自民の佐喜真氏一本化で勝利は確実であることの根拠

自民の佐喜真氏一本化で勝利は確実であることの根拠
 11月の県知事選で佐喜真氏の勝利は確実であることの根拠を説明するには、4年前の県知事選について分析する必要がある。
4年前の2014年度に行われた県知事選では、翁長候補が仲井眞候補に10万表の大差で圧勝したとマスコミ は報道した。翁長候補と仲井眞候補は確かに10万表という大差であったが、その原因は保守の分裂にあった。県知事選に立候補したのは仲井眞候補と翁長候補だけではなかった。
下地氏が立候補したので3者による選挙戦であった。下地候補は保守である。下地氏が立候補したので保守の票が下地にも流れた。
県知事選の投票結果である。

翁長雄志360,820票
仲井眞弘多 261,076票
下地幹郎 69,447票

翁長候補は36万票であり、仲井眞候補の26万表との差は10万票である。しかし、保守の仲井眞候補と下地候補の得票合わせると33万であり、翁長候補との左はわずか3万表である。報道は翁長候補と仲井眞候補の10万票差を強調し翁長候補が圧勝だと報道したが、翁長知事の革新+翁長派保守と仲井眞候補+下地候補の保守派との差はわずか3万票であることは報道しなかった。
報道からのイメージでは辺野古移設反対派の翁長候補が圧勝したように見えるが本当は僅差であった。

4年前の県知事選では、仲井眞知事は勇退し、仲井眞知事の後継者として翁長氏が立候補する予定であった。自民党県連ではそのレールを着々と敷いていた。しかし、安倍政権が自民党県連から県知事選に立候補するなら辺野古移設容認を条件にした。そのために県外移設を主張し続けていた翁長氏は自民党県連から立候補することができなくなった。そのために引退を予定していた仲井眞知事が急遽立候補したのである。翁長知事が自民党を離れた時、翁長知事と一緒に自民党を離れた自民党員や企業家は多かった。
自民党を離れた翁長氏は沖縄で行われた共産党の全国大会に参加した。そして、志位委員長と硬い握手をして、保守と革新が沖縄アイデンティティで共闘することを表明して、翁長大ブームを起こしたのである。
だから、翁長候補と仲井眞候補の票差が10万表であるのが当然と思われた。しかし、あれだけの沖縄アイデンティティブームを起こしながら保守候補と翁長候補の票差はわずか3万表だったのである。

 保守は佐喜真宜野湾市長の一本化が現実になりつつある。立候補を表明しているシンバホールディングス会長の安里繁信氏(48)が出馬を取りやめる方針であることが31日、分かった
県連会長の国場幸之助衆院議員は安里氏と那覇市内で面会し、佐喜真氏に候補者を一本化するよう要請した。
県連は佐喜真氏の出馬会見を8月中旬には実施したい意向で、安里氏は早ければ8月第2週にも出馬断念を表明する見通しという。
安里氏は「次期沖縄振興計画など課題は山積しており、心一つに頑張っていく」と保守分裂回避の重要性を主張している。安里氏は48歳である。安里氏は沖縄の経済復興を目指して選挙運動を展開してきた。安里氏の要求を佐喜真氏が受け入れれば沖縄の経済発展が開けていくことを県民は感じる。佐喜真氏は宜野湾市の市長であり、普天間飛行場による市民の被害をなくすために辺野古移設を訴えれば県民も理解してくれるだろう。

辺野古移設阻止に全精力をつぎ込んでいる翁長知事には4年前の沖縄アイデイティティの面影はない。当選した頃は保守と革新の対立のない平和な沖縄にしていくだろうというイメージを県民に与えたが、今は辺野古移設阻止だけに執念を燃やす頑固爺の痩せ衰えた姿になっている。
翁長知事の県知事選での売りは県民投票と埋め立て承認撤回である。
県民投票申請署名は2カ月間で約10万1千筆を集めた。すごい。しかも最初の1カ月で5000票しかなかったのに後期の1カ月間で9万5000筆も集めたのである。左翼の組織力のすごさを見せつけた1カ月である。県知事選に向けて10万筆も集まったことを大いに宣伝し、翁長知事支持を増やしていく運動を展開するだろうが、4年前の沖縄アイデンティティほどの効果はないだろう。

埋め立て承認撤回で翁長知事は政府と五分五分に対決していることを県民にアピールしていく魂胆があるだろうが、翁長知事は国に敗北し続けてきた。埋め立て承認取り消しでは最高裁で完全敗北した。そんな翁長知事が承認撤退を表明し、国と対決したとしても承認取り消しと同じ運命をたどるだろうと多くの県民は思うだろう。承認取り消しが県知事選を有利に展開させない。
県知事選で佐喜真氏が勝利するのは間違いない。
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