台風11号が四国に接近している7月16日、熊野古道へと出発しました。
途中、足柄辺りまではすごい雨降りでした。
伊勢湾岸道路を走っている頃は雨も上がり、「お、これはいけるかな?」などと思いました。
松阪で昼食を食べてから熊野へ向かおうと宿泊先のホテルに状況を訊ねようと電話すると…こちらは雨風が強くなってきて、遅くなると通行止めになりそうなので早めに来たほうが良い…とのことでした。
仕方なく松阪での食事は諦めて熊野へと向かいます。
確かに熊野近くになりますと雨風が強まり海岸線から見る海のうねりはなかなかの迫力で、台風が近付いているのが実感できます。
脇目もふらずに走って12時頃には熊野本宮大社近くのホテルに到着してしまいました。
チェックインの時間には大分早いのですが、事情が事情ですのでホテルの方も快く部屋に案内してくださいました。
「さて…関西一の規模の露天風呂にでも入ってビールでも飲んじゃおうかな…」とフロントへ行きますと「本日は風雨が強く屋外は危険なので露天風呂は閉鎖です。」とのことです。
確かにこの風雨では無理もありません。
仕方なく、屋内の大浴場で汗を流し部屋でビールを飲んでいますとフロントから連絡があり、本館前の駐車場に車を駐車していると道路が冠水して県道へ出られなくなるのでクルマを移動して欲しい…とのことです。
しかし、すっかりビールを飲んでしまっていて運転が出来ないのでホテルの方にクルマの移動をお願いします。
夕方から夜半に掛けては山の木々の揺れる音や雨音で嵐を実感します。
「はぁ~熊野古道は完全に無理だな~」と諦めテレビの台風情報を見ながら明日の行動予定を考えます。
5~6本の缶ビールと食事の時の生ビール2杯のお陰で結構早めに眠りにつけました。
*かなり宿泊にキャンセルが出た模様で、食事時レストランには私たちのほか4~5組くらいの宿泊客だけでした。普通、台風の進路を見ればキャンセルするでしょうね。
冒頭の写真ですが…好き好んで川の様子を見に来ている訳ではありません。
前日に高台に避難したオデ君のところへホテルの従業員さんの誘導で向かっているところです。
昨日のうちにクルマを高台に移動していなかったら、本日は出発が出来なかったかも知れません。
この川はニュース「熊野川氾濫」で報道された熊野川支流みたいで、ホテルの観光写真で見ますと広々とした川原が広がる穏やかな流れの川なのですが、今は川幅一杯に流れが広がり飛沫が霧のように白く見えています。
ちょっと怖かったですよ。
さて…オデ君に荷物を積み込み、本日宿泊予定の関西空港へ向けて出発です。(*途中和歌山城に立ち寄る予定ですが…)
ニュースの台風情報を見ますと、なんと!「阪和自動車道」が一部通行止めとあります。
熊野から阪和道の田辺インターまでの国道311号線は通行可能なのでとにかく「田辺インター」を目指して走り始めます。
雨の中、ぐいぐい走り続け「阪和道」に乗ります。
しばらくは順調に流れますが「印南」で通行止めとなり国道42号線に迂回します。
しかし、その国道も「冠水箇所」があり片側通行などがありやがて「通行止め!」となり名前も分からない市道に迂回させられます。
「こんな海岸沿いの道で大丈夫なのかなぁ~」などと思いながらも前走車に続いて小一時間ほど走り続け、有田インターから再び阪和道に乗ります。
和歌山までは20~30Km足らずです。
和歌山では「和歌山城」を鑑賞します。
レインコートにレインパンツ、レインブーツの完全装備ですが、あまり集中して鑑賞することは出来ません。
和歌山からまた阪和道にのり、本日宿泊予定の「関西国際空港」へ向かいます。
あまり風雨が強いと空港へのアクセス道が通行止めになると脅かされましたが、もうその心配も無さそうです。
ホテルの駐車場にオデ君を預けてチェックイン、酔っ払う前に関空を鑑賞に出掛けます。
ホテルからは連絡通路を通りアクセス出来るので雨降りでも楽チンです。
窓からは滑走路が見えるロケーションの部屋をリクエストしてくれてありました。
まだ新しい滑走路は整備途中のようでいたるところに建設資材や建機が置かれています。
「ピーチ」のターミナルがあるので着陸機はピーチ機が多かったです。
翌日は台風の影響もほとんど収まり、陽射しの中を名張市「赤目四十八滝」へと向かいます。
まだ朝が早かったせいで観光客の姿はありませんが、滝川を流れる清流は透明度も高く澄んでいます。
最初は「おぉ~すごいネ!」と感動して見ていた滝も10滝、20滝と続くとだんだん飽きてくる…というのが正直な感想であります。
赤目四十八滝では湿度もまだ高くあまりカメラを出す気にもならず、滝の写真は1枚も撮影しませんでした。
滝鑑賞の次は「松阪城」を鑑賞します。
すっかり夏の天気の中を汗を拭きながら歩きます。
野面積みのワイルドな印象の石垣が続きます。
石垣のタイプでは、この「野面乱積」が一番好きです。
兵器としての石垣の原点みたいな印象です。
「切込布積」ともなると、美しさと権威の象徴という面が強調されもはや「闘う石垣」としての迫力が失われてしまうような気がします。
今回の旅行で初めてカメラを取り出して石垣を撮影しました。
*これまでの写真は“iPhone”で撮影したものです。あれだけの風雨の中でしたからカメラを出す気にもなれませんでした。
オデ君の中に除草作業の時に着用する「麦藁帽子」が積んであり「これは良い!」と、着用します。
強い日差しに「日焼け」も気になりますし…
夏祭りの一行が石垣の周りを御輿を担いで通過します。
台風が行き過ぎ、夏祭りの季節がやってきました。
ホテルにチェックインする前に、津市の老舗松阪肉(松阪牛)専門店、朝日屋さんに立ち寄り食材を仕入れます。
*食材は発泡材に保冷材を入れて約12時間ほどの間、適温を保てますので、本日はホテルの冷蔵庫で預かってもらい、翌日オデ君に積んで東京に持ち帰る作戦です。
途切れることなく次々とお客さんが店舗を訪れ、先を争うように食材を購入してゆきます。
すごい“Buying Power”であります。
ホテルにチェックイン後、フロントから「松阪牛ホルモン専門店」を紹介していただき予約をした「まつや」さんに食事に出掛けます。
土地柄、駅周辺には松阪牛の肉店は多いですが、「松阪牛ホルモン専門店」はこちらのお店だけのようです。
本日は18:00開店…ということでした。
1番乗りです。
店長さん一押しの「松阪牛ホルモン」です。
ホルモンという食材は初めてです!
ちょっと気が進みませんでしたが…松阪牛のホルモンということでチャレンジしてみます。
値段表のボードに書かれた「ホルモン」の価格→¥390 です。
安いですね、下ごしらえなど大変だと思います。
ホルモンを食するのは初めてと店長さんに話すと「焼き方」から「食べ方」まで懇切丁寧に教えてくださいました。
初めての「ホルモン」…実に濃厚でミルキーな味わいで、もう一皿追加してしまうほどでした。
東京蒲田に東京店がオープンしたと店長さんが教えてくださいました。
店長さんが仕込みをして東京に送っているとも話していました。
タベログで見てみますと、東京店の「ホルモン」は¥590でありました。
東京と言う立地と三重県からの配送ということを考慮したら当然の価格であります。
蒲田でもこの「ホルモン」を食べられるのなら実に安価な設定だと思います。
ホルモンも大満足でしたが、やはり松阪牛といえば「特上ロース」を食べないといけません!
店長さんの説明では、松阪牛にも種類があるようで、三重県産松阪牛と松阪産松阪牛 があるらしいです。
取り敢えず最高ランクのものをお願いしました。
「美味しい!」としか言いようの無い美味しさで大満足でした。
二人で食べてビールをガブガブ飲んでも、壱万円で少しお釣りがありましたよ。
津駅から5分ほど歩いた立地ですがぜひ立ち寄るべきお店でした。
お薦めです。