岸田首相の応援団である読売新聞の予定では、こんなはずではなかった。安倍色を一掃して、黄金の三年間とやらを謳歌するはずであったが、そうは問屋がおろさなかった。
旧統一教会をめぐつては、岸田首相は、裁判所に解散を求める手続きをするかのようなことを言ったかと思うと、急に弱腰になったりで、首尾一貫していない。
安全保障に関しても、どこまで防衛力を増強するつもりか、覚悟のほどが見えてこない。防衛の専門家を入れない有識者会議の諮問を尊重するようでは、財務省の言いなりになりかねない。財務省は国民の命などどうでもいいのである。自分たちの既得権益を守るために、増税ばかり口にしている。
これではいくら読売新聞であっても、弁護のしようがないようだ。今日の社説では「首相は政権の足元を固め直せ」と檄を飛ばしている。旧統一教会については「心の問題は切り分けて考えるべきだ」というのは当然であり、岸田首相が前のめりになっている理由が分からない。
党との関係でも苦言を呈しているが、あまりにも財務省に忖たくし過ぎである。官邸主導で政治をどんどん前に進めるべきなのである。
とくに、経済と安全保障では、政治の決断が大事である。「首相は、政策で結果を示すことが不可欠だ。物価対策に着実に取り組むとともに、深刻な安全保障環境を踏まえ、防衛力を強化していかねばならない」との読売新聞の主張に岸田首相は耳を傾けるべきなのである。
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