60~90年代名作漫画(昭和漫画主体・ごくタマに新しい漫画)の紹介と感想。懐古・郷愁。自史。映画・小説・ポピュラー音楽。
Kenの漫画読み日記。
「マッシュルーム」-小池ノクト・作画-
「マッシュルーム」は幻冬舎コミックスが刊行していたコミック雑誌·月刊バーズに2015年4月号から2017年3月号まで連載された、小池ノクト氏·作画のSFホラー漫画です。
人間を遺伝子レベルから変えて行く薬品によって、実験体となった人間が怪物化して一般人を襲う、SFホラーの物語で、もう、ぶっちゃけ言ってしまうと映画の「バイオハザード」ですね。
ゾンビと言ってしまっていいのかどうか、まぁ、普通の人間が感染してゾンビになるのと同じ設定で、それを少し複雑にしている形ですね。
映画「バイオハザード」とよく似てる点は、感染して怪物になっちゃうのと、「バイオハザード」のミラ·ジョボビッチ扮するアリスは普通の人間の姿形で超人的強さになったけど、主役側にもそういう登場人物がいる。そのスーパーマンと化け物になった複数の実験体が戦うのも同じ。
南海の未開のジャングルの孤島に、新薬開発のタネとなる植物や昆虫を捜索に来た探検隊チームの者たちが島で遭難し、そして直ぐに場面は何年後かの大都会·東京のひと区画に移る。
孤島のジャングルで未知の菌類に侵された探検隊の1人が、東京に怪物化する菌類を体内に宿して持ち帰り、東京で感染者が出る。
一方、大掛かりな犯罪組織がこの新種の菌類を研究開発して、普通の人間を超人化して無敵人間兵器にしようと策謀している。東京のとあるビルの中で何人もの人間に薬剤を注入して、菌類感染させて何体もの怪物人間を作り出している。このビル内は怪物兵器を作り出す実験施設となっていた。
主役チームは、孤島探検隊の生き残りの学者と、探検隊メンバーの遺児が成長した少年、そして学者の娘なのかメンバーの遺児なのか、美少女が一人。菌類に感染して怪物化した化け物を秘密裏に始末して回っている。
感染体の化け物人間に噛まれて感染した少年は、何故か怪物体にならずに普通に人間で意識も元のままだけど、超人になっていてメッチャ強い。この少年も主役側、つまり正義側に加わって一緒に化け物退治に向かう。
新種の菌類が人間に感染して人間の中で増殖し人間体を乗っ取ってDNAレベルで作り替えてしまい、怪物か超人に変化させてしまう。元は菌類でキノコみたいなものだから、退治する側の主役たちは、感染者を「マッシュルーム」と呼ぶ。
マッシュルームは時間が経つと一人の人間から増殖して分離する。怪物たちは勝手にどんどん増えるし世代が進むごとに変化して行く。主役側の少年にも分離体のそっくり超人がいる。
マッシュルームを秘密裏に駆除する主人公·少年たちに大掛かりな国際犯罪組織が絡んで来て、これから物語は本格的に躍動して来る-というところでお話は突然終わらせられる。打ち切り的にムリムリお話終了させられる。
全4巻読み終えてるんだけど、どういうお話の無理やり終わらせ方してたのか、忘れちゃったなぁ。まぁ、相当中途半端に物語は締め括られたと思う。
幻冬舎コミックス発行の月刊バーズは2018年8月号をもって休刊となったから、掲載誌がなくなるのでムリムリ終わらせたのかな?とも思ったが、「マッシュルーム」の月刊バーズ連載終了は2017年3月号だった。
映画「バイオハザード」シリーズを連想させる、小池ノクト氏のSFホラー漫画「マッシュルーム」は、大掛かりな国際犯罪組織が特殊菌類をベースに人間を怪物化させて超人兵器を作るなんて、壮大なSF風味クライムサスペンス·ホラーの物語になってたから、大長編コミックになりそうな勢いだったけど、漫画は中途半端に終わってしまった。
連載の打ち切りっぽい終わり方だったな。コミックス単行本も全4巻で物語オシマイだし。
でも、ホラー劇画として小池ノクト氏の描画力は迫力あって、絵の力で読ませますね。ホラー·アクションの劇画だから、スプラッター的に残酷シーン満載で、迫力満点でアクションシーンを描ききってます。
SFホラー·アクション映画「バイオハザード」みたいな迫力を劇画描写で再現し、ハラハラドキドキ次が気になって読ませます。面白いですね。でも僕個人的には、ホラーで終わらせた方が良かったかなと思う。大掛かりな国際犯罪組織が超人兵器開発のために未知の菌類から作った薬剤で人間を大量に怪物に変えている、とか話を壮大に拡げ過ぎない方が良かった気がする。
孤島の生き残りの人たち数人が、警察や自衛隊の協力を得てもいいけど、多くても数十人の化け物たちを退治して終わりにしたくらいの方が。
まぁ、打ち切りで漫画は中途半端に終わっちゃってるんだけど。
◆「マッシュルーム」第1巻 バーズコミックス 小池ノクト・作画
「マッシュルーム」の作者、漫画家·小池ノクトさんのデビューは2007年なんですね。小池ノクト氏もこれまでに描いた作品数の多い漫画家さんで、作風はだいたいホラー劇画ですね。迫力ある恐い絵の画力で読ませる、ホラー·バイオレンス劇画。
小池ノクト氏の漫画作品で僕が読んだのは、まだ、この「マッシュルーム」全4巻と「蛍火の灯る頃に」全4巻と、「シリアルキラーランド」の1·2巻まで、だけですね。
「蛍火の灯る頃に」は、異世界滑り落ちもの、というのか家族と親戚で父親の故郷の山々に囲まれた盆地のド田舎に帰省したら、そこは実家はあるものの他に人間がいなくて風景はそのままだが、田舎の中身が地獄に変わってしまっていた。というところから家族·親戚の十人足らずでの地獄地帯のサバイバルが始まる。
「蛍火の灯る頃に」は2016年のコミックス発刊ですね。僕が読んだのは電子書籍漫画で2019年かなぁ。全編読んでるけど細かい内容は忘れてるなぁ。途中で地獄異世界を探るカギとなる、1人の若い女性が登場して、この異世界で見る人間は主人公たち家族の他はこの女性だけなんだよね。
けっこう面白く全編読み終えてるけど、最終的に物語にどうオチを着けたのか忘れてしまった。生き残った家族は普通の現実世界に戻って来たのかなぁ。戻って来て、まあま、ハッピーエンドで話を閉じたのかな?何か忘れてしまった。
「シリアルキラーランド」も面白かったなぁ。今年8月にコミックス1巻2巻が発行されてまだまだお話は続くんだけど、面白かったんで3巻も楽しみ。勿論、この漫画もホラー作品です。
小池ノクトさんは北海道出身のご兄妹のタッグチームの漫画家さんらしいですね。だから“小池ノクト”は漫画家ペンネームですね。ほとんどの作品はバイオレンス·ホラー劇画ですね。2007年から活躍中で著作·作品数は中編·長編いっぱいあります。絵が上手くて画力で読ませますよね。
そういえば「マガマガヤマ」という、山々の中の森林の中にまつわる怪異に特化したオムニバス短編集のコミックスを途中まで読んでたな。あれも小池ノクト氏·作画のホラー漫画だ。深い山々の中を通る道路に出る幽霊とか、山中の伝説的な恐ろしい山神さまとか、山の中の底なし沼の池にまつわる怪異だとか。そういう短い話のオムニバス短編が続くホラー漫画。
SFホラー·アクション漫画「マッシュルーム」の物語の中心テーマは、南洋の孤島で発見した新種の菌類が、人間の中に入り込むと、つまり感染すると、その人間を乗っ取って怪物に変える。怪物はしばらくすると勝手に増殖するし進化して変体して行く。人間時の知能とか記憶とかも残ってるけど本能的で残忍になる。
漫画「マッシュルーム」の中の被感染怪物を物語中で“マッシュルーム”と呼ぶ訳ですが、この漫画作品も広義の“ゾンビもの”ですよね。
“ゾンビもの”の創作物には、自然の中にあるウイルスとか細菌、あるいは宇宙から隕石とかロケットにくっついてきた未知の微生物、それと科学開発の上でできあがった薬剤、こういうもの由来で普通の人間がゾンビになってしまう物語設定ですよね。自然のウイルスや細菌を科学実験の上、人間をゾンビに変える薬物を開発した、という設定もあるけど。
1980年代90年代2000年代にシリーズで作られたアメリカのゾンビもの映画で「バタリアン」というコメディタッチのホラー映画があったけど、あれはゾンビになってしまう由来が、アメリカの軍部で極秘開発されたガス兵器が、死体をゾンビとしてよみがえらせるという設定でしたね。
だいたいゾンビものって、漫画「マッシュルーム」もそうだけど、ゾンビ化した怪物が普通の人間を噛んじゃうと血液感染して、噛まれた人間もゾンビになってしまうという設定ですよね。ゾンビになると人間を食べたくてしょうがなくなる本能が働いて人間を襲って食べるけど、やたらただ人間を襲って噛むだけ、っていう設定もありますね。
人間を食べないゾンビは何処から活動するエネルギーを得ているのか不思議ですけど。まぁ、動きがのろのろしてるから活動にそんなにエネルギーは使わないかも知れないけど。でものろのろでも活動する限りエネルギーは消費するから、何か栄養分みたいの摂らないと動かなくなってしまうものだろうけど。
今年に入って、夏ごろに読んだのかな、電子書籍漫画で「町田ゾンビーズ」というゾンビもの漫画を読んだのだけど、イマダリュウジさんて漫画家さんの作品で今年12月現在コミックス5巻まで出てる、東京都町田市が舞台の、やっぱりホラー漫画かな、というより地域パニック漫画かな、夏ごろ4巻まで読んで、ちょっと内容の方向性が変わって来た5巻は11月ごろ読んだのかなぁ、読み始めたらけっこう面白いゾンビ-生活パニック漫画だけど。
ゾンビがウヨウヨ増えて行ってゾンビ怪物が氾濫すると、世の中そのものが大きな社会現象となり国家規模の大問題となる訳だけど、この漫画は町田市という小さな地域の一家族や個人個人にスポットが当てられて物語が進み、ゾンビ氾濫社会になると、個人の生活がどうなるか、が語られて行く。だからゾンビ物語だけど、社会的に大きく捉えて語るんじゃなくて、身近な個人の生活のパニックとしてストーリーが個人的に語られる。
「町田ゾンビーズ」は5巻からかな、4巻の後半くらいからかな、物語の方向性が大きく変わる。主人公たちが二次的な難問題に入ってしまう。ゾンビがウヨウヨ氾濫という社会の中で普通の人々がサバイバルを強いられて、何とか生きようとして行く訳だけど、人間ってとても大きな困難が目の前に現れると、人間どおし集まってチームとなって、その困難に立ち向かうじゃないですか。そのチームには自然とリーダーも生まれて来るし。
パニック社会というかサバイバル社会というか、どうしようもないくらいの危険と隣り合わせの世界で精一杯生きて行こうとする中で、人間は集まりチームを作るけど、自己中で残忍で支配的な人間がチームのリーダーとなり、その集団を手段を選ばず拡大して、その大きな集団の王となろうとする場合も出て来る。
自己中で残忍なリーダーは集団の中の人間が何人も死んでしまおうが構わない。ゾンビ世界の中でこういうリーダーの集団に狙われたり捕らえられたりしたら、やっかいな二次的被害となる。
「町田ゾンビーズ」のお話は、花沢健吾氏のゾンビ世界漫画「アイアムアヒーロー」にも似てるかな、と思う。物語の設定とストーリーの進行具合がですね。
アメリカの大ヒットドラマシリーズの「ウォーキングデッド」も「アイアムアヒーロー」もそうだけど、必ず災厄から避難する人々が大勢集まり、集団やコロニーを作り、ゾンビ世界の中でその集団の中で人間どおしの問題が起こったり、その集団そのものが問題だったりしますね。
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まさか作者ご本人からコメント貰えるとは思っても見ませんでした。
うわぁ~、作者の方からだ、ヤバい、怒ってるんだろうか!?としばらく怖くて開けませんでした。
僭越ながら生意気にも何か私なりの感想を書き込みました。不快に思われたら済みません。
寛大なコメントをありがとうございます。
これからも頑張ってください。では👋
どうもありがとうございます😄