
今日は 2005=平成 17年に生じた JR福知山線・大列車事故の 20周忌。鉄道交通の安全と信頼を大きく揺るがした事実と改めて謙虚に向き合い、100人超の犠牲各位と、今も後遺症続く数百に及ぶ負傷各位へのお見舞いの意を新たにしたく思う。
今回の本題は、その鉄道交通運賃にも科される消費税の今後について。昨年来の 特に米価高騰を受ける形で、各政党レベルで食料品消費税率を現行 8%➡ 5%への時限的低減や、党派によっては廃止を図る言動も聞かれる様になった。
野党側からは複数党派により 従来から主張されてきた事ではあるも、この所は与党自民や第一野党・立憲民主の相当な所からも発出されると聞く。両党はこれまで、財政規律優先というよりは それに乗じて隙あらば増税を画策する勢力が強い印象があったも、ここへきて流石に今夏の参院選勝敗が気になり始めたという事か。以下 昨日の FNNプライムオンライン記事を引用して、みて参る事に。
「参院自民が『消費減税求める声が 8割』などの提言を執行部に申し入れ 所属議員アンケートをまとめ対策を要請」
参院自民党は 4/24、トランプ(米政権)関税や物価高対策を受け、消費税率の引下げを求める意見が (ほぼ)8割と大多数だったことなど、党所属議員の声をまとめた政策提言書を 森山党幹事長に提出した。提言を党の今後の政策立案に生かすよう求めている。
提言は トランプ(米政権)関税や物価高を受け、緊急時に実施すべき対策についての議員アンケートと、(今)夏の参院選の公約に盛り込むべき政策についてのヒアリングをもとに作成された。この中では「物価高に負けない賃上げが浸透するまでの間の消費税引き下げ」を求める声が (ほぼ)8割と大多数に上ったことが盛り込まれた。
食料品への消費税の減税を求める意見は (ほぼ)7割で、食料品の税率を (当面)2年間ゼロにすること、消費減税までの繋ぎの給付措置を求める意見が多かったことも盛り込まれた。
「消費税率引き下げについての決断を早期に行い、早急に国民に伝えるべきだ」との声があったことも盛り込まれ、消費税率の引き下げを恒久的にすべきだとの主張は (ほぼ)1割に留まったとしている。
ガソリン価格については (高率な)暫定税率廃止まての間、廃止に見合う価格抑制策を求める意見がほぼ全てで 暫定税率の廃止時期を明示すべきとの声も多かったとした。電気・ガス料金にしても、全ての意見が政府の引き下げ策を 9月以降も続けるよう求めるものだったことが盛り込まれた。
年金改革については 強い異論が示されたとして、マクロ経済スライド(保険料を負担する年金被保険者数の減少や平均寿命の延び、更に社会の経済状況を考慮し、年金の給付額を柔軟に調整する制度)の早期終了に関する部分を法案から除いたとしても、年金改革法案自体をいったん取り下げて議論を深めるべきだとの声が強かったとした。(引用ここまで)
与党自民の党執行部は、宮沢同党税務調査会長や森山党幹事長、それに林内閣官房長官ら ゴリゴリの財政規律優先(を表にした増税寄り)思考で時限的消費減税すら否定的。対峙の立憲民主・野田党執行部にしても、財政規律と増税との向き合いは 与党自民の上部と似た様なものだとされる。或いは本音の所で、一旦消費税率を引き下げると 回復は極めて困難との財務省発の強迫観念に囚われているらしいとの指摘も聞く。
「安易な消費減税は、我国の対外信頼低下を招く」との、放屁の様な 森山党幹事長表明もその一つかもだがちょっと待て。先年の中国大陸他由来の 新型コロナ感染症禍の折などは、先進諸国は揃って食糧など生活必需品の時限的消費減税に踏み切っており、行わなかったのは我国だけとの指摘もある。
つまり、森山党幹事長表明は 我国の税制面の取扱い技術が他の先進諸国に比し低レベルである事を露呈し追認した様なものであり「対外信頼低下に繋がる」など全く理由にならない事が分かろうというもの。結局は「後々の事務面が面だから やりたくない」との財務省の意思のなさに同調しただけという事だろう。
野党側は 苦し紛れに現内閣不信任案提出の挙に出る可能性がゼロではなさげだし、それを受け 石破総理は衆参両院同時選を図っての衆院解散の挙に出る可能性もあろうが、そうなったとしても与党自公が両院過半数割れで完敗しての政権交代が現実味を帯びる線もあるだろう。消費減税は、財政規律に拘る余り 対応を誤れば与野党双方にとり「命取り」にもなりかねない事だろう。
いずれにせよ もう自公での安定した政権運営は無理で、第一野党・立憲民主も党内が不安定である事を考えれば 総理交代は不可避だろう。与党自民上部の面々も、もう「己だけは大丈夫」の愚かな考えは通るるまいて。それらの事から、今度の国政選挙に際しては 我々有権者も応分の責任感を持っての投票行動が求められるとも思う者だが。一度位 政界の大物を落とす為の選挙があっても良い。今回画像は少し前、拙居所南方の JR東海道本線・笠寺駅にて目撃の 上下列車邂逅の様子を。