2017年9月1日(金) 6:00-8:45pm サントリー
ガブリエーリ 第7旋法のカンツォーネ 第2番 4′
金管十重奏、オルガン
バッハ/アレン・チェン編曲 協奏曲ニ長調BWV972 7′
トランペット、オルガン
ヴィドール、オルガ交響曲第5番ヘ短調op.42-1 第1楽章 11′
オルガン
デュリュフレ オルガンのための組曲Op.5よりトッカータ 8′
オルガン
ヨハン・シュトラウスⅡ世 美しき青きドナウ 5′
金管十重奏
以上、
オルガン、ダヴィデ・マリアーノ
TKWO祝祭アンサンブル トランペット・ソロ、本間千也
Int
ロッシーニ ミサ・ソレムニス 7-31-17-9+4+5-9′
ソプラノ、吉田珠代
コントラルト、ソニア・プリーナ
テノール、ジョン・健・ヌッツォ
バス、ルベン・アモレッティ
オルガン、ダヴィデ・マリアーノ
合唱、東京混声合唱団、サントリーホール・アカデミー
ジュゼッペ・サッバティーニ 指揮 東京交響楽団
(duration in each mvt.)
Ⅰ.キリエ 7′
Ⅱ.グロリア 31′
Ⅲ.クレド 17′
Ⅳ.宗教的前奏曲 9′
Ⅴ.サンクトゥス 4′
Ⅵ.オー・サルタリス 5′
Ⅶ.アニュス・デイ 9′
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サントリーホールが約7か月の改修期間を経てこの日に再開。リニューアルの節目コンサート。
トイレが増えたりスロープが出来たりしているが、400円の不味いコーヒーはじめ特に目新しいところはない。あとは音がどうなっているのかといったあたりのことですね。
前半は金管十重奏やオルガンを主体にした華やかな演奏。コンソールはオンステージ中央。
1曲目は金管十重奏の佼成10名が本来のオルガン位置のレベルを陣取り吹奏。オルガン奏者はコンソールの舞台中央で。
2曲目のコンチェルトはトランペットの本間さんが同位置で。
最後の美しき青きドナウは10名がステージに戻り立ち演奏。チューバのみ椅子利用。
佼成には、うまいという言葉が陳腐にしか聞こえなくて、むしろ余りのきれいな音にうなるだけ。そこから選りすぐりの10名。とにかく音がきれいでべらぼうな美しさ。
2曲目のコンチェルト、本間さんのきれいな音、唖然とする演奏。ホールいっぱいに響き渡りました。スバラシイ。リオープニングにふさわしい演奏です。
美しき青きドナウのアンサンブルもほれぼれする美しさ。きれいな音で響き渡る。盛り上がってきました。
ヴィドールとデュリュフレの2曲を中心にオルガンを務めたマリナーノさん。手わざ足わざ切れ味鋭くビューティフルなプレイ。足も手のように自在に動く。大したもんだわ。
ここまでで50分ほど。良好なホールサウンドを満喫できました。
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後半はロッシーニのミサ・ソレムニス。作曲家自身による小荘厳ミサ曲の管弦楽編曲版。初めて聴く。キリエ、グロリア、クレド、これら3部でほぼ1時間。宗教的前奏曲からアニュス・デイまで30分ほど。大きな作品ですね。
普段のロッシーニ作品とはまるで違う深刻なもので、荘厳。プログラム冊子のリブレットを見れる明るさでしたのでそれを読みながら聴く。声の出のところに声種、合唱の記載があるのでそれを目安に。
豪華キャストは皆さん素晴らしい歌、特にコントラルトのプリーナさんは圧倒的でした。
渋い曲でしたけれどもソリストが映えたいい内容でした。
合唱は東混に混ざったサントリーホール・オペラ・アカデミー、足を引っ張るとしたら彼らだったのかなというところです。今日の前半からのピュアな演奏が合唱で少し立ち止まってしまったところがありました。
指揮のサッバティーニは昔テノールの頃何度か聴きました。指揮のほうは初めて見ます。
強弱に非常にナーバスな振りで、極端に言うとそのことしかしていないように見えるほど。
拍を正確に作っていくというよりは歌の流れを作る歌棒のような感じなのですが、横に流れていくのではなくて縦にグサッグサッと振るので、音楽はそれほど流れない。オーケストラも少し戸惑っていたのではないか。それでも細かいことの積み重ね効用のようなものはあり自然過熱してきて指揮者の力量もベールを脱ぎかけたところで子羊となりました。
メモリアルなコンサートではありましたが、内容にそれほどのインパクトはなかった。
それと、やっぱり出るフライング。今日のところはフライング気味のブラボーと言っておこう。この種の声は毎度ながら2階奥から。しらけ演奏会も再開といったところか。
それから、ホール音響の変化は殊更にどうといったところはなかった。これから色々と聴きこむとまた違ったところが出てくるのかもしれない。
おわり
サントリーホール2017 リニューアル記念
Reオープニング・コンサート