MEGA WEB HISTORY GARAGE で開催されている「WRCを席捲した日本車」という特別展示を観賞に行ってきました。*入館料無料です。
お目当てはこのクルマ
1971年第9回アフリカサファリラリー優勝車 “フェアレディ240Z” です。
本物の迫力はすごいです。
まだ運転免許証は持っていない頃でしたが、赤茶色の大地を砂煙を上げて走るその勇姿は記憶に残っています。
石原裕次郎氏の映画「栄光への5000Km」もサファリラリーを舞台とした映画で、ダットサン・ブルーバード510SSS が登場します。
現在の目で見てもこのプロポーション、ステキです。
ドア下、サイド・シルには深い凹みが…
こんな状態で過酷なレースを走りきったのですね。
車両の来歴が記されたボード。
2013年、日産自動車のボランティア・グループ「日産名車再生クラブ」によってゴール時のダメージを残しつつフルレストアされたと記されています。
そうだったのか…日本車の歴史を伝える上においてとても意義深いプロジェクトですね。
こちらは常設展示
「シボレーインパラ」です。
1959年製とあります。
この時代にこのような工業製品を生み出すアメリカの生産能力は物凄いものがあります。
フロント・ウインドー両端のカーブなどちょっとありえないような曲率です
テール・フィンが凄い!
このまま飛んでいってしまいそうな、近未来的な造形美が感じられます。
こちらはメルセデスの280SLです。
先のインパラに比べるとかなり地味に見えます。
ヘッドライトがシールド・ビームになっていて、アメリカ輸出仕様なのでしょう。
オリジナルの“縦目”のデザインの方が好みです。
乗せられているハード・トップは「パゴダ・ルーフ(Pagoda Roof)」と呼ばれる独特な形状です。
語源はアジアの仏教建築様式で屋根の終端が大きく跳ね上がっている状態のものを指すそうです。
不思議な形状が話題になりましたが、室内空間の確保、ハード・トップの剛性アップ、全面投影面積を押さえ空力に寄与するなど機能的に考え抜かれたデザインで決して奇をてらっただけのデザインではありません。
このルーフ・デザインは次期SLである“R-107”にも継承されました。
そうです!
うちのSL君のハード・トップもこの「パゴダ・ルーフ(Pagoda Roof)」なんです。
*W113のSLに比べるとだいぶ“反り”が控えめになりましたが…
オープン・ドライブが大好きな私は、SL君が納車されたその日にハード・トップを外してガレージの2階に仕舞ってしまいました。
ですので、ただの1度もSL君の「パゴダ・ルーフ」を体験したことがありません。
1971年製の W113 280SL
うちのSL君は 1985年製で14年という時間の開きがあります。
R107 SL君がこうして博物館に展示されるのはいつのことでしょうか?
あと30年位かな?
TOYOTA 2000GT
美しく展示されています。
ルーフを見ますとこちらも独特の形状をしているのが分かります。
乗員の頭上空間を稼ぐ為のデザインが成されています。
ハンドルの位置を見ますと左側です。
大変に珍しい 2000 GT 輸出仕様車です。
ボードにはこうあります。
“全部で337台しか生産されなかった 2000 GT の中でも、僅か9台のみ生産された極めて貴重なモデル” と説明されています。
ほんとうに綺麗なクルマです。
50年も彼方の日本でこんなデザインが起されたこと、それを実車に反映できたこと…奇跡的なプロジェクトだと今も思います。
「よくやったよなぁ~」と何度見ても思います。
愛知県長久手市のトヨタ博物館は展示の美しさと規模で飛びぬけたものがあります。
「HISTORY GARAGE」は規模の点ではトヨタ博物館には遠く及びませんが、展示の美しさという点においては「さすが!」と思わせます。
展示の重要ポイントの「照明」に力を注いでいるのが分かります。
「HISTORY GARAGE」で「最高に格好良い!」といつも惚れ惚れと見入ってしまうのがこの展示です。
かつては「ガレージ」の中に展示され、フロント・グリルしか観賞することが出来ませんでした。
*写真中「シミズオート」と看板が掲げられている「コロナ」が入庫しているところです。
しかし、「1960年代 昭和の東京の街並み」を再現した展示の方向性から「キャデラック」はコンセプトに会わなくなってしまったのでしょう。
ガレージ外に出されてしまいました。
すごいテールフィン!
省資源・省エネルギー、ダウン・サイジングなどなど、エコロジーの流とは真逆…「地球環境? それがど~した!」のような開き直り。
現代の目で見ても「大きさが正義」のようなデザインは潔ささえ感じてしまいます。
もちろん、巨大な「アメリカ車」をデザインしていたエンジニアは現在のようなダウン・サイジング、環境性能が問われる時代が訪れるとは想像もしていなかったでしょう。
おかげで、こうして間近で観賞することが出来るようになりとても嬉しいです。
それにしても「巨大」なクルマです。
最も偉大で輝いていたアメリカを象徴するような凄いクルマです。
「Make America Great Again!」と叫ぶトランプさんの気持ちも分からなくはありません。
展示を見る外国の観光客
クルマと観光客とを比べるとその巨大さが際立ちます。
ど派手なエクステリアに比べると、拍子抜けするほどシンプルなインテリア。
コラム・シフトのオートマチック
意外なのは、ドアーを見ると「レギュレータ・ハンドル」があります。
パワー・ウインドーではなかったようです。
キャデラックの説明ボード
1959年式とあります。
1959年ということは和暦では昭和34年 ということになります。
昭和30年代、すでにこのようなクルマを製造していたアメリカの国力。
「Great America 」と呼ぶに相応しいアメリカを象徴する、そして歴史に残されるべきクルマです。
HISTORY GARAGE 入口に展示されている「トヨタスポーツ 800 」
ホンダS800に対して「ヨタハチ」なんて愛称していたことを思い出します。
浮谷東次郎選手のレースカー(レプリカ)
浮谷東次郎選手は式場壮吉選手、生沢徹選手などとともに日本の自動車レース黎明期に輝いた選手の一人
しかし、鈴鹿サーキットで練習走行中事故により23歳という若さで亡くなり、伝説のドライバーとなってしまいました。
クルマはその時代の国々の力や歴史を映す鏡のような気がします。
HISTORY GARAGE はクルマを通した産業、レースなどの変遷を観賞することが出来るスペースでもあります。
HISTORY GARAGE 特別展示 「WRCを席捲した日本車」 は、4月14日(日曜日)まで行われています。
展示会場は写真入口右手方向です。*入場無料
お薦めです。
お目当てはこのクルマ
1971年第9回アフリカサファリラリー優勝車 “フェアレディ240Z” です。
本物の迫力はすごいです。
まだ運転免許証は持っていない頃でしたが、赤茶色の大地を砂煙を上げて走るその勇姿は記憶に残っています。
石原裕次郎氏の映画「栄光への5000Km」もサファリラリーを舞台とした映画で、ダットサン・ブルーバード510SSS が登場します。
現在の目で見てもこのプロポーション、ステキです。
ドア下、サイド・シルには深い凹みが…
こんな状態で過酷なレースを走りきったのですね。
車両の来歴が記されたボード。
2013年、日産自動車のボランティア・グループ「日産名車再生クラブ」によってゴール時のダメージを残しつつフルレストアされたと記されています。
そうだったのか…日本車の歴史を伝える上においてとても意義深いプロジェクトですね。
こちらは常設展示
「シボレーインパラ」です。
1959年製とあります。
この時代にこのような工業製品を生み出すアメリカの生産能力は物凄いものがあります。
フロント・ウインドー両端のカーブなどちょっとありえないような曲率です
テール・フィンが凄い!
このまま飛んでいってしまいそうな、近未来的な造形美が感じられます。
こちらはメルセデスの280SLです。
先のインパラに比べるとかなり地味に見えます。
ヘッドライトがシールド・ビームになっていて、アメリカ輸出仕様なのでしょう。
オリジナルの“縦目”のデザインの方が好みです。
乗せられているハード・トップは「パゴダ・ルーフ(Pagoda Roof)」と呼ばれる独特な形状です。
語源はアジアの仏教建築様式で屋根の終端が大きく跳ね上がっている状態のものを指すそうです。
不思議な形状が話題になりましたが、室内空間の確保、ハード・トップの剛性アップ、全面投影面積を押さえ空力に寄与するなど機能的に考え抜かれたデザインで決して奇をてらっただけのデザインではありません。
このルーフ・デザインは次期SLである“R-107”にも継承されました。
そうです!
うちのSL君のハード・トップもこの「パゴダ・ルーフ(Pagoda Roof)」なんです。
*W113のSLに比べるとだいぶ“反り”が控えめになりましたが…
オープン・ドライブが大好きな私は、SL君が納車されたその日にハード・トップを外してガレージの2階に仕舞ってしまいました。
ですので、ただの1度もSL君の「パゴダ・ルーフ」を体験したことがありません。
1971年製の W113 280SL
うちのSL君は 1985年製で14年という時間の開きがあります。
R107 SL君がこうして博物館に展示されるのはいつのことでしょうか?
あと30年位かな?
TOYOTA 2000GT
美しく展示されています。
ルーフを見ますとこちらも独特の形状をしているのが分かります。
乗員の頭上空間を稼ぐ為のデザインが成されています。
ハンドルの位置を見ますと左側です。
大変に珍しい 2000 GT 輸出仕様車です。
ボードにはこうあります。
“全部で337台しか生産されなかった 2000 GT の中でも、僅か9台のみ生産された極めて貴重なモデル” と説明されています。
ほんとうに綺麗なクルマです。
50年も彼方の日本でこんなデザインが起されたこと、それを実車に反映できたこと…奇跡的なプロジェクトだと今も思います。
「よくやったよなぁ~」と何度見ても思います。
愛知県長久手市のトヨタ博物館は展示の美しさと規模で飛びぬけたものがあります。
「HISTORY GARAGE」は規模の点ではトヨタ博物館には遠く及びませんが、展示の美しさという点においては「さすが!」と思わせます。
展示の重要ポイントの「照明」に力を注いでいるのが分かります。
「HISTORY GARAGE」で「最高に格好良い!」といつも惚れ惚れと見入ってしまうのがこの展示です。
かつては「ガレージ」の中に展示され、フロント・グリルしか観賞することが出来ませんでした。
*写真中「シミズオート」と看板が掲げられている「コロナ」が入庫しているところです。
しかし、「1960年代 昭和の東京の街並み」を再現した展示の方向性から「キャデラック」はコンセプトに会わなくなってしまったのでしょう。
ガレージ外に出されてしまいました。
すごいテールフィン!
省資源・省エネルギー、ダウン・サイジングなどなど、エコロジーの流とは真逆…「地球環境? それがど~した!」のような開き直り。
現代の目で見ても「大きさが正義」のようなデザインは潔ささえ感じてしまいます。
もちろん、巨大な「アメリカ車」をデザインしていたエンジニアは現在のようなダウン・サイジング、環境性能が問われる時代が訪れるとは想像もしていなかったでしょう。
おかげで、こうして間近で観賞することが出来るようになりとても嬉しいです。
それにしても「巨大」なクルマです。
最も偉大で輝いていたアメリカを象徴するような凄いクルマです。
「Make America Great Again!」と叫ぶトランプさんの気持ちも分からなくはありません。
展示を見る外国の観光客
クルマと観光客とを比べるとその巨大さが際立ちます。
ど派手なエクステリアに比べると、拍子抜けするほどシンプルなインテリア。
コラム・シフトのオートマチック
意外なのは、ドアーを見ると「レギュレータ・ハンドル」があります。
パワー・ウインドーではなかったようです。
キャデラックの説明ボード
1959年式とあります。
1959年ということは和暦では昭和34年 ということになります。
昭和30年代、すでにこのようなクルマを製造していたアメリカの国力。
「Great America 」と呼ぶに相応しいアメリカを象徴する、そして歴史に残されるべきクルマです。
HISTORY GARAGE 入口に展示されている「トヨタスポーツ 800 」
ホンダS800に対して「ヨタハチ」なんて愛称していたことを思い出します。
浮谷東次郎選手のレースカー(レプリカ)
浮谷東次郎選手は式場壮吉選手、生沢徹選手などとともに日本の自動車レース黎明期に輝いた選手の一人
しかし、鈴鹿サーキットで練習走行中事故により23歳という若さで亡くなり、伝説のドライバーとなってしまいました。
クルマはその時代の国々の力や歴史を映す鏡のような気がします。
HISTORY GARAGE はクルマを通した産業、レースなどの変遷を観賞することが出来るスペースでもあります。
HISTORY GARAGE 特別展示 「WRCを席捲した日本車」 は、4月14日(日曜日)まで行われています。
展示会場は写真入口右手方向です。*入場無料
お薦めです。