家的な)課題を、もてる資源を使って解決に導くプロセス』ということです。
そのときの持てる資源というのは都市公園法や都市緑地保全法、景観法などの法律制度だったり、都市公園整備のための予算だったり、さらには組織・人材、主催できるイベントなどの行事というわけですが、これらを使って、社会の課題を解決することが公務員としての仕事です。
私自身、学生の時には就職ということなど全く意識することがなく、偶然にも公務員試験に合格したことでこの世界に入りましたが、これからの社会を担う学生さんたちにはもう少し将来のことを考えてほしいものだと思って、大学に頼み込んでこのような機会を持ってもらいました。
自分の能力を磨きながら、それを活かした職業について社会に貢献すること、さらにお給料をもらって生活し大人になるということはどういうことなのか、というイメージを持ってもらいたいとつくづく思います。
今日は10人ほどの学生さんが集まってくれましたが、講演の後は希望者を募って近くの居酒屋へ向かい、もっと突っ込んだ話で大いに盛り上がりました。
実際、大学での講演よりはそれをネタにしたその後の飲み会にこそ意義があるのです。
飲み会の席では大学の先生や私の結婚に至った話や、社会とは何か、社会でまっとうに生きていく上で大切なことは何か、といった話で大いに盛り上がり、参加してくれた学生さんたちは「講義よりも、今の話こそ人生にとって大事な話を聞いた気がします」と大いに喜んでくれました。
人生を少し先に生きた者は、知識や経験を若い人たちに積極的に伝えるべきだと思います。
迷った時に正しい判断ができるような導きになれば幸いです。