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 ♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して73年、
PBA『世の光』を文字で 

■取税人マタイの場合 / 関根弘興

2015年01月26日 | Weblog
2015/1/26放送

 世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか? 関根弘興です。

 イエス・キリストに従った弟子の一人にマタイという人がいます。彼はガリラヤ湖に面するカペナウムという町の近くで取税費とつまり税金を取る仕事をしていました。当時このガリラヤ地方はローマ帝国の属州となっていました。そして各地域には取税人がいて、ローマ政府のために人々から税金を取り立てていました。町と町を結ぶ街道にはその道路を利用して運搬される商品に課税するための収税所がありました。多分マタイという取税人はそうした収税所に座っていたのでしょうね。

 当時のユダヤ社会では取税人は大変毛嫌いされていました。それはそうですよねえ、ローマ政府のために税金を取り立てる取税人、彼らはローマの手先、国を売った奴、裏切り者と呼ばれていました。更に当時、税の取り立ては請負制になっていて、有る一定の額をローマ政府に納めればいいことになってました。そこで取税人の中にはローマ政府に納める額よりもはるかに多額の税を取り立てて、まあ差額を着服する者もいたんですねえ。ですから取税人は多額の収入がありました。そして仕事柄、 ヘブル語にもアラム語にもギリシャ語にも通ずる教養を持っていたと言われます。お金はあるし、教養もある。しかし人々から嫌われ軽蔑されていたという訳です。

 そんなマタイの人生を一変させる出会いが訪れました。なんとイエス様が収税所に座っているマタイに目を留めて、「わたしについて来なさい。」(マタイ 9章9節)と言われたのです。するとマタイは何もかも捨てて立ち上がってイエス様に従っていきました。

 私たちが生きているこの時代は不確かな時代、不安定な時代だと思いますねえ。また自分自身についても、自分は揺れ動く葦のように何だか不安定だなあ、と思うこともあるでしょう。そんな私たちが本当に人生に確信をもって生きるためには、確信をもっている存在との人格的な関わりがどうしても必要なんです。マタイは自分の人生を考えながら、心のどこかで、ああこれでいいはずが無い、と思っていたでしょう。そんな彼にイエス様は、「わたしについて来なさい」と招かれたのです。それは、わたしと共に歩み、わたしの生き方そのものを見て学びなさい、ということです。これほど実際的な指導方法はありませんよね。

 するとマタイは立ち上がってイエス様に従っていきました。イエス様に懸けてみようと思った訳ですね。信仰に生きるとはほんの少しばかりの勇気と冒険心が必要ですね。そしてイエス・キリストの招きに答えることは私たちの人生を必ず豊かにしていくのです。

 (PBA制作「世の光」2015.1.26放送でのお話しより)

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 さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのはお勧め。こっそり覗きたければ一人で。それとも友だちをけしかけてつるんでもいいし。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。事前の連絡なしでも、ちょっときてみました、いいですか? と言えばいいでしょう。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。

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