とうとう二十日目になりました。
昨日、ビデオの話をしましたが、ビデオが昔もっと気軽なマシンであったらとっておいて今ぜひ見たいと思うプロレスがあることを思い出しました。
三つほど印象的な試合があるのですが、全部、ジャイアント馬場ものです。
力道山ものはなんで空手一発でノックダウン、フォール、となるのか当時も今もいまひとつ理解できないものがありました。
馬場はギスギストロトロしておりましたが、外国レスラー招聘には欠かせない人物であったらしい。
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その昔、ジン・キニスキーと戦ったとき、馬場は得意のヘッドロックを多発し、キニスキーはほぼグロッキー状態になったのですが、それに乗じてヘッドロックでさらに締め上げたその瞬間、油断大敵、キニスキーが最後の力で、リングの真ん中で、バックドロップを炸裂させたのでした。
馬場はその切れ味鋭い技にもんどりうってスリーカウントをきく羽目になった。
当時、日本のリングで日本人が負けることはなかったので、観客はこの番狂わせに怒り、ベルトをもったキニスキーが小首を前に下げ、手で体を覆うようにして、観客の投げ込むものをよけていたのです。
なんという真摯な姿。
あの試合は印象的でした。
馬場の負け。
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これも馬場が負けた試合ですが、アイアン・クローのフリッツ・フォン・エリックが馬場のこめかみをつかんだまま離さず、馬場が場外で横倒しになっているその巨体を、アイアン・クローでこめかみをつかんだまま馬場をリングまで吸い上げたとんでもない試合。
結局、馬場はこめかみから噴き出す血を自分で感じることもなく、フォールされることもなく仰向けのままスリーカウントをきいたのでした。
すさまじい試合でしたね。
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そして三つ目は、馬場が勝った試合です。
当時かなり価値のあったNWAのベルト戦です。
相手はジャック・ブリスコ。
馬場が日本人ではじめてこのベルトを巻いた大技は、ネック・ハンギング・ドロップ(こんな技あったっけ)。
あれを一発で決めて、スリーカウントをきくのが早いか、リング下にいた弟子たちが駆け上がるのが早いか、あれはあれで感動的でしたね。
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二つ目と三つ目の試合はカラーで見ましたから日本テレビの倉庫にビデオがあると思われますが、キニスキーのはあるのかどうか。
あればぜひ見てみたい。
おわり
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