Model 107

1985年の107
じっくり時間をかけてお気に入りの一台に仕上げます。

沼牛駅 深名線 9月1日 2016年

2017-03-21 | Weblog
沼牛駅は駅舎、ホーム、路盤などが絶好のコンディションで保存されています。

これほどのコンディションを維持する為には大変な労力と情熱とが必要です。

この駅に込められた想いを語る資格は私にはありません。

沼牛駅の保存に付いてはこちらをご覧ください。

深名線廃止後、民間に譲渡された駅を個人で守ってきた個人オーナーの方の記事が掲載されています。
以下はその本文中から…「沼牛駅がある下幌加内地区で農業を営む坂本勝之さん(74)。坂本さんは、約20haのそばの作付けを行う以外にも、そばの自家製粉、さらにそば打ち最高段位(全麺協・五段位)を有する「そばのプロフェッショナル」です。そんな坂本さんが、実は「沼牛駅」を約20年間にわたりお一人で守り続けてきたのです。 『昔から慣れ親しんできた沼牛駅舎が、廃止とともに姿を消すのは名残惜しい、なにかの形で活用できるまで自分が出来る範囲で保存していこう。そう思い立って、今日まで保存維持をしてきました。』」




赤矢印は、国道275号線から見た沼牛駅です。

駅を取り囲むようにあるのはそば畑のようです。

駅への道路は畑を避けているように、その入り口が分かりづらく、大回りしています。



2014年、2015年と訪れた時には人の気配はありませんでしたが、本日は「軽トラ」の先客があるようです。

2015年沼牛駅の記事はこちらから。



屋根にはブルーシートが掛けられ補修作業中のようであります。

駅舎の入り口庇には駅名標が掲げられています。

特徴的な「牛」の字もそのままです。



入り口の建具には「沼牛駅 保存修繕」のチラシが貼られています。

その下には「振込み用紙」が用意されていました。

1枚、ファイルに挟んで持ち帰ります。

*後日東京の郵便局から送金しました。大した額ではありませんが毎年こうして駅姿を観賞させて頂いているお礼のつもりです。



外壁の補修で出た廃材でしょうか…それともこれから再利用される材なのでしょうか。

無造作に置かれています。



ホームと一直線に延びる路盤。

除草作業が行われていてレールの代わりにクルマの轍があります。



以前は崩れかかっていたようなホームの縁石もキリッとしています。

バラストもしっかり残っています。



建具に貼り付けられていたベニヤ板が撤去され、「駅感」が一層際立ちます。

凛々しい姿で存在感が湧き立ちます。



個人所有者の方が20年間に亘り守り続けてきた駅舎がこうして多くの方々の支援を受けて復活します。

歴史ある文化財に対する理解は増してきています。

そのために20年間という時間が必要だったのでしょう。

沼牛駅は北海道開拓史の重要な文化財としてこれからも大切に保存されてゆくでしょう。



先客は補修作業の下見をする職人さんだったようです。

最初、挨拶した時に先方さんは私を打合せに来た「同業者」と思ったそうです。

ま、よくよく観察すればこんな「チャラチャラ」した職人さんは居ないと思いますが…





職人さんはなにやら熱心に「メモ」を取っています。

必要な工事や材料を記録しているのでしょうか。



2017年夏に訪れる時にはさらにキリッとした駅姿を観賞することが出来ることでしょう。



一駅違いの「鷹泊駅」の荒廃ぶりと「沼牛駅」の愛されぶり…いったい何が違うのでしょう?

鷹泊駅も所有者は居るはずです。

「沼牛駅」の愛され方は、オーナーさんの駅への愛情とお人柄がそのまま表れているのかなぁ~と感じました。

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