ポポロ通信舎

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ブラック企業から若者たちを守れ

2013年07月12日 | 経済

首切り(雇い止め)、労働法無視、セクハラ、パワハラが横行する「ブラック企業」。昔から悪徳企業は存在しますが、ここにきて「ブラック企業」という言い方が一般的になっています。それだけ違法まがいな企業が多いことと一方、働く若者たちにも知識や人権意識が出てきたことによる問題の露呈だと思われます。

居酒屋、介護ビジネスなどを展開している「ワタミ」もブラック企業の一つとされています。社員に対して「365日24時間死ぬまで働け」とまで言っていたと聞きましたが、まさかそこまではと思っていました。ところが過去の社内通達のような文書をネットで見ておどろきました=写真。

「自民参院公認候補」でいいのか

ワタミに入社し2カ月で亡くなった女性(26歳)の両親がワタミ前会長の自民党参院選挙比例候補公認の取り消しを訴えている気持ちはよく分かります。彼女の過労自殺は労災認定を受けました。残業時間は月141時間、労働契約書はなく、募集の時は「8時間労働、週休2日制」とあった。だが実際は午後3時から翌朝3時までの12時間労働。また休日は、強制的なボランティア、早朝研修、社訓暗記、レポート作成と休む時間はなかった・・。

大学も職場環境の改善を

「ブラック企業大賞」ではワタミは2年連続。今年は東北大学も入ってしまった。薬学部助手(24歳)と工学部准教授(48歳)が自殺している。劣悪な環境下での人体に有害な実験従事や学内の不祥事が指摘されている。

これらはまだまだ氷山の一角です。柔道界、相撲界、外食産業、美容業界などあらゆる業種にわたりブラック企業的な職場は残念ながら、いまだにそこいらじゅうに見受けられます。ブラック企業への本格的な法的取り締まりは、今選挙戦のもうひとつの政策課題です。ブラック企業に対して明確な公約を打ち出している政党はまだ少ない。

参照社会民主党2013選挙公約:2項「労働者保護のルール破壊を許さない⇒若者を使い捨てにする違法で悪質な『ブラック企業』の法的な取り締まりを強化。企業名を公表して若者の被害を防止する」

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