2023/1/28放送
宮崎市佐土原町にあります佐土原キリスト教会の牧師吉行孝彦です。
「主があなたを祝福し、あなたを守られますように」
礼拝の終わりに祈られる祝福の祈りの一部です。この「神の祝福」ということが、私には長く、何か現実味のないものに思われていました。
しかし一組のご高齢のご夫妻が、神の祝福の現実を私に教えてくださいました。このご夫妻は、かつて施設のお子さんを一定期間自宅に預かり家庭の温かさを味わってもらう、そのような活動をしておられました。
あるとき、また一人のお子さんを預かりお世話をされました。
ところが施設に返す時になったら、その子が「帰りたくない。このままここで暮らしたい。」と言い出したそうです。すでに退職する年齢であったご主人は、ご自分たちの年齢を考えたとき、「この子を大きくなるまで育てられるのか・・・」 そう考えると自信がなかったそうです。やはり施設に返そうと施設に連れて行きました。
ところがそんなある日、ご主人は夢を見ました。小さな天使がやってきて膝の上に乗り、彼の胸を揺さぶりました。そしてどこからか、「最も小さい者たちの一人にしたのが、わたしにしたのです。」というイエス様のことばが響いてきました。そこで目が覚めたとき、「引き取るのが神のみこころや! 神の憐みにすがろう。」と決めて、そのお子さんを引き取りに施設に行きました。
お子さんの手を引いて施設を出るとき、空を見上げたら、東の空から西の空までキリストが手を広げて立っておられるのが見えたそうです。「その子の責任はわたしが持つから、あなたがたができることをやりなさい。」 そういう神様の励ましだったのではないでしょうか。
私がご夫妻にお会いしたときは、そのお子さんはもう結婚しておられましたが、ご夫妻はお子さんを引き取った後の歩みを振り返って、よくこう言われました。「あの子を育てるために必要なものは全部、神が備えてくださった。何も困らなかった。神が全部してくださった。」
もちろん、たくさんの愛情を注ぎ、苦労して育てられたはずです。しかし振り返ったとき、「神が全部してくださった」と言わざるを得ないほどの神の助けを経験されたのだと思います。それが神の祝福の現実です。
私はご夫妻との出会いによって、神の祝福の現実、私たちを生かし、助け、支えていくその現実を教えられました。そして、考えてみれば私自身も今日までその祝福に生かされてきたことを思います。
ですから番組をお聞きの皆様のためにも私は心から祈らせていただくことができます。
「主があなたを祝福し、あなたを守られますように。」 旧約聖書 民数記6章24節
( PBA制作「世の光」 2023.1.28放送でのお話しより )
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