原田ひ香「失踪.com」(集英社)。「東京ロンダリング」の続編だそうです。
相場不動産を中心に、社長、事務員の「まあちゃん」、ロンダリングをしていたりさ子といった面々に、「失踪ドットコム」の調査員仙道が加わり、新たな展開が。
ひとつひとつは他愛のない話かもしれません。生活保護を受けるかどうか迷う女性や、ロンダリングを始めたら幽霊かもしれない何かを見るようになった男性。仙道自身の身辺には失踪が多く、同僚の町田も同じ。
アパート経営を義父から引き継いだ女性が、パート先の後輩遠藤から「何度失敗しても『失敗をくり返してしまう原因を考えよう。何か理由があるなら改善しよう』って言ってくれるでしょ」と励まされる場面に感心したのですが、なんとこれ、伏線なのです!
さらに、勝間和代やちきりんと並んで語られる自己啓発本の筆者森脇智弘。聞いたことのない名前だけど妙にリアリティがあって気になっていたのですが、こ、これもまた伏線!
仙道の調査によって、背後には大きな組織が動いている気配が感じられるようになります。
さらに続くのでしょうか。
日常から「死」が隠されていることを、それを他者は受け入れないことを、この作品は感じさせます。
独立したストーリーで読んでも構わないとは思うのですが、なんだか原田さんの語りが心地よくてするっと読んでしまうのですよね。
人物の背後が見える気がします。りさ子はこのまま「影」としての役割を担うのか。まあちゃんは戻ってくるのか。ジャパン地所はこれからもちょっかいを出してくるのか。気になりました。
相場不動産を中心に、社長、事務員の「まあちゃん」、ロンダリングをしていたりさ子といった面々に、「失踪ドットコム」の調査員仙道が加わり、新たな展開が。
ひとつひとつは他愛のない話かもしれません。生活保護を受けるかどうか迷う女性や、ロンダリングを始めたら幽霊かもしれない何かを見るようになった男性。仙道自身の身辺には失踪が多く、同僚の町田も同じ。
アパート経営を義父から引き継いだ女性が、パート先の後輩遠藤から「何度失敗しても『失敗をくり返してしまう原因を考えよう。何か理由があるなら改善しよう』って言ってくれるでしょ」と励まされる場面に感心したのですが、なんとこれ、伏線なのです!
さらに、勝間和代やちきりんと並んで語られる自己啓発本の筆者森脇智弘。聞いたことのない名前だけど妙にリアリティがあって気になっていたのですが、こ、これもまた伏線!
仙道の調査によって、背後には大きな組織が動いている気配が感じられるようになります。
さらに続くのでしょうか。
日常から「死」が隠されていることを、それを他者は受け入れないことを、この作品は感じさせます。
独立したストーリーで読んでも構わないとは思うのですが、なんだか原田さんの語りが心地よくてするっと読んでしまうのですよね。
人物の背後が見える気がします。りさ子はこのまま「影」としての役割を担うのか。まあちゃんは戻ってくるのか。ジャパン地所はこれからもちょっかいを出してくるのか。気になりました。
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