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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

「前向きな生き方」って絶対にいいんですか?

2014-07-02 23:09:45 | Weblog

 先日前向きと後ろ向きの功罪について話す面白い機会がありました。

 私自身は前向き人間と思われているかも知れませんが、かつて新卒の頃は消極的な人間で、集まりにもあまり出たくないと思っていたくらいです。

 それが社会に出て、多くの前向きな人たちと触れ合う中で、自分の今は周りの人たちの支えのお陰だということが分かってきて、その恩は助けてくれた人たちだけではなくて社会全体に返さなくてはならない、と思ったところから前向きに生きようと努めるようになりました。

 一旦そういう風に思い始めると、世の中には頑張っている人たちがたくさんいて、微力ながら応援したくなるようなことがたくさんあると気がついてきます。

 誘われるままにいろいろなことに首を突っ込んで、新しい世界を見ることは掛川で教えられた生涯学習の一環だという確信に触れ、そういう生き方を指向しようという気持ちはどんどん強くなりました。

 一方私事ながら、私の妻はあまりそうした積極性はなくてどちらかというと消極的な生き方で過ごしてきました。

「私はあなたと結婚していなかったら消極的な生き方でずっといたかも知れない」というくらい、前には出たがらない性格です。

 
 私自身、ときどきいろいろな方から講話をしてください、と頼まれることがありますが、話はしてもそのことで何かに気がついてくれて、それを実践しなくては意味がないと思っていて、少しでも聴いてくれた人が変わってくれれば良いのにと思ってきました。

 そういう私は、一番身近なところにいる妻をもっと積極的にできないものかと思い、いつも現場であったことを話したりブログに書いたりしていますが、なかなか思うような変化は訪れません。

 人を変えるというのは本当に難しいことだけれど、まず妻を一番変えるのが難しい相手だと思って行動変容を起こしたいと頑張ってみました。

 先日そんな話を妻としていて、「僕があなたと結婚したのは、あなたを少しでも積極的にする修行なんじゃないかと思うんだ」と言ったところ、妻は苦笑いしながら、「私があなたと結婚した意味は、なんでもかんでもぴゅーっとどこかへ行ってしまうあなたに冷静になってもらうためなんじゃないかと思うわ」という返事が返ってきました。

 そう言われてみると、確かに良いと思うことはすぐにホイホイと乗っかってしまう私をいつも妻は極めて冷静な目で見ていて、簡単には動きません。

 そのうち冷静になると言うことが過去に何度もあったわけで、なるほどお互いが相手に影響されないというのは、そういう意味があったのかと改めて知ったのでした。

 振り返ってみると、そんなに消極的だった妻は私との結婚生活の中で、アマチュア無線の免許を取り、ダイビングの免許を取り、スキーやキャンプに行き、SNSデビューを果たし、最近ではフライフィッシングにも着いてくるようになっています。

「着いていないとどこへ行くかわかりませんからね」とは言うものの確かに変わってくれているのです。

 私の方が一向に落ち着きを見せずに相変わらずふらふらとしすぎているのかも知れません。前向きも後ろ向きも、積極的も消極的も、度が過ぎるとやはり良いことでありませんね。

 配分できる時間も集中力もお金にも限界があるということに改めて気がついて、少しは人生に落ち着きを求めてみようと思う今日この頃なのでした。

  

コメント
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