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「中春こまわり君」 ~ 「がきデカ」 ・・・ (1)

 

 2年前、やはり3回構成だったのかな(?)、小学館ビッグコミックで、70年代後半、一世を風靡した感のある当時の大人気ギャグ漫画、「がきデカ」の続編となる、当時は小学生であった主人公こまわり君が、38歳の中年前期世代となった「がきデカ」ワールドを、コンパクトに描いた佳作を掲載、話題となったが、今年春、世間のGWに合わせてかそれとは関係なくか、ビッグコミック5月10日号から、3回続きで、40歳になった主人公こまわり君のドタバタシュールワールドを描く、「中春こまわり君」が掲載。2年前の38歳こまわりワールドでも、同じく歳を取った、逆向小学校のクラスメイト仲間達も中年前期として登場、超久々に、こまわり君とドタバタを演じた。今回は2年後、そのまた続編で、40歳になっております「中春こまわり君」。エリート小学生だった西城君も、級友のしっかり美少女だったモモちゃんと結婚していて、何故か、こまわり君と同じ大企業の同僚サラリーマン。(2004年ビッグコミック誌上では2回構成でした。この時、漫画家、江口寿史氏もアシスタントとして、作画を手伝っております。)

 漫画家、山上たつひこ氏の「がきデカ」というと、70年代後半の当時の少年チャンピオンの販売部数をドカンと押し上げたスパーギャグコミック。当時、チャンピオン出版元の秋田書店が社屋を新しく豪勢なビルに立て替えた時に、業界では、チャンピオン連載の「がきデカ」と「ドガベン」の人気でチャンピオンが大幅部数を伸ばし、利益を上げたお陰で、ビルが建ったと言われ、新社屋は当時、がきデカドガベンビルと呼ばれた、という噂話が流れたとか。もう、当時は、小学生中学生、若者にまで大人気、漫画のお話中に、こまわり君のやる、意味不明の一発ギャグ、「死刑!」「八丈島のキョン!」などが流行した。74年から81年まで週刊少年チャンピオンに連載。少年誌連載でありながら、毎回、過激な下ネタギャグが頻発、当時の全国のPTAなどからヤリ玉に上がる。無論、僕もこの漫画は大好きで、連載中も雑誌で読み、後にコミックスでも全巻読んでいます。毎回、腹を抱えて大笑いしてました。

 この「がきデカ」がチャンピオン連載中、僕は実は東京都下、保谷市に住んでおりまして、毎回よく、漫画の場面に、西武線保谷駅や駅前通りの店などが実名で出て来るので、嬉しかったです。その当時、作者の山上たつひこ氏が練馬区大泉に住まわれていた為で、当時は僕もよく行った石神井公園と思しき公園や、西武線の石神井公園駅や大泉学園駅がお話の舞台に出て来ていました。当時、僕が一人で暇な時にぶらぶら歩いた街や公園です。保谷駅の隣のひばりが丘とかにも、よくレコード買いとか散歩に行ってましたね。ひばりが丘はあんまし漫画に出て来てない気がする。ああ、懐かしい。確か、保谷市は今は無いんですよね。周辺の市と合併して名称が変わってますよね。あの頃、漫画家山上たつひこ先生を訪ねていっぺん行っとけば良かったなあ。僕は、あの当時は散髪は、大泉まで歩いて行っていたのに。今、山上たつひこさんは、金沢市在住なんだそうです。え~と、保谷市は、2001年に隣の田無市と合併して、名称が、西東京市になっているんですねえ。よく行ってたのに、知らなかったけど、ひばりが丘は当時の田無市内だったんですねえ。ああ、懐かしい。この当時、僕はもうムチャクチャ西武ライオンズの大ファンでした。

 ギャグ漫画「がきデカ」は日本漫画史的には、革命的な、というとちょっと大袈裟かな、そのくらい新しい爆笑漫画でした。当時としては、新感覚の新しいギャグ漫画で、そもそも主人公の設定から、日本で唯一最初の小学生の子供警察官。本人が言ってるだけだから事実かどうかは解らない訳ですけど。それまでの日本のゆかい漫画やギャグ漫画になかった、掟破りのシュールな展開。というか、要するに、主人公の怪人、こまわり君は何の前触れも無く、突然、動物に変わったり、大人の水商売系の女性になったり、禿げた中年のオヤジになったりする。一番有名なのは、突然、鹿(キョン)になり、発する一言、「八丈島のキョン!」。急に場面がそれまでの流れとは関係の無い場面に変わり、変態したこまわり君が、何か妙ちくりんなセリフを言う‥。ギャグの基本は、関西漫才のボケとツッコミ図式ですけどね。ボケ役の、こまわり君やそのお父さんがあっと驚く非常識なボケを行い、真面目な常識人の西城君やこまわりのお母さんが怒って突っ込む。ヒロイン二人、美少女姉妹のモモちゃんとジュンちゃんでも、ジュンちゃんがソフトにボケて、真面目で勝気なモモちゃんが突っ込む。でも、当時としては、これは、全く新しいギャグ漫画でした。

 ビッグコミック5月10日号では、3回構成の第1回目。「がきデカ」のちょっとゆるいマドンナ、ジュンちゃんが、こまわりや西城と同じく40歳となり、二度の離婚を経て苦労をしている。そうして大阪の最悪元亭主のところに戻っているらしい。心神喪失状態のジュンちゃんを救う為に、昔の級友であり仲間のこまわり君と西城君が、ジュンちゃん救済に乗り出す。このお話に、25年以上前と同じように、シュールな展開と場面がたっぷり盛り込まれて、漫画は続いていく。大阪へ向かったこまわりはどうなるのやら?さて、お話はビッグコミック10号へと続くとあいなります。ビグコミ5月25日号読んだら、またこの続き、書あーこおっと!あ、2年前の前回から登場ですけど、往年の名作「がきデカ」レギュラーの名犬の野良犬、栃の嵐の孫にあたる、栃の光という秋田犬種の野良犬が、人間の嫁さんもろうて、小料理屋をやっています。当の栃の嵐はもう寝たきりで、ボケて始終遠吠えを続けています。ああ、隔世の感がありますねえ。

 

◆(2006-05/02)「中春こまわり君」 ~ 「がきデカ」 ・・・ (1)
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◆(2006-05/28)漫画・・ 「中春こまわり君」 ~ 「がきデカ」 ・・・(3)

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コメント
 
 
 
こまわり君というと、 (猫姫少佐現品限り)
2006-05-06 16:08:21
こまわり君というと、
高島兄弟の弟の方、
思い出してしまうんですよねぇ、、、
 
 
 
90年代にアニメ化されたのは知ってるんですが、... (Ken)
2006-05-07 04:24:19
90年代にアニメ化されたのは知ってるんですが、その声優を高島弟がやったとか?あるいは知らないけど、実写ドラマが放送されていて、主役を高島弟がやったとか?
何かあるんですか?単に似てるんですか?
あの頃、大好きで腹を抱えて笑いましたけど、2千年代になって読み返しても、笑えないんですね。笑いって時代で質が変わるんでしょうかねえ?やはり。「俺達ひょうきん族」とかも今見ても笑えないのかも。
あ、遅くなりました。
猫姫様。
コメントをどうもありがとうございます。
 
 
 
あの兄弟が出たての頃、弟がテレビで、こまわり君... (猫姫少佐現品限り)
2006-05-17 02:13:09
あの兄弟が出たての頃、弟がテレビで、こまわり君の物まねをしていたんです。
それがまたそっくりで、、
その印象なんですyo。
あたしも昔は、少年誌なんかも読んでいたのです。そのときは、こうやって漫画を読めなくなったら、もう終わりだなぁ、、、なんて思っていたのですが、実際に、読めなくなってしまいました。もう、読む気がしません。
 
 
 
猫姫様。コメントどうもありがとうございます。 (Ken)
2006-05-19 01:52:00
猫姫様。コメントどうもありがとうございます。
みんな、趣味も好きな事も移り変わりますね。
私も昔は一時、格闘技オタクで、空手と合気道を習いに行き、読むのは訳解らぬ中国拳法の本ばかり、という時代もありましたが、今はもうほとんど興味ありません。
みんな、何でもいい、何か自分の好きな事を大事にして生きて行くのはとても良い事だと、思っています。
漫画本は一時期、読まない時代もありましたが、けっこうずうーっと読んでますね、半生。
 
 
 
Unknown (ゆり)
2023-06-26 12:03:29
当時がきデカは変態マンガではらんぽうべにまろと一番の変態マンガS49年からS5年掲載変装の名人西城くんによく変装又々モモちやんじゆんちやんあべ先生狸そう変装して回りをへこまえる親は似てない一人っ子なのでわがまま当時はママ厳しくて週刊チヤンピヨンがきデカ見てたら取りあげてちり紙交換へ単行本もかくさてお年玉で新刊がきデカ当時下敷きもらえるがきデカとブラックジヤツクのイラストチヤンピヨン下敷き親義理の父はがきデカに理解あり本屋さんで堂々と又新刊で下敷き同じのもらうがきデカとブラックジヤツク
 
 
 
Unknown (ken-mortima)
2023-06-26 21:29:08
ゆりさん、コメントどうもありがとうございます。
「ガキでか」は本当におもしろ可笑しかったですね。
何十年経った今でも読み返すとゲラゲラ笑ってしまいます。
チャンピオン連載当時はコミックス買うと下敷きが付いて来たんですね。知らなかった。
 
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