60~90年代名作漫画(昭和漫画主体・ごくタマに新しい漫画)の紹介と感想。懐古・郷愁。自史。映画・小説・ポピュラー音楽。
Kenの漫画読み日記。
●漫画・・ 「スケバン刑事」
和田慎二先生、亡くなられたんですねえ。驚きました。61歳の死は、ちょっと早過ぎます。2011年7月5日、虚血性心疾患により死亡であり、直前まで秋田書店の漫画誌「ミステリーボニータ」に連載を持っていた、ということですから、ほとんど突然死みたいなものなんでしょうねえ。それにしても現代で61歳で逝去されるのは、若過ぎます。まだまだ現役で活躍されていたのに、早い死は勿体ない。ご病気を抱えていらしたのでしょうかねえ。漫画家とは、過酷な職業ですからねえ。特に売れっ子になると、地獄のような重労働ですからね。超不規則な生活、地獄の長時間労働、慢性睡眠不足、不健康極まりない日常生活。売れっ子になると、お金は入っては来るが、それを使う暇なぞない。世間から閉ざされて監獄で生きるような生活。監獄と言っても、仕事場やホテルなどのカンヅメ状態のことですけど。そこでの眠れない長時間労働。断言できる、絶対に身体に悪い生活が延々と続く。まあ、あくまで売れっ子になったら、の話ですけど。逆に大半の売れない漫画家は、今度は食べていけない訳ですけど。過酷な世界です。長年の売れっ子漫画家生活は、先生のお身体を蝕んでいたのかも知れませんね。
僕自身は、アンチ少女漫画で、アンチといっても、別に少女漫画を否定している訳ではありませんが、子供時分から、どうしても少女漫画がダメなんですね。集中して楽しめない。なじめない。恋愛物語が苦手だからかも知れません。でも、昔から、萩尾望都先生や竹宮恵子先生など、リスペクトする女流漫画作家はいました。篠原千絵先生の絵柄などは大好きです。けど、少女漫画やレディースコミックは駄目なんですよねえ。どーも受け付けないところがあって。いやはや何とも‥。妹が昔から、白泉社の「花とゆめ」の愛読者で、ずうーっと購読していたので、和田慎二先生の「スケバン刑事」や「ピグマリオ」「怪盗アマリリス」等は知っていました。といっても、だいたい少女漫画誌はどっちかというと苦手な方なので、パラパラめくって行く程度に読んでるくらいですが。「忍者飛翔」も有名な作品ですが、僕は読んだことはありません。う~ん、パラパラ見た程度はあるのカモ。ただ、僕が29歳か30歳の頃、もういいオッサンになっていたのですが、当時TV放映で大人気だった、フジTVの実写アクションドラマ、「スケバン刑事」のシリーズを、馬鹿みたく熱中して見ていました。それで、TVドラマオリジナルの設定とストーリーの「スケバン刑事Ⅲ-少女忍法帳伝奇」が、オリジナル漫画版の「スケバン刑事」の設定やストーリーに、80年代前半に人気を博していた、同じく和田慎二作品「忍者飛翔」のテイストを加味して作り上げた、TVドラマ版オリジナルストーリーだったので、「忍者飛翔」のタイトルだけはよく知っていました。
Kenの漫画読み日記。では既に今から5年前、記事として「スケバン刑事」を取り上げています。当時は、ハロプロの人気アイドル、松浦亜弥さんが主演して実写映画化されて話題になっていたので、漫画記事として取り上げて書き込んだのです。2006年8月17日付けの記事、●漫画&TVドラマ(映画)・・「スケバン刑事」です。まあ、この分の記事は、30歳くらいの当時、イイトシして熱中して見ていた、TVシリーズの「スケバン刑事」について主に書き込んである、内容の記事なんですけど。
それが、人気があり雑誌や本が売れて巨額のお金が動き、出版社や作家が儲けて、例えば印刷会社など出版業周辺の関係各社やクリエイターなどにお金が入り、経済効果に貢献しひいては国家的に潤う一助となる、という社会的に良い側面が多大だとしても、当の主軸クリエイターである売れっ子漫画作家は、文字通り身を削って世の娯楽を正に必死で紡ぎ出している訳で、その肉体は当然、蝕まれて行く。その代表的な例が、漫画の神様=故手塚治虫先生だろう。売れっ子漫画家は著しく健康を害し、概して早死にが多く、精神を病む者も多い。和田慎二先生も出版娯楽産業の戦士だったんだろうなあ。御冥福をお祈りいたします。
◆2006-08/17 ●漫画&TVドラマ(映画)・・ 「スケバン刑事」