くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「だまし絵百科」桑原茂夫

2009-07-11 05:31:28 | 芸術・芸能・スポーツ
うおぉぉを、ひどい、これはひどい。あんまりではないですか。
桑原茂夫「だまし絵百科」(筑摩書房)の、とあるだまし絵の解答部分が、なんとページをちぎられているのです! ただでさえ、背表紙が落ちているというのに。
問題の絵は二つ。岩場の影が描かれた部分から釣り人の顔を見つけ出すものと、別荘に続く森の小路から館の女主人を見つけるものです。
女主人は見つけたものの、わかんないよ釣り人!
ということでちょっとがっかりしています。
この本には、有名なルディンの壷やエッシャーの絵(ずっと上りの階段や、水路がいつの間にか滝になっているものですね)が紹介されています。基本ラインをどんどん深めて、絵だけではなく写真でも「だまし絵」が作られていることが書かれます。
例えば陸上競技やボート競争の着順をカメラで示す写真があります。トラックにそのとき走り抜けたすべての選手がゴールインした姿が表示されていますよね。
桑原さんは、これもだまし絵だというのです。
何故? それは、この写真、「一瞬」を写したものではないからです。ロールカメラという特殊な装置を使って、コマ送りのように撮ったものをつなげる。うーん、その何秒かを紙テープ状につなげたものといえばよいのでしょうか。
さて、この本はブックトークに取り上げたものの中ではいちばん評判がよかったです。コピーをとってみたら、釣り人の顔もしっかりわかりましたー。
桑原さんのシリーズ、まだ何作かあるので楽しみです。


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